申命記

第一章

1(これ)はモーセがヨルダンの此旁(こなた)曠野(あらの)紅海(こうかい)(たい)する平野(ひらの)(あり)てバラン、トベル、ラバン、ハゼロテ、デザハブの(あひだ)にてイスラエルの一切(すべて)(ひと)(つげ)たる言語(ことば)なり 2ホレブよりセイル(やま)(みち)()てカデシバルネアに(いた)るには十一日路(にちぢ)あり 3(だい)四十(ねん)の十一(ぐわつ)にいたりその(つき)一日(ついたち)にモーセはイスラエルの子孫(ひとびと)にむかひてヱホバが彼等(かれら)のために自己(おのれ)(さづ)けたまひし命令(めいれい)(ことごと)(つげ)たり 4(これ)はモーセがヘシボンに(すめ)るアモリ(びと)(わう)シホン(およ)びエデレイのアシタロテに(すめ)るバシヤンの(わう)オグを(ころ)したる(のち)なりき 5(すなは)ちモーセ、ヨルダンの此旁(こなた)なるモアブの()においてこの律法(おきて)解明(ときあか)すことを()(はじ)めたり(いは)6(われ)らの(かみ)ヱホバ、ホレブにて(われ)らに(つげ)(いひ)たまへり(なんぢ)らはこの(やま)(をる)こと()すでに(ひさ)7(なんぢ)()(めぐ)らして(みち)(すす)みアモリ(びと)(やま)()(その)(とな)れる處々(ところどころ)()平野(ひらの)山地(やまち)窪地(くぼち)(みなみ)()海邊(うみべ)カナン(びと)()レバノンおよび大河(おほかは)ユフラテ(がは)(いた)8(われ)この()(なんぢ)らの(まへ)(おけ)(いり)てこの()()(これ)はヱホバが(なんぢ)らの先祖(せんぞ)アブラハム、イサク、ヤコブに(ちか)ひて(これ)(かれ)らとその(のち)子孫(しそん)(あた)へんと(いひ)たまひし(もの)なりと 9彼時(かのとき)(われ)なんぢらに(かた)りて(いへ)(われ)一人(ひとり)にては(なんぢ)らをわが()として(おふ)ことあたはず 10(なんぢ)らの(かみ)ヱホバ(なんぢ)らを衆多(おほく)ならしめたまひたれば(なんぢ)今日(こんにち)天空(そら)(ほし)のごとくに(おほ)11(ねがは)くは(なんぢ)らの先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)らをして(いま)あるよりは千(ばい)(おほ)くならしめ(また)なんぢらに約束(やくそく)せしごとく(なんぢ)らを祝福(めぐみ)たまはんことを 12(われ)一人(ひとり)にては(いか)(なんぢ)らを(わが)()となしまた(なんぢ)らの重負(おもに)(なんぢ)らの爭競(あらそひ)(あた)ることを()んや 13(なんぢ)らの支派(わかれ)(うち)より智慧(ちゑ)あり知識(ちしき)ありて(ひと)(しら)れたる人々(ひとびと)(えら)(われ)これを(なんぢ)らの首長(をさ)となさんと 14(とき)(なんぢ)(こた)へて(いへ)(なんぢ)(いふ)ところの(こと)(なす)()しと 15(ここ)をもて(われ)(なんぢ)らの支派(わかれ)首長(をさ)なる智慧(ちゑ)ありて(ひと)(しら)れたる者等(ものども)(とり)(なんぢ)らの首長(をさ)となせり(すなは)(これ)をもて千(にん)(かしら)(にん)(かしら)五十(にん)(かしら)(にん)(かしら)となしまた(なんぢ)らの支派(わかれ)(うち)官吏(つかさびと)となせり 16また彼時(かのとき)(われ)(なんぢ)らの士師(さばきびと)(たち)(めい)じて(いへ)(なんぢ)らその兄弟(きやうだい)(うち)訴訟(うつたへ)()此人(このひと)彼人(かのひと)(あひだ)(ただし)審判(さば)くべし他國(よそぐに)(ひと)においても(しか)17(なんぢ)(ひと)()審判(さばき)すべからず(ちひさ)(もの)にも(おほい)なる(もの)にも(きく)べし(ひと)(おもて)(おそ)るべからず審判(さばき)(かみ)(こと)なればなり(なんぢ)らにおいて斷定(さだめ)がたき(こと)(われ)(もち)きたれ(われ)これを(きか)18(われ)かの(とき)(なんぢ)らの(なす)べき(こと)をことごとく(なんぢ)らに(めい)じたりき 19我等(われら)(かみ)ヱホバの我等(われら)(めい)じたまひしごとくに我等(われら)はホレブより(いで)たち(なんぢ)らが()(しれ)るかの(おほい)なる(おそろ)しき曠野(あらの)(とほ)りアモリ(びと)(やま)(さし)てガデシバルネアに(いた)れり 20(とき)(われ)なんぢらに(いへ)(なんぢ)らは(われ)らの(かみ)ヱホバの(われ)らに(あた)へたまへるアモリ(びと)(やま)(いた)れり 21()(なんぢ)(かみ)ヱホバこの()(なんぢ)(まへ)(おき)たまふ(なんぢ)先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(いひ)たまふごとく(のぼ)(ゆき)てこれを()(おそ)るるなかれ猶豫(ためらふ)なかれと 22(なんぢ)らみな(われ)(ちかよ)りて(いへ)我等(われら)(ひと)(われ)らの(さき)(つかは)してその()伺察(うかがは)しめ(かれ)らをして(かへり)(なに)(みち)より(のぼ)るべきか(なに)邑々(まちまち)(いる)べきかを(われ)らに(つげ)しめんと 23この(ことば)わが()(よし)(みえ)ければ(われ)(なんぢ)らの(うち)より十二(にん)(もの)(とれ)(すなは)(ひとつ)支派(わかれ)より一人(ひとり)(づつ)なりき 24彼等(かれら)(すす)みゆきて(やま)(のぼ)りエシコルの(たに)にいたり(これ)(うかが)25その()菓物(くだもの)()(とり)てわれらの(もと)(もち)くだり(われ)らに復命(かへりごと)して(いへ)我等(われら)(かみ)ヱホバの我等(われら)(あた)へたまへる()(よき)()なりと 26(しか)るに汝等(なんぢら)(のぼ)(ゆく)ことを(この)まずして(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの命令(めいれい)(そむ)けり 27すなはち(なんぢ)らその(てん)(まく)にて(つぶや)きて(いへ)りヱホバわれらを(にく)むが(ゆゑ)(われ)らをアモリ(びと)()(わた)して(ほろ)ぼさんとてエジプトの(くに)より(われ)らを(みちび)(いだ)せり 28我等(われら)何方(いづく)(ゆく)べきや(われ)らの兄弟(きやうだい)(たち)()ふその(たみ)(われ)らよりも(おほい)にして身長(たけ)たかく邑々(まちまち)(おほい)にしてその石垣(いしがき)(てん)(いた)(われ)らまたアナクの子孫(しそん)其處(そこ)()たりと(かく)いひて(われ)らの()(くじ)けりと 29(とき)(われ)なんぢらに(いへ)(おづ)(なか)(おそ)るるなかれ 30(なんぢ)らに(さきだ)(ゆき)たまふ(なんぢ)らの(かみ)ヱホバ、エジプトにおいて(なんぢ)らの(ため)(なんぢ)らの()(まへ)にて(もろもろ)(こと)をなしたまひし(ごと)(いま)また(なんぢ)らのために(たたか)ひたまはん 31曠野(あらの)においては(なんぢ)また(なんぢ)(かみ)ヱホバが(ひと)のその()(いだ)くが(ごと)くに(なんぢ)(いだ)きたまひしを()たり(なんぢ)らが此處(このところ)にいたるまでその(みち)すがら(つね)(しか)ありしなりと 32この(こと)をなせども(なんぢ)らはなほその(かみ)ヱホバを(しん)ぜざりき 33ヱホバは(みち)にありては(なんぢ)らに(さきだ)ちゆきて(なんぢ)らが(えい)(はる)べき(ところ)(たづ)(よる)()(うち)にあり(ひる)(くも)(うち)にありて(なんぢ)らの(ゆく)べき(みち)(しめ)したまへる(もの)なり 34ヱホバ(なんぢ)らの言語(ことば)(こゑ)(きき)(いか)(ちかひ)(いひ)たまひけらく 35この(あし)()人々(ひとびと)(うち)には()(なんぢ)らの先祖(せんぞ)(たち)(あた)へんと(ちか)ひしかの(よき)()()(もの)一人(ひとり)(あら)ざるべし 36(ただ)ヱフンネの()カルブのみ(これ)()ることを()(かれ)(ふみ)たりし()をもて(われ)かれとかれの子孫(しそん)(あた)ふべし()(かれ)まったくヱホバに(したが)ひたればなり 37ヱホバまた(なんぢ)らの(ゆゑ)をもて(われ)をも(いかり)(いひ)たまへり(なんぢ)もまた彼處(かしこ)(いる)ことを()38(なんぢ)(まへ)(はべ)るヌンの()ヨシユアかしこに(いる)べし(かれ)(ちから)をつけよ(かれ)イスラエルをして(これ)()しむべし 39また汝等(なんぢら)(かす)められんと(いひ)たりしその(なんぢ)らの子女(こども)および當日(そのひ)になほ(よし)(あし)(わきま)へざりし(なんぢ)らの幼兒(をさなご)(ども)(かれ)(すなは)ちかしこに(いる)べし(われ)これを(かれ)らに(あた)へて()さすべし 40(なんぢ)らは()をめぐらし紅海(こうかい)(みち)より曠野(あらの)(すす)みいるべしと 41(しか)るに(なんぢ)(こたへ)(われ)にいへり我等(われら)はヱホバにむかひて(つみ)(をか)せり(され)ばわれらの(かみ)ヱホバの(すべ)(われ)らに(めい)じたまへるがごとく(われ)(のぼ)りゆきて(たたか)はんと(なんぢ)らおのおの武器(ぶき)()(おび)軽々(かるがる)しく(やま)(のぼ)らんとせり 42(とき)にヱホバわれに(いひ)たまひけるは(なんぢ)かれらに()(なんぢ)(のぼ)りゆくなかれ(また)(たたか)ふなかれ(われ)なんぢらの中間(うち)(をら)ざればなり(なんぢ)(おそ)らくはその(てき)打敗(うちやぶ)られんと 43われかく(なんぢ)らに(つげ)たるに(なんぢ)(きか)ずしてヱホバの命令(めいれい)(そむ)自檀(ほしいまま)(やま)(のぼ)りたりしが 44その(やま)(すめ)るアモリ(びと)汝等(なんぢら)にむかひて(いで)きたり(はち)(おふ)がごとくに(なんぢ)らを(おひ)ちらしなんぢらをセイルに打敗(うちやぶ)りてホルマにおよべり 45(かか)りしかばなんぢら(かへ)りきたりてヱホバの(まへ)()きたりしがヱホバなんぢらの(こゑ)(きき)たまはず(なんぢ)らに(みみ)(かた)むけたまはざりき 46(ここ)をもてなんぢらは()(ひさ)しくカデシに(をれ)りなんぢらが其處(そこ)(をり)たる()(かず)のごとし

