堅く立ちなさい。そうすれば、命を勝ち取ります。(ルカ二一・一九)
すべてが滅茶苦茶な時、暗闇が優勢に思われる時、脱出路が見えない時、心せよ。忍耐、忍耐、忍耐である。主に望みを置け。主はすべてを変えることができ、すべてを正しく導くことができ、最後には勝利されるのである。
もし今立つことができないなら、来たるべき艱難の時、立つのはますます困難なことが分かるだろう。内面的命や外面的命にとって、忍耐は最も役に立つ「治療薬」である。それゆえ、絶望してはならない。勇気を失ってはならない。たとえ、道がすべて塞がっていたとしても。たとえ極度の欠乏を通らなければならなくても、辛抱せよ。確信をもって、救い主の腕の中に飛び込んで、彼にしがみつけ。そして、救い主は恵みと憐れみを示して下さると信頼し、望み続けよ。
忍耐強い希望があることは、あなたに信仰があることを示す。忍耐がしばしば試されるのでなければ、自分に真の確信があるのかどうか、どうして分かるだろう?主の懲らしめに服せよ。そうすれば、あなたの信仰が真に証明されるだろう。
たしかに、多くの人々はとても信心深いように見える。しかし、信仰が成長して強まるのは、私たちが忍耐を求めて闘う時だけである。信頼する心がないなら、確信にはあまり意味がない。このように、忍耐は信仰の外面的現れである。私たちは信仰によって救われる以上、忍耐することを学ばなければならない。辛抱強い忍耐と忠信さは、常に一つである(黙示録一三・一〇)。
それゆえ、堅く立って、どんな困難も耐え忍ぼうではないか――どんな困難の中にあっても、また、どんな十字架の下にあっても、辛抱しようではないか。艱難は必ず臨むことを、常に計算に入れておこうではないか。艱難が姿を見せないことはない。しかし、また、忍耐の力という武器を身にまとって、命を獲得しようではないか。それは、艱難が到来する時、堅く立つことができるためである。堅く立つことにより、あなたはきっと命を勝ち取るであろう。
ヨハン・クリストフ・ブルームハルト
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