二四.イエスを見よ

ブルームハルト父子

信仰の開拓者であり、完成者であるイエスを見つめようではありませんか。なぜなら彼は、ご自分の前に置かれた喜びのゆえに、十字架を耐え忍ばれたからです。(中略)罪人たちからのこのような反抗を耐え忍ばれた方のことを思いなさい。それは、あなたたちが疲れ果てて、気落ちすることがないためです。(ヘブル十二・二~三)

自分が酷い病であるだけでなく、辛い感情や緊張状態と戦っていることに、あなたは気づくかもしれない。大きな苦しみや恐れのために、あなたはすぐに混乱して、打ち負かされてしまい、その結果、あなたの全身はますます弱まり、重苦しくなってしまう。明晰さを求めて努めれば努めるほど、ますます混乱するように思われる。すべてが――主の臨在の感覚も含めて――自分から失われていくように思われる。

あなたの霊がこのように暗くなる時、静かに落ち着いていることが大切である。このようなことが起きる時、体がますます悪くなっていくように感じられる時でも、過度に不安になってはならない。暗闇の勢力は絶えず働いており、私たちを真の運命から引き離して、絶望に導こうとしていることを思い出せ。このような数々の攻撃を全く受けない人はだれもいない。しかし、これらの攻撃について心配しすぎるなら、あなたは状況を悪化させるだけである。

むしろ、夜や暗闇の中でも堅く立つ覚悟をせよ。救い主に目を注ぎ続けて、夜を昼に変えよ。救い主は最終勝者である――最初であり、最後である。イエスと一緒なら、日の光が必ず戻って来る。あなた以上にずっと耐え忍ばれた方のことを思え。他のだれかが特に攻撃を受けているのを知ったなら、その人にあなたのとりなしを保証せよ。これは常に大きな助けである。

祈る時、希望を持て。偉大な勝利者、信仰の開拓者であり完成者である方が、万民のために夜を打ち破ってくださる時が来る、と。その時、神の子供はみな光の中に住んで、真に解放されるだろう。「ですから、子があなたたちを自由にするなら、あなたたちは本当に自由なのです」(ヨハネ八・三六)――これは、私たちが彼を完全に愛するかどうかにかかっている。それゆえ、喜ばしい望みを抱いて、忍耐せよ。

ヨハン・クリストフ・ブルームハルト