第二章

1(かく)(われ)らは()(めぐ)らしヱホバの(われ)(めい)じたまへる(ごと)紅海(こうかい)(みち)より曠野(あらの)(すす)みいりて()(ひさ)しくセイル(やま)(あゆ)めぐりたりしが 2ヱホバつひに(われ)(つげ)(いひ)たまはく 3汝等(なんぢら)はこの(やま)(ゆき)めぐること(すで)(ひさ)(いま)よりは(きた)(めぐ)りて(すす)4(なんぢ)また(たみ)(めい)じて()(なんぢ)らはセイルに(すめ)るヱサウの子孫(しそん)なる(なんぢ)らの兄弟(きやうだい)境界(さかひ)(とほ)らんとす(かれ)らはなんぢらを(おそ)れん(なんぢ)(ふか)(みづか)(つつし)むべし 5(かれ)らを(せむ)(なか)(かれ)らの()(あし)(うら)(ふむ)ほどをも(なんぢ)らに(あた)へじ()(われ)セイル(やま)をエサウにあたへて產業(さんげふ)となさしめたればなり 6(なんぢ)(かね)をもて(かれ)らより食物(くひもの)(かひ)(くら)ひまた(かね)をもて(かれ)らより(みづ)をもとめて()7(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)()(なす)ところの(もろもろ)(こと)において(なんぢ)をめぐみ(なんぢ)がこの(おほい)なる曠野(あらの)(とほ)るを()そなはしたまへり(なんぢ)(かみ)ヱホバこの四十(ねん)のあひだ(なんぢ)とともに(いま)したれば(なんぢ)(とぼ)しき(ところ)あらざりしなり 8(われ)らつひにセイル(やま)(すめ)るエサウの子孫(しそん)なる(われ)らの兄弟(きやうだい)(はな)れてアラバの(みち)(とほ)りエラテとエジオンゲベルを()て/(めぐ)りてモアブの曠野(あらの)(みち)(すす)みいれり 9(とき)にヱホバわれに(いひ)たまひけるはモアブ(びと)をなやますなかれまた(これ)(せめ)(たたか)ふなかれ(かれ)らの()をば(われ)なんぢらの產業(さんげふ)(あた)へじ()(われ)ロトの子孫(しそん)にアルをあたへて產業(さんげふ)となさしめたればなりと 10((むかし)エミ(びと)ここに(すめ)是民(このたみ)(おほい)にして(かず)(おほ)くアナク(びと)のごとくに身長(たけ)(たか)かり 11アナク(びと)とおなじくレバイムと(よび)なされたりしがモアブ(びと)はこれをエミ(びと)とよべり 12ホリ(びと)もまた(むかし)セイルに(すみ)をりしがエサウの子孫(しそん)これを(おひ)(ほろぼ)(これ)にかはりて其處(そこ)(すめ)りイスラエルがヱホバに(たま)はりしその產業(さんげふ)()になせるが(ごと)し) 13(ここ)汝等(なんぢら)(いま)たちあがりゼレデ(がは)(わた)れとありければ(われ)らすなはちゼレデ(がは)(わた)れり 14カデシバルネアを(いで)てよりゼレデ(がは)(わた)るまでの(あひだ)()は三十八(ねん)にしてその()軍人(いくさびと)はみな(うせ)(はて)(えい)(ちう)にあらずなりぬヱホバのかれらに(ちか)ひたまひし(ごと)15(まこと)にヱホバ()をもて(これ)()めこれを(えい)(ちう)より(ほろ)ぼしたまひければ(つひ)にみな(うせ)はてたり 16かく軍人(いくさびと)みなその(たみ)(うち)より死亡(しにうせ)たる(とき)にあたりて 17ヱホバ(われ)(つげ)(いひ)たまひけらく 18(なんぢ)今日(けふ)モアブの(さかひ)なるアルを(とほ)らんとす 19(なんぢ)アンモンの子孫(しそん)(ちかづ)(とき)(これ)をなやます(なか)(これ)(せむ)るなかれアンモンの子孫(しそん)()(われ)これを(なんぢ)らの產業(さんげふ)(あた)へじ()(われ)これをロトの子孫(しそん)にあたへて產業(さんげふ)となさしめたればなり 20((これ)もまたレバイムの(くに)とよびなされたり(むかし)レバイムここに(すみ)ゐたればなりアンモン(びと)はかれらをザムズミ(びと)とよべり 21この(たみ)(おほい)にして(かず)(おほ)くアナク(びと)のごとくに身長(たけ)たかかりしがヱホバ、アンモン(びと)(まへ)(これ)(ほろ)ぼしたまひたればアンモン(びと)これを(おひ)はらひて(これ)にかはりて(すめ)22その(こと)はセイルに(すめ)るエサウの子孫(しそん)(まへ)にホリ(びと)(ほろ)ぼしたまひしが(ごと)(かれ)らはホリ(びと)(おひ)はらひ(これ)にかはりて今日(こんにち)まで其處(そこ)(すみ)をるなり 23カフトルより(いで)たるカフトリ(びと)はまたかの村々(むらむら)(すま)ひてガザにまで(いた)るととろのアビ(びと)(ほろ)ぼし(これ)にかはりて其處(そこ)()る) 24(なんぢ)(たち)あがり(すす)みてアルノン(がは)(わた)(われ)ヘシボンの(わう)アモリ(びと)シホンとこれが(くに)(なんぢ)らの()(わた)(すす)んで(これ)()(かれ)(せめ)(たたか)25今日(けふ)(われ)(いつ)(てん)()國人(くにびと)(なんぢ)()(なんぢ)(おそ)れしめん(かれ)らは(なんぢ)名聲(きこえ)(きき)(ふる)(なんぢ)(ため)(こころ)(くるし)めんと 26(ここ)(われ)ケデモテの曠野(あらの)よりヘシボンの(わう)シホンに使者(つかひ)をおくり和好(やはらぎ)(ことば)(のべ)しめたり(いは)27(われ)(なんぢ)(くに)(とほ)らしめよ(われ)大路(おほぢ)(とほ)りて(ゆか)(みぎ)にも(ひだり)にも(まが)らじ 28(なんぢ)(かね)をとりて食物(くひもの)(われ)(うり)(くら)はせ(かね)をとりて(みづ)(われ)にあたへて(のま)せよ(われ)はただ徒歩(かち)にて(とほ)らんのみ 29セイルに(すめ)るエサウの子孫(しそん)とアルに(すめ)るモアブ(びと)とが(われ)になしたる(ごと)くせよ(しか)せば(われ)はヨルダンを(わた)りて(われ)らの(かみ)ヱホバの(われ)らに(たま)ひし()にいたらんと 30(しか)るにヘシボンの(わう)シホンは(われ)らの(とほ)ることを(ゆる)さざりき()(なんぢ)(かみ)ヱホバ(かれ)(なんぢ)()(わた)さんとてその()頑梗(かたく)しその(こころ)剛愎(かたくな)にしたまひたればなり今日(こんにち)()るが(ごと)31(とき)にヱホバ(われ)(いひ)たまひけるは()(われ)いまシホンとこれが()(なんぢ)(あた)へんとす(すす)んでその()()(なんぢ)產業(さんげふ)とせよと 32(ここ)にシホンその(たみ)をことごとく(ひき)ゐて(いで)きたりヤハヅに(おい)(たたか)ひけるが 33(われ)らの(かみ)ヱホバ(かれ)をわれらに(わた)したまひたれば(われ)らかれとその子等(こども)とその一切(すべて)(たみ)(うち)(ころ)せり 34その(とき)(われ)らは(かれ)邑々(まちまち)(ことごと)()りその一切(すべて)(まち)(をとこ)(をんな)および兒童(こども)(ほろぼ)して一人(ひとり)をも(のこ)さざりき 35(ただ)その家畜(かちく)および邑々(まちまち)より(とり)たる掠取(ぶんどり)(もの)(われ)らこれを()自分(おのれ)(もの)となせり 36アルノンの河邊(かはべ)のアロエルおよび(かは)(かたはら)なる(まち)よりギレアデにいたるまで(われ)らの攻取(せめとり)がたき(まち)とては(ひとつ)もあらざりき(われ)らの(かみ)ヱホバこれを(ことごと)くわれらに(わた)したまへり 37(だい)アンモンの子孫(しそん)()ヤボク(がは)(ぜん)(がん)山地(やまち)邑々(まちまち)など(すべ)てわれらの(かみ)ヱホバが(われ)らの(ゆく)(きん)じたまへる(ところ)には(なんぢ)いたらざりき

