第四章 第二段階

ガイオン夫人

ある人々は第二段階の祈りを「信仰と静けさの祈り」と呼びます。別の人々はそれを「単純な祈り」と呼びます。ここでは後者の名称を使うことにしましょう。なぜなら、私が今扱っている初歩的な祈りには、「単純な祈り」という名称がふさわしいからです。「信仰と静けさの祈り」は、さらに進んだ祈りを意味します。

私が述べた方法をしばらく実行するなら、神に近づくことが容易になること、心を静めることの困難さがずっと減ること、祈りが易しく、甘く、楽しくなることを、魂は少しずつ経験するようになります。魂は、これこそ神を見いだす真の道であることを認識し、「あなたの名は注がれる香油のようです」(雅歌一・三)と感じます。しかし今、この方法を改めなければなりません。そして、私が示す方法を勇気をもって忠実に実行しなければなりません。この道で困難に出会っても、落胆してはなりません。

まず最初に、信仰によって神の御前に来なさい。神の御前で心を集中しなさい。それから少しの間、静まりなさい。

あなたは主の臨在の感覚を享受し始めるでしょう。そうしたら、主の臨在の中にとどまりなさい。それ以上進んではいけません。この感覚が続くかぎり、注意深くこの感覚を育みなさい。この感覚が弱まったら、優しい愛情で意志を刺激しなさい。そうすれば、甘い平安の中に連れ戻されるでしょう。そこにとどまりなさい。その炎を優しく燃え立たせてやらなければなりません。しかし、炎が燃え始めたら、すぐに自分の努力をやめなさい。さもないと、自分の活動によって炎を消してしまうでしょう。

私は皆さんにお勧めします。祈りを終える前に、少しの間、主の御前で静まりなさい。それから、これも非常に重要なことですが、祈りに入る時、あなたは勇気を持たなければなりません。また、私欲の無い純粋な愛を持たなければなりません。私欲の無い純粋な愛とは、神以外に何も求めず、ただ神を喜ばせ、神の御旨を行いたいと願う愛です。報酬に見合う勤勉さしか示さない僕は、何の賞賛にも値しません。ですから、霊的な喜びを享受することを望んで祈るのではなく、ただ神を喜ばせるために祈りなさい。そうするなら、乾きの時期にも、慰めの時期にも、あなたの霊は平穏に保たれるでしょう。そして、神の臨在が失われても、あなたは驚かないでしょう。