第十八章 過ち

ガイオン夫人

外側のものに逸らされてしまったり、過ちを犯してしまったら、すぐに内側に戻らなければなりません。神から離れてしまったら、直ちに神に戻り、神が科される罰を受けなければなりません。

しかしここで、注意すべきことがあります。過ちを犯してしまったからといって、悩んではいけません。なぜなら、そのような悩みは隠れた自尊心の根から生じているからです。私たちは自分の価値を愛しているから悩むのです。私たちは自分の真の姿を見て、傷ついているにすぎないのです。

もし落胆するなら、私たちはますます弱くなります。自分の欠点を見るなら、後悔が生じます。後悔は、欠点そのものよりも悪い場合がしばしばあります。

真にへりくだった魂は、自分の欠点や失敗にも驚きません。自分の惨めさを見れば見るほど、魂は神の助けの必要性を見るようになります。そして、ますます自分を神に明け渡し、いっそう親密な神との交わりに進むようになります。これが私たちの歩むべき道です。なぜなら、神ご自身が、「わたしは、あなたがたを教え、あなたがたの行くべき道をあなたがたに教えよう。わたしは、わたしの目であなたがたを導こう」(詩篇三二篇八節)と言われたからです。