第三章

1(かく)てわれら()をめぐらしてバシヤンの(みち)(のぼ)(ゆき)けるにバシヤンの(わう)オグその(たみ)をことごとく(ひき)(いで)てエデレイに(たたか)はんとせり 2(とき)にヱホバわれに(いひ)たまひけらく(かれ)(おそ)るるなかれ(われ)かれとその一切(すべて)(たみ)とその()とを(なんぢ)()(わた)さん(なんぢ)かのヘシボンに(すみ)たるアモリ(びと)(わう)シホンになせし(ごと)(かれ)(なす)べしと 3(われ)らの(かみ)ヱホバすなはちバシヤンの(わう)オグとその一切(すべて)(たみ)(われ)らの()(わた)したまひしかば(われ)(これ)(うち)ころして一人(ひとり)をも(のこ)さざりき 4その(とき)(われ)らこれが邑々(まちまち)をことごとく(とれ)(とら)ざる(まち)(ひとつ)(あら)ざりきその(とれ)(まち)は六十(これ)すなはちアルゴブの()にしてバシヤンにおけるオグの(くに)なり 5この邑々(まちまち)はみな(たか)石垣(いしがき)あり(もん)あり(くわん)ありて堅固(けんご)なりき(ほか)にまた石垣(いしがき)あらざる(まち)(はなは)(おほ)くありき 6(われ)らはヘシボンの(わう)シホンになせし(ごと)(これ)(ほろぼ)しその一切(すべて)(まち)(をとこ)(をんな)および兒童(こども)をことごとく(ほろぼ)せり 7(ただ)その一切(すべて)家畜(かちく)とその邑々(まちまち)よりの掠取物(ぶんどりもの)とはこれを()てわれらの(もの)となせり 8その(とき)(われ)らヨルダンの此旁(こなた)()をアルノン(がわ)よりヘルモン(やま)までアモリ(びと)(わう)二人(ふたり)()より(とれ)9(ヘルモンはシドン(びと)これをシリオンと()びアモリ(びと)これをセニルと()ぶ) 10すなはち平野(ひらの)一切(すべて)(まち)ギレアデの全地(ぜんち)バシヤンの全地(ぜんち)サルカおよびエデレイなどバシヤンに(おけ)るオグの(くに)をことごとく(とれ)11(かの)レバイムの(のこ)れる(もの)はバシヤンの(わう)オグ(ただ)一人(ひとり)なりき(かれ)()(だい)(てつ)()(だい)なりき(これ)(いま)なほアンモンの子孫(しそん)のラバにあるに(あら)ずや(ひと)(ひじ)によれば(これ)はその(たけ)九キユビトその(はば)四キユビトあり 12その(とき)(われ)らこの()()たりしがアルノン(がは)(ほとり)なるアロエルよりの()とギレアデの山地(やまち)(なかば)とその(うち)邑々(まちまち)とは(われ)これをルベン(びと)とガド(びと)(あた)へたり 13またオグの(くに)なりしギレアデの殘餘(のこり)()とバシヤンの全地(ぜんち)とは(われ)これをマナセの(はん)支派(わかれ)(あた)へたりアルゴブの全地(ぜんち)すなはちバシヤンの全體(ぜんたい)はレバイムの(くに)(とな)へらる 14マナセの()ヤイルはアルゴブの全地(ぜんち)(とり)てゲシユルの境界(さかひ)とマアカの境界(さかひ)にまで(いた)自分(おのれ)()にしたがひてバシヤンをハヲテヤイルと(なづ)けたりその()今日(こんにち)にいたる 15またマキルには(われ)ギレアデを(あた)16ルベン(びと)とガド(びと)にはギレアデよりアルノン(がは)までを(あた)へその(かは)眞中(ただなか)をもて(さかひ)となしまたアンモンの子孫(しそん)()(さかひ)なるヤボク(がは)にまで(いた)17またアラバおよびヨルダンとその(ほとり)()をキンネレテよりアラバの(うみ)すなはち(しほ)(うみ)まで(これ)にあたへて(ひがし)(かた)ピスガの(ふもと)にいたる 18その(とき)(われ)なんぢらに(めい)じて(いへ)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバこの()(なんぢ)らに(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまへば(なんぢ)軍人(いくさびと)()をよろひて(なんぢ)らの兄弟(きやうだい)なるイスラエルの子孫(ひとびと)(さき)だちて(わた)りゆくべし 19(ただ)(なんぢ)らの(つま)子女(こども)家畜(かちく)()(なんぢ)らに(あた)へし(まち)(とどま)るべし(われ)なんぢらが衆多(おほく)家畜(かちく)(もつ)(しる)なり 20ヱホバなんぢらに(たま)ひしごとく(なんぢ)らの兄弟(きやうだい)にも安息(やすみ)(たま)ひて(かれ)らもまたヨルダンの彼旁(かなた)にて(なんぢ)らの(かみ)ヱホバにたまはるところの()()產業(さんげふ)となすに(いた)らば(なんぢ)らおのおの(わが)なんぢらに(あた)へし產業(さんげふ)(かへ)るべし 21かの(とき)(われ)ヨシユアに(めい)じて(いへ)(なんぢ)はこの二人(ふたり)(わう)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバのおこなひたまふ(ところ)(こと)()()たりヱホバまた(なんぢ)(ゆく)ところの(もろもろ)(くに)にも(かく)のごとく(おこな)ひたまはん 22(なんぢ)これを(おそ)るる(なか)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバ(なんぢ)らのために(たたか)ひたまはんと 23當時(そのとき)われヱホバに(もと)めて(いへ)24(しゆ)ヱホバよ(なんぢ)(なんぢ)(おほい)なる(こと)(なんぢ)(つよ)()(しもべ)(しめ)すことを(はじ)めたまへり(てん)にても()にても(いづれ)(かみ)(よく)なんぢの(ごと)事業(わざ)()(なんぢ)のごとき能力(ちから)(もた)んや 25(ねがは)くは(われ)をして(わた)りゆかしめヨルダンの彼旁(かなた)なる(よき)()(よき)(やま)およびレバノンを(みる)ことを()させたまへと 26(しか)るにヱホバなんぢらの(ゆゑ)をもて(われ)(いか)(われ)(きく)ことを(なし)たまはずヱホバすなはち(われ)(いひ)たまひけるは(すで)(たれ)りこの(こと)(かさね)(われ)(いふ)なかれ 27(なんぢ)ビスガの(いただき)にのぼり()(あげ)西(にし)(きた)(みなみ)(ひがし)(のぞ)(なんぢ)()をもて(その)()()(なんぢ)はヨルダンを(わた)ることを()ざるべければなり 28(なんぢ)ヨシユアに(めい)(これ)(ちから)をつけ(これ)(かた)うせよ()はこの(たみ)(ひき)ゐて(わた)りゆき(これ)(なんぢ)()るところの()()さする(もの)(かれ)なればなりと 29かくて(われ)らはベテベオルに(たい)する(たに)()

