後書き

ブルームハルト父子

この本の前書きで、リチャード・スコットは、こう記している。深刻な病や死に直面している人はだれでも、「自分はこれをどうすればいいのか?」と自問するべきである、と。本書に記されている数々の省察は――深い信仰を持つ二人の人によって書かれたものであり、この二人は無数の苦しむ人々を助けたのである――この問いに対する、非常に素晴らしい知恵を与えてくれる。

奇跡を行われる神に対する大胆な確信と、あらゆることで神の御旨を子供のように受け入れる姿勢とをもって、ヨハン・クリストフとクリストフ・フリードリヒ・ブルームハルトは、自分の体の調子を超越してイエス――この御方は体と魂の両方を癒して、命を与えてくださる――とその王国を見よ、と私たちに指し示す。私たちにとって、癒す神の愛という贖いの事実は、苦しみのときに慰めとなるだけでなく、理解を超えた平安と希望を与えて、私たちの霊を新たにする力をも持っている。

体や魂において苦しんでいるすべての人に対して、この本の諸々の省察は、苦しみの意味や意義に関する永続的な洞察を与えてくれるだけでなく、静かな力をも与えてくれる。この力は、苦難にもかかわらず、いっそう生き生きと目的をもって生きるよう、私たちを鼓舞する。私たちは理解を得るために苦しまなければならないこともある。神の癒しの御手による接触を経験する必要性についても、同じである。神は思いも寄らぬ方法で癒してくださる。そして、神が癒される時、死は決定的力ではないことを私たちに知らせ、証しすることを神は願っておられる。

この世では痛みは完全な悪と見なされており、薬こそ役に立つ唯一の対抗手段であると喧伝されている。このような世にあって、ブルームハルト親子は私たちに思い起こさせる。真の癒しは、病から解放されるかどうかを遥かに超えたものであることを。きわめて物質的な治療法でも祈りによって改善することは可能である、と彼らは信じた。また、私たちが神の御旨に完全に服する時、遥かに偉大なことが起きることを、彼らは理解していた。これは実に良い知らせである。特に、医学の限界と苦しみなき生活の無益さを自ら知る人々にとって。

私たち死すべき者は、あらゆる種類の病にさらされている脆い体を忍ばなければならない。他の多くの人生の困難については、言うまでもない。これが、新たな勇気と新鮮な展望を得るために、私が何度も何度も個人的にブルームハルト親子に向かった理由である。私はまた、彼らの洞察を友人たちや知人たちと分かち合った。彼らは、恐ろしい苦難の中で、信仰と希望をなくしたように感じていたのである。

読者であるあなたは、この本から慰めを受けただけでなく、神とその御旨のためによりよく生きるよう励ましを受けたと、私は信じている。私はまた、あなたがこの本から益を受けるかもしれない他の人々のことを思いやってくれるよう希望している。ただイエスにのみ、永続する真の助けがある。イエスは偉大な医者であり、私たちを永遠の命に復活させるだけでなく、万物を回復してくださる御方である。イエスだけが、神の現実を私たちの生活の中に再び送り込めるのである。

チャールズ E.ムーア