第四章

1(いま)イスラエルよ()(なんぢ)らに(をし)ふる法度(のり)律法(おきて)(きき)てこれを(おこな)(しか)せば(なんぢ)らは(いく)ることを()(なんぢ)らの先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)らに(たま)()にいりて(これ)產業(さんげふ)となすを()べし 2()(なんぢ)らに(めい)ずる(ことば)(なんぢ)らこれを()しまたは(へら)すべからず()(なんぢ)らに(めい)ずる(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの命令(めいれい)(まも)るべし 3(なんぢ)らはヱホバがバアルペオルの(こと)によりて(おこな)ひたまひし(ところ)()()たり(すなは)ちバアルペオルに(したが)ひたる人々(ひとびと)(なんぢ)(かみ)ヱホバことごとく(これ)(なんぢ)らの中間(うち)より(ほろぼ)(さり)たまひしが 4(なんぢ)らの(かみ)ヱホバに(つき)(はな)れざりし汝等(なんぢら)はみな今日(けふ)までも(いき)ながらへ()るなり 5(われ)はわが(かみ)ヱホバの(われ)(めい)じたまひし(ごと)くに法度(のり)律法(おきて)(なんぢ)らに(をし)(なんぢ)らをしてその(ゆき)(うる)ところの()において(これ)(おこな)はしめんとせり 6(され)(なんぢ)(これ)(まも)(おこな)ふべし(しか)する(こと)國々(くにぐに)(たみ)()(まへ)において(なんぢ)らの智慧(ちゑ)たり(なんぢ)らの知識(ちしき)たるなり(かれ)らこの(もろもろ)法度(のり)(きき)(いは)んこの(おほい)なる國人(くにびと)(かなら)智慧(ちゑ)あり知識(ちしき)ある(たみ)なりと 7われらの(かみ)ヱホバは(われ)らがこれに(よび)もとむるに(つね)(われ)らに(ちか)(いま)すなり(いづれ)國人(くにびと)(かく)のごとく(おほい)にして(かみ)これに(ちか)(いま)すぞ 8また(いづれ)國人(くにびと)(かく)のごとく(おほい)にして今日(こんにち)()(なんぢ)らの(まへ)(たつ)るこの一切(すべて)律法(おきて)(ごと)(ただ)しき法度(のり)律法(おきて)とを(もて)るぞ 9(なんぢ)(ふか)(みづか)(つつし)(なんぢ)(こころ)()(まも)(おそら)くは(なんぢ)その()()たる(こと)(わす)れん(おそら)くは(なんぢ)らの生存(いきなが)らふる()(うち)(それ)()(こと)(なんぢ)(こころ)(はな)れん(なんぢ)それらの(こと)(なんぢ)()(なんぢ)(まご)(をし)へよ 10(なんぢ)がホレブにおいて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(たて)()にヱホバわれに(いひ)たまひけらく(わが)ために(たみ)(あつ)めよ(われ)これに(わが)(ことば)(きか)しめ(これ)をしてその()(なが)らふる()(あひだ)(われ)(おそ)るることを(まな)ばせまたその子女(こども)(をし)ふることを(なさ)しめんとすと 11(ここ)において(なんぢ)らは(すす)みよりて(やま)(ふもと)()ちけるが(やま)()にて(やけ)てその(ほのほ)(なか)(ぞら)(いた)(くら)くして(くも)あり黑雲(くろくも)(ふか)かりき 12(とき)にヱホバ()(なか)より(なんぢ)らに(ものい)ひたまひしが(なんぢ)らは言詞(ことば)(こゑ)(きけ)而已(のみ)にて(こゑ)(ほか)(なに)(かたち)をも()ざりし 13ヱホバすなはち(その)契約(けいやく)(なんぢ)らに(のべ)(なんぢ)らに(これ)(まも)れと(めい)じたまへり(これ)すなはち十誡(じつかい)にしてヱホバこれを(ふた)(ひら)(いし)(いた)(しる)したまふ 14かの(とき)にヱホバ(われ)(めい)じて(なんぢ)らに法度(のり)律法(おきて)(をし)へしめたまへり(これ)(なんぢ)らにその(ゆき)(うる)ところの()にて(これ)(なさ)しめんとてなりき 15ホレブにおいてヱホバ()(なか)より(なんぢ)らに(ものい)ひたまひし()には(なんぢ)(なに)(かたち)をも()ざりしなり(され)(なんぢ)(ふか)(みづか)(つつし)16(みち)をあやまりて自己(おのれ)のために偶像(ぐうざう)(きざ)(なか)(もの)(ざう)(をとこ)(かたち)にもあれ(をんな)(かたち)にもあれ(すべ)(つく)るなかれ 17(すなは)()(うへ)にをる(もろもろ)(けもの)(ざう)(そら)()(もろもろ)(とり)(ざう) 18()()ふもろもろの(もの)(ざう)()(した)(みづ)(なか)()(もろもろ)(うを)(ざう)など(すべ)(つく)(なか)19(なんぢ)()をあげて(てん)(のぞ)()(つき)星辰(ほし)など(すべ)(てん)衆群(しうぐん)()(いざな)はれてこれを(をが)(これ)(つか)ふる(なか)(これ)(なんぢ)(かみ)ヱホバが(いつ)(てん)()萬國(ばんこく)人々(ひとびと)(わか)ちたまひし(もの)なり 20ヱホバ(なんぢ)らを()(なんぢ)らを(てつ)(かま)(うち)すなはちエジプトより(みちび)きいだして自己(おのれ)產業(さんげふ)(たみ)となしたまへること今日(こんにち)のごとし 21(しか)るにヱホバなんぢらの(ゆゑ)によりて(われ)(いか)(われ)はヨルダンを(わた)りゆくことを()ずまた(なんぢ)(かみ)ヱホバが(なんぢ)產業(さんげふ)(たま)ひしその(よき)()(いる)ことを()ずと(ちか)ひたまへり 22(われ)はこの()(しな)ざるを()(われ)はヨルダンを(わた)りゆくことあたはずなんぢらは(わた)りゆきて(これ)()產業(さんげふ)となすことを()23(なんぢ)(みづか)(つつし)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバが(なんぢ)らに(たて)たまひし契約(けいやく)(わす)れて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(きん)じたまふ偶像(ぐうざう)など(すべ)(もの)(ざう)(きざ)むことを(なす)なかれ 24(なんぢ)(かみ)ヱホバは(やき)(つく)()嫉妬(ねたむ)(かみ)なり 25(なんぢ)()(まう)(まご)()てその()(なが)(をる)におよびて()(みち)をあやまりて偶像(ぐうざう)など(すべ)(もの)(ざう)(きざ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(あし)()たまふ(こと)をなしてその震怒(いかり)(ひき)おこすことあらば 26(われ)今日(けふ)(てん)()(よび)(あかし)となす(なんぢ)らはかならずそのヨルダンを(わた)りゆきて()たる()より(すみや)かに滅亡(ほろび)うせん(なんぢ)らはその(うへ)(なんぢ)らの()(なが)うする(あた)はず(かなら)(ほろ)びうせん 27ヱホバなんぢらを國々(くにぐに)(ちら)したまべしヱホバの(なんぢ)らを(おひ)やりたまふ國々(くにぐに)(うち)(なんぢ)らの(のこ)(もの)はその(かず)(すく)なからん 28其處(そこ)にて(なんぢ)らは(ひと)()(わざ)なる(みる)ことも(きく)ことも(くら)ふことも(かぐ)こともなき()(いし)神々(かみがみ)(つか)へん 29(ただ)しまた其處(そこ)にて(なんぢ)その(かみ)ヱホバを(もと)むるあらんに()(こころ)をつくし精神(せいしん)(つく)してこれを(もと)めなば(これ)(あは)30(のち)()にいたりて(なんぢ)艱難(なやみ)にあひて(この)もろもろの(こと)(なんぢ)(のぞ)まん(とき)(なんぢ)もしその(かみ)ヱホバにたち(かへ)りてその(ことば)にしたがはば 31(なんぢ)(かみ)ヱホバは慈悲(あはれみ)ある(かみ)なれば(なんぢ)(すて)(なんぢ)(ほろぼ)さずまた(なんぢ)先祖(せんぞ)(ちか)ひたりし契約(けいやく)(わす)れたまはざるべし 32(こころみ)()(なんぢ)(まへ)(すぎ)さりし()(かみ)()(うへ)(ひと)(つく)りたまひし()より已來(このかた)(てん)(この)(はて)より(かの)(はて)までに(かつ)(かく)のごとき(おほい)なる(こと)ありしや(かく)のごとき(こと)(きこ)えたる(こと)ありしや 33(かつ)(ひと)(かみ)()(なか)より(ものい)(こゑ)(なんぢ)らが(きけ)るごとくに(きき)(なほ)(いけ)(もの)ありしや 34(なんぢ)らの(かみ)ヱホバがエジプトにおいて(なんぢ)らの()(まへ)にて(なんぢ)らの(ため)(もろもろ)(こと)(なし)たまひし(ごと)(かつ)試探(こころみ)徴證(しるし)奇蹟(ふしぎ)戰爭(たたかひ)(つよ)()(のべ)たる(うで)(おほい)なる恐嚇(おどし)をもて(きた)りこの(たみ)をかの(たみ)(うち)より(ひき)いださんとせし(かみ)ありしや 35(なんぢ)にこの(こと)(しめ)ししはヱホバはすなはち(かみ)にしてその(ほか)には(ある)ことなしと(なんぢ)(しら)しめんがためなりき 36(なんぢ)(をし)へんためにヱホバ(てん)より(なんぢ)(こゑ)(きか)しめ()(おい)てはまたその(おほい)なる()(なんぢ)(しめ)したまへり(すなは)(なんぢ)はその(ことば)()(なか)より(いづ)るを(きけ)37ヱホバ(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(あい)したまひしが(ゆゑ)にその(のち)子孫(しそん)(えら)(おほい)なる能力(ちから)をもて(みづか)(なんぢ)をエジプトより(みちび)(いだ)したまひ 38(なんぢ)よりも(おほい)にして(つよ)國々(くにぐに)(たみ)(なんぢ)(まへ)より(おひ)はらひ(なんぢ)をその()(みちび)きいりて(これ)(なんぢ)產業(さんげふ)(あた)へんとしたまふこと今日(こんにち)のごとくなり 39(され)(なんぢ)今日(こんにち)(しり)(こころ)思念(おもふ)べし(うへ)(てん)(した)()においてヱホバは(かみ)にいましその(ほか)には(かみ)(ある)こと()40今日(けふ)わが(なんぢ)(めい)ずるヱホバの法度(のり)命令(めいれい)(まも)るべし(しか)せば(なんぢ)(なんぢ)(のち)子孫(しそん)(さいはひ)()(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)にたまふ()において(なんぢ)その()(なが)うすることを()(かぎり)なからん 41(かく)てモーセ、ヨルダンの此旁(こなた)()(いづ)(かた)にないて(まち)(みつ)(わか)てり 42(これ)(もと)より(うらみ)なきに(あやま)りて(ひと)(ころ)せる(もの)をして其處(そこ)(のが)れしむる(ため)なり(その)(まち)(ひとつ)(のが)るる(とき)はその(ひと)生命(いのち)(まつた)うするを()べし 43(すなは)(ひとつ)曠野(あらの)(うち)平野(ひらの)にあるベゼル(これ)はルベン(びと)のためなり(ひとつ)はギレアデのラモテ(これ)はガド()のためなり(ひとつ)はバシヤンのゴラン(これ)はマナセ(びと)のためなり 44モーセがイスラエルの子孫(ひとびと)(まへ)(しめ)しし律法(おきて)(これ)なり 45イスラエルの子孫(ひとびと)のエジプトより(いで)たる(のち)モーセこの誡命(いましめ)法度(のり)律法(おきて)(これ)(のべ)たり 46(すなは)ちヨルダンの此旁(こなた)なるアモリ(びと)(わう)シホンの()にありベテペオルに(たい)する(たに)(おい)(これ)(のべ)たりシホンはヘシボンに(すみ)をりしがモーセとイスラエルの子孫(ひとびと)エジプトより(いで)きたりし(のち)これを(うち)ほろぼして 47(これ)()()またバシヤンの(わう)オグの()()たり(かれ)二人(ふたり)はアモリ(びと)(わう)にしてヨルダンの此旁(こなた)()(いづ)(かた)(をれ)48その()たる()はアルノン(がは)(ほとり)なるアロエルよりヘルモンといふシオン(やま)にいたり 49ヨルダンの此旁(こなた)すなはちその(ひがし)(かた)なるアラバの全部(ぜんぶ)(かね)てアラバの(しほ)(うみ)(たつ)しピスガの(ふもと)におよべり

第五章

1(ここ)にモーセ、イスラエルをことごとく(めし)(これ)()ふイスラエルよ今日(けふ)()がなんぢらの(みみ)(かた)るところの法度(のり)律法(おきて)とを()きこれを(まな)びこれを(まも)りて(おこな)へよ 2(われ)らの(かみ)ヱホバ、ホレブに(おい)(われ)らと契約(けいやく)(むす)びたまへり 3この契約(けいやく)はヱホバわれらの先祖(せんぞ)(たち)とは(むす)ばずして(われ)今日(こんにち)(ここ)生存(いきながら)へをる(もの)(むす)びたまへり 4ヱホバ(やま)において()(うち)より(なんぢ)らと(かほ)をあはせて()ひたまひしが 5その(とき)(われ)はヱホバと(なんぢ)らの(あひだ)にたちてヱホバの(ことば)(なんぢ)らに(つた)へたり(なんぢ)()(おそ)れて(やま)にのぼり()ざりければなり 6ヱホバすなはち(いひ)たまひけらく(われ)(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)をエジプトの()その奴隸(どれい)たる(いへ)より(みちび)(いだ)せし(もの)なり 7(なんぢ)わが(かほ)(まへ)(われ)(ほか)(なに)(もの)をも(かみ)とすべからず 8(なんぢ)自己(おのれ)のために(なに)偶像(ぐうざう)をも(きざ)むべからず(また)(かみ)(てん)にある(もの)(しも)()にある(もの)ならびに()(した)(みづ)(なか)にある(もの)(なに)形状(かたち)をも(つく)るべからず 9(これ)(をが)むべからず(これ)(つか)ふべからず(われ)ヱホバ(なんぢ)(かみ)(ねた)(かみ)なれば(われ)(にく)(もの)にむかひては(ちち)(つみ)()(むく)いて(さん)()(だい)におよぼし 10(われ)(あい)しわが誡命(いましめ)(まも)(もの)には恩惠(めぐみ)(ほどこ)して(せん)(だい)にいたるなり 11(なんぢ)(かみ)ヱホバの()(みだり)(くち)にあぐべからずヱホバは(おのれ)()(みだり)(くち)にあぐる(もの)(つみ)せではおかざるべし 12安息日(あんそくにち)(まも)りて(これ)聖潔(きよく)すること(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(めい)ぜしごとくすべし 13六日(むいか)のあひだ(はたら)きて(なんぢ)一切(すべて)(わざ)(なす)べし 14七日(なぬか)(なんぢ)(かみ)ヱホバの安息(あんそく)なれば(なに)業務(わざ)をも(なす)べからず(なんぢ)(なんぢ)男子(むすこ)女子(むすめ)(なんぢ)(しもべ)(しもめ)(なんぢ)(うし)驢馬(ろば)(なんぢ)(もろもろ)家畜(かちく)(なんぢ)(もん)(うち)にをる他國(よそぐに)(ひと)(しか)(かく)なんぢ(しもべ)(しもめ)をして(なんぢ)とおなじく(やす)ましむべし 15(なんぢ)(おぼ)ゆべし(なんぢ)かつてエジプトの()奴隸(どれい)たりしに(なんぢ)(かみ)ヱホバ(つよ)()()べたる(うで)とをもて其處(そこ)より(なんぢ)(みちび)(いだ)したまへり(ここ)をもて(なんぢ)(かみ)ヱホバなんぢに安息日(あんそくにち)(まも)れと(めい)じたまふなり 16(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(めい)じたまふごとく(なんぢ)父母(ちちはは)(うやま)(これ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)()において(なんぢ)()(なが)からんため(なんぢ)(さいはひ)のあらんためなり 17(なんぢ)(ころ)(なか)18(なんぢ)姦淫(かんいん)する(なか)19(なんぢ)(ぬす)むなかれ 20(なんぢ)その(となり)(たい)して虚妄(いつはり)證據(あかし)をたつる(なか)21(なんぢ)その隣人(となり)(つま)(むさぼ)るなかれまた隣人(となり)(いへ) 田野(たはた) (しもべ) (しもめ)(うし) 驢馬(ろば)ならびに(すべ)(なんぢ)隣人(となり)所有(もちもの)(むさぼ)るなかれ 22是等(これら)(ことば)をヱホバ(やま)において()(うち)(くも)(うち)黑雲(くろくも)(うち)より(おほい)なる(こゑ)をもて(なんぢ)らの(ぜん)會衆(くわいしう)(つげ)たまひしが(この)(ほか)には(いふ)ことを()(これ)(ふた)(ひら)(いし)(いた)(しる)して(われ)(さづ)けたまへり 23(とき)にその(やま)()にて(やけ)をりしが(なんぢ)黑暗(くらやみ)(うち)よりその(こゑ)(いづ)るを(きく)におよびて(なんぢ)らの支派(わかれ)(かしら)および長老等(としよりども)(われ)(すす)みよりて 24(いひ)けるは()(われ)らの(かみ)ヱホバその榮光(さかえ)とその(おほい)なる(こと)(われ)らに(しめ)したまひて(われ)らその(こゑ)()(うち)より(いづ)るを(きけ)(われ)今日(けふ)ヱホバ(ひと)(ものい)ひたまふてその(ひと)(なほ)(いけ)るを()25(われ)らなんぞ()にいたるべけんや(この)(おほい)なる()われらを(やき)ほろぼさんとするなり(われ)らもし(この)(うへ)になほ(われ)らの(かみ)ヱホバの(こゑ)(きか)(しぬ)べし 26(およ)肉身(にくしん)(もの)(うち)(たれ)()(いける)(かみ)()(うち)より(ものい)ひたまふ(こゑ)(われ)らのごとくに(きき)てなほ(いけ)(もの)あらんや 27()(なんぢ)(すす)みゆきて(われ)らの(かみ)ヱホバの(いひ)たまふとこるを(すべ)()(われ)らの(かみ)ヱホバの(なんぢ)(つげ)(たま)ふところを(すべ)(われ)らに(つげ)(われ)(きき)(おこな)はんと 28ヱホバなんぢらが(われ)(かた)れる(ことば)(こゑ)(きき)てヱホバ(われ)(いひ)たまひけるは(われ)この(たみ)(なんぢ)(かた)れる(ことば)(こゑ)(きけ)(かれ)らの(いふ)ところは(みな)()29(ただ)(ねがは)しきは彼等(かれら)(かく)のごとき(こころ)(いだ)いて(つね)(われ)(おそ)()誡命(いましめ)(まも)りてその()もその子孫(しそん)(なが)福祉(さいはひ)(うる)にいたらん(こと)なり 30(なんぢ)ゆきて(かれ)らに()(なんぢ)らおのおのその(てん)(まく)にかへるべしと 31(され)(なんぢ)(ここ)にて(わが)(かたはら)()(われ)なんぢに(もろもろ)誡命(いましめ)法度(のり)律法(おきて)とを(つげ)しめさん(なんぢ)これを(かれ)らに(をし)()(かれ)らに(あた)へて產業(さんげふ)となさしむる()において(かれ)らにこれを(おこな)はしむべしと 32(され)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの汝等(なんぢら)(めい)じたまふごとくに(なんぢ)(つつし)みて(おこな)ふべし(みぎ)にも(ひだり)にも(まぐ)るべからず 33(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの(なんぢ)らに(めい)じたまふ一切(すべて)(みち)(あゆ)(しか)せば(なんぢ)らは(いく)ることを()かつ福祉(さいはひ)()(なんぢ)らの產業(さんげふ)とする()(なんぢ)らの()(なが)うすることを()

第六章

1(これ)すなはち(なんぢ)らの(かみ)ヱホバが(なんぢ)らに(をし)へよと(めい)じたまふところの誡命(いましめ)法度(のり)律法(おきて)とにして(なんぢ)らがその(わた)りゆきて(うる)ところの()にて(おこな)ふべき(もの)なり 2(これ)(なんぢ)(なんぢ)()および(なんぢ)(まご)をしてその生命(いのち)ながらふる()(あひだ)つねに(なんぢ)(かみ)ヱホバを(おそ)れしめて()(なんぢ)らに(めい)ずるその(もろもろ)法度(のり)誡命(いましめ)とを(まも)らしめんため(また)なんぢの()(なが)からしめんための(もの)なり 3(され)ばイスラエルよ(きき)(つつし)んでこれを(おこな)(しか)せば(なんぢ)福祉(さいはひ)()(なんぢ)先祖(せんぞ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(いひ)たまひしごとく(ちち)(みつ)(なが)るる(くに)にて(なんぢ)(かず)おほいに(まさ)4イスラエルよ()(われ)らの(かみ)ヱホバは(ただ)(ひとり)のヱホバなり 5(なんぢ)(こころ)(つく)精神(せいしん)(つく)(ちから)(つく)して(なんぢ)(かみ)ヱホバを(あい)すべし 6今日(けふ)わが(なんぢ)(めい)ずる(これ)らの(ことば)(なんぢ)これをその(こころ)にあらしめ 7(つとめ)(なんぢ)子等(こども)(をし)(いへ)()する(とき)(みち)(あゆ)(とき)(いぬ)(とき)(おく)(とき)もこれを(かた)るべし 8(なんぢ)またこれを(なんぢ)()(むす)びて(しるし)となし(なんぢ)()(あひだ)におきて(おぼえ)となし 9また(なんぢ)(いへ)(はしら)(なんぢ)(もん)書記(かきしる)すべし 10(なんぢ)(かみ)ヱホバその(なんぢ)先祖(せんぞ)アブラハム、イサク、ヤコブにむかひて(なんぢ)(あたへ)んと(ちか)ひたりし()(なんぢ)(いら)しめん(とき)(なんぢ)をして(なんぢ)(たて)たる(もの)にあらざる(おほい)なる(うるは)しき邑々(まちまち)()させ 11(なんぢ)(みた)せるに(あらざ)(もろもろ)佳物(よきもの)(みた)せる(いへ)()させ(なんぢ)(ほり)たる(もの)にあらざる(ほり)(ゐど)()させたまふべし(なんぢ)(くら)ひて(あか)12(しか)(とき)(なんぢ)(つつし)(なんぢ)をエジプトの()奴隸(どれい)たる(いへ)より(みちび)(いだ)ししヱホバを(わす)るる(なか)13(なんぢ)(かみ)ヱホバを(おそ)れてこれに(つか)へその()(さし)(ちか)ふことをすべし 14(なんぢ)(ほか)神々(かみがみ)すなはち(なんぢ)四周(まはり)なる(たみ)神々(かみがみ)(したが)ふべからず 15(なんぢ)らの(うち)にいます(なんぢ)(かみ)ヱホバは嫉妬(ねたむ)(かみ)なれば(おそら)くは(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)にむかひて(いかり)(はつ)(なんぢ)()(おもて)より(ほろぼ)(さり)たまはん 16(なんぢ)マツサにおいて(こころ)みしごとく(なんぢ)(かみ)ヱホバを(こころ)むるなかれ 17(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの(なんぢ)らに(めい)じたまへる誡命(いましめ)律法(おきて)法度(のり)とを(なんぢ)(つつし)みて(まも)るべし 18(なんぢ)ヱホバの(ただし)()(よし)()たまふ(こと)(おこな)ふべし(しか)せば(なんぢ)福祉(さいはひ)()かつヱホバの(なんぢ)先祖(せんぞ)(ちか)ひたまひしかの(よき)()(いり)てこれを產業(さんげふ)となすことを()19ヱホバまたその(いひ)たまひし(ごと)(なんぢ)(てき)をことごとく(なんぢ)(まへ)より(おひ)はらひたまはん 20(のち)()(いた)りて(なんぢ)()なんぢに(とふ)てこの(なんぢ)らの(かみ)ヱホバが(なんぢ)らに(めい)じたまひし誡命(いましめ)法度(のり)律法(おきて)とは(なに)のためなるやと(いは)21(なんぢ)その()(つげ)(いふ)べし(われ)らは(むかし)エジプトにありてパロの奴隸(どれい)たりしがヱホバ(つよ)()をもて(われ)らをエジプトより(みちび)(いだ)したまへり 22(すなは)ちヱホバわれらの()(まへ)において(おほい)なる(おそ)るべき(しるし)奇蹟(ふしぎ)をエジプトとパロとその全家(ぜんか)とに(しめ)したまひ 23(われ)らを其處(そこ)より(みちび)(いだ)して(その)(かつ)我等(われら)先祖(せんぞ)(ちか)ひし()(われ)らを(いら)せて(これ)(われ)らに(あた)へたまへり 24(しか)してヱホバ(われ)らにこの(もろもろ)法度(のり)(まも)れと(めい)じたまふ(これ)われらをして(われ)らの(かみ)ヱホバを(おそ)れて(つね)(さいはひ)ならしめんため(また)ヱホバ今日(こんにち)のごとく(われ)らを(まも)りて生命(いのち)(たも)たしめんとてなりき 25(われ)らもしその(めい)ぜられたるごとく(この)一切(すべて)誡命(いましめ)(われ)らの(かみ)ヱホバの(まへ)(つつし)んで(まも)らば(これ)われらの()となるべしと

第七章

1(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(ゆき)()べきところの()(なんぢ)(みちび)きいり(おほく)國々(くにぐに)(たみ)ヘテ(びと)ギルガシ(ひと)アモリ(びと)カナン(びと)ペリジ(びと)ヒビ(びと)ヱブス(びと)など(なんぢ)よりも(かず)(おほ)くして(ちから)ある(ななつ)(たみ)(なんぢ)(まへ)より(おひ)はらひたまはん(とき) 2すなはち(なんぢ)(かみ)ヱホバかれらを(なんぢ)(わた)して(なんぢ)にこれを(うた)せたまはん(とき)(なんぢ)かれらをことごとく(ほろぼ)すべし(かれ)らと(なに)契約(けいやく)をもなすべからず(かれ)らを(あはれ)むべからず 3また(かれ)らと婚姻(こんいん)をなすべからず(なんぢ)女子(むすめ)(かれ)男子(むすこ)(あた)ふべからず(かれ)女子(むすめ)(なんぢ)男子(むすこ)(めと)るべからず 4()(かれ)(なんぢ)男子(むすこ)(まど)はして(われ)(はな)れしめ(これ)をして(ほか)神々(かみがみ)(つか)へしむるありてヱホバこれがために(なんぢ)らにむかひて(いかり)(はつ)俄然(にはか)(なんぢ)(ほろぼ)したまふにいたるべければなり 5(なんぢ)らは(かへつ)(かく)かれらに(おこな)ふべし(すなは)ちかれらの(だん)(こぼ)ちその偶像(ぐうざう)(うち)(くだ)きそのアシラ(ざう)(きり)たふし()をもてその雕像(てうざう)(やく)べし 6()(なんぢ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(きよき)(たみ)なればなり(なんぢ)(かみ)ヱホバは()(おもて)(もろもろ)(たみ)(うち)より(なんぢ)(えら)びて(おのれ)(たから)(たみ)となしたまへり 7ヱホバの(なんぢ)らを(あい)(なんぢ)らを(えら)びたまひしは(なんぢ)らが(よろづ)(たみ)よりも(かず)(おほ)かりしに(よる)にあらず(なんぢ)らは(よろづ)(たみ)(うち)にて(もつと)(ちひさ)(もの)なればなり 8(ただ)ヱホバ(なんぢ)らを(あい)するに()りまた(なんぢ)らの先祖(せんぞ)(たち)(ちかひ)(ちかひ)(たも)たんとするに(より)てヱホバ(つよ)()をもて(なんぢ)らを(みちび)きいだし(なんぢ)らを(その)奴隸(どれい)たりし(いへ)よりエジプトの(わう)パロの()より(あがな)ひいだしたまへるなり 9(なんぢ)(しる)べし(なんぢ)(かみ)ヱホバは(かみ)にましまし眞實(しんじつ)(かみ)にましまして(これ)(あい)しその誡命(いましめ)(まも)(もの)には契約(けいやく)(たも)恩惠(めぐみ)をほどこして(せん)(だい)にいたり 10また(これ)(にく)(もの)には覿面(てきめん)にその(むくい)をなしてこれを(ほろ)ぼしたまふヱホバは(おのれ)(にく)(もの)には(ゆるやか)ならず覿面(てきめん)にこれに(むく)いたまふなり 11(され)(なんぢ)わが今日(けふ)(なんぢ)(めい)ずるところの誡命(いましめ)法度(のり)律法(おきて)とを(まも)りてこれを(おこな)ふべし 12(なんぢ)らもし(これ)らの律法(おきて)()きこれを(まも)(おこな)はば(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(ちか)ひし契約(けいやく)(たも)ちて(なんぢ)恩惠(めぐみ)をほどこしたまはん 13(すなは)(なんぢ)(あい)(なんぢ)(めぐみ)(なんぢ)(かず)()したまひその(むかし)なんぢに(あた)へんと(なんぢ)らの先祖(せんぞ)(たち)(ちかひ)たりし()において(なんぢ)兒女(こども)をめぐみ(なんぢ)()產物(さんぶつ)穀物(こくもつ)(さけ)(あぶら)(など)(ふや)(なんぢ)(うし)(さん)(なんぢ)(ひつじ)(さん)(まし)たまふべし 14(なんぢ)(めぐ)まるること(よろづ)(たみ)(まさ)らん(なんぢ)らの(うち)および(なんぢ)らの家畜(かちく)(うち)には(をとこ)(をんな)()なき(もの)(なか)るべし 15ヱホバまた(もろもろ)疾病(やまひ)(なんぢ)()より(のぞ)きたまひ(なんぢ)らが()()のエジプトの(あし)(やまひ)(なんぢ)()(のぞ)ましめず(ただ)(なんぢ)(にく)(もの)(これ)(のぞ)ませたまふべし 16(なんぢ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(わた)したまはんところの(たみ)をことごとく(ほろぼ)しつくすべし(かれ)らを(あはれ)(みる)べからずまた(かれ)らの(かみ)(つか)ふべからずその(こと)(なんぢ)(わな)となればなり 17(なんぢ)(これ)らの(たみ)(われ)よりも(おほ)ければ(われ)いかでか(これ)(おひ)はらふことを()んと(こころ)(おも)ふか 18(なんぢ)かれらを(おそ)るるなかれ(なんぢ)(かみ)ヱホバがパロとエジプトに(なし)たまひしところの(こと)()(おぼ)えよ 19(すなは)(なんぢ)()()たる(おほい)なる試煉(こころみ)徴證(しるし)奇蹟(ふしぎ)(つよ)()(のべ)たる(うで)とを(おぼ)えよ(なんぢ)(かみ)ヱホバこれをもて(なんぢ)(みちび)(いだ)したまへり(かく)のごとく(なんぢ)(かみ)ヱホバまた(なんぢ)(おそ)るる一切(すべて)(たみ)(なし)たまふべし 20(すなは)(なんぢ)(かみ)ヱホバ黄蜂(くまばち)(かれ)らの(なか)(おく)りて(つひ)(かれ)らの(のこ)れる(もの)(なんぢ)(かほ)(さけ)(かく)れたる(もの)とを(ほろぼ)したまはん 21(なんぢ)かれらを(おそ)るる(なか)()(なんぢ)(かみ)ヱホバ能力(ちから)ある(おそ)るべき(かみ)(なんぢ)らの(うち)にいませばなり 22(なんぢ)(かみ)ヱホバ是等(これら)國人(くにびと)漸々(やうやう)(なんぢ)(まへ)より(おひ)はらひたまはん(なんぢ)急速(すみやか)(かれ)らを(ほろぼ)しつくす(べか)らず(おそら)くは()(けもの)(ふえ)(なんぢ)(せま)らん 23(なんぢ)(かみ)ヱホバかれらを(なんぢ)(わた)(おほい)にこれを(おそ)(をのの)かしめて(つひ)にこれを(ほろぼ)(つく)24(かれ)らの王等(わうたち)(なんぢ)()(わた)したまはん(なんぢ)かれらの()(あめ)(した)より(けづ)るべし(なんぢ)には(あた)ることを()(もの)なくして(なんぢ)つひに(これ)(ほろ)ぼし(つく)すに(いた)らん 25(なんぢ)かれらの(かみ)雕像(てうざう)()にて(やく)べし(これ)()せたる(ぎん)あるひは(きん)(むさぼ)るべからず(これ)(おのれ)(とる)べからず(おそら)くは(なんぢ)これに(より)(わな)にかからん(これ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(にく)みたまふ(もの)なれば(なり) 26(にく)むべき(もの)(なんぢ)(いへ)(たづさ)へいるべからず(おそら)くは(なんぢ)(その)ごとくに(のろ)はるる(もの)とならん(なんぢ)これを(おほい)()(いた)(きら)ふべし(これ)(のろ)ふべき(もの)なればなり

第八章

1()今日(けふ)なんぢに(めい)ずるところの(もろもろ)誡命(いましめ)(なんぢ)(つつし)んで(おこな)ふべし(しか)せば(なんぢ)(いく)ることを()かつ殖増(ふえま)しヱホバの(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(ちかひ)たまひし()(いり)てこれを產業(さんげふ)となすことを()2(なんぢ)記念(おぼゆ)べし(なんぢ)(かみ)ヱホバこの四十(ねん)(あひだ)(なんぢ)をして曠野(あらの)(みち)(あゆ)ましめたまへり(これ)(なんぢ)(くる)しめて(なんぢ)試驗(こころ)(なんぢ)(こころ)如何(いか)なるか(なんぢ)がその誡命(いましめ)(まも)るや(いな)やを(しら)んためなりき 3(すなは)(なんぢ)(くる)しめ(なんぢ)(うゑ)しめまた(なんぢ)(しら)(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(しら)ざるところのマナを(なんぢ)らに(くら)はせたまへり(これ)(ひと)はパン而已(のみ)にて(いく)(もの)にあらず(ひと)はヱホバの(くち)より(いづ)(ことば)によりて(いく)(もの)なりと(なんぢ)(しら)しめんが(ため)なり 4この四十(ねん)のあひだ(なんぢ)衣服(きもの)(ふる)びて(くち)(なんぢ)(あし)(はれ)ざりし 5(なんぢ)また(こころ)(おも)ふべし(ひと)のその()懲戒(いましむる)ごとく(なんぢ)(かみ)ヱホバも(なんぢ)懲戒(いましめ)たまふなり 6(なんぢ)(かみ)ヱホバの誡命(いましめ)(まも)りその(みち)にあゆみてこれを(おそ)るべし 7(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)をして(よき)()(いた)らしめたまふ(これ)(たに)にも(やま)にも(みづ)(ながれ)あり(いづみ)あり瀦水(たまりみづ)ある() 8小麥(こむぎ) (おほ)(むぎ) 葡萄(ぶだう) 無花果(いちじく)および石榴(ざくろ)ある()(あぶら) 橄欖(かんらん)および(みつ)のある() 9(なんぢ)(くら)食物(しよくもつ)(かく)るところなく(なんぢ)(なに)(とぼ)しきところあらざる()なりその()(いし)はすなはち(てつ)その(やま)よりは(あかがね)(ほり)とるべし 10(なんぢ)(くら)ひて()(なんぢ)(かみ)ヱホバにその(よき)()(おのれ)にたまひし(こと)(しや)すべし 11(なんぢ)わが今日(けふ)なんぢに(めい)ずるヱホバの誡命(いましめ)律法(おきて)法度(のり)とを(まも)らずして(なんぢ)(かみ)ヱホバを(わす)るるにいたらざるやう(つつし)めよ 12(なんぢ)(くら)ひて()(うるは)しき(いへ)(たて)(すま)ふに(いた)13また(なんぢ)(うし)(ひつじ)殖増(ふえま)(なんぢ)金銀(きんぎん)殖増(ふえま)(なんぢ)所有(もちもの)みな殖増(ふえます)にいたらん(とき)14(おそら)くは(なんぢ)(こころ)(おご)りて(なんぢ)(かみ)ヱホバを(わす)れんヱホバは(なんぢ)をエジプトの()奴隸(どれい)たる(いへ)より(みちび)(いだ)15(なんぢ)をみちびきて(かれ)(おほい)にして(おそ)るべき曠野(あらの)すなはち(へび)()(へび)(さそり)などありて(みづ)あらざる(かわ)ける()(とほ)(なんぢ)らのために(かた)(いは)(うち)より(みづ)(いだ)16(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(しら)ざるマナを曠野(あらの)にて(なんぢ)(くは)せたまへり(これ)みな(なんぢ)(くる)しめ(なんぢ)(こころ)みて(つひ)福祉(さいはひ)(なんぢ)にたまはんとてなりき 17(なんぢ)(わが)(ちから)とわが()動作(はたらき)によりて(われ)この資財(たから)()たりと(こころ)(いふ)なかれ 18(なんぢ)(かみ)ヱホバを(おぼ)えよ()はヱホバ(なんぢ)資財(たから)(うる)(ちから)をたまふなればなり(かく)したまふは(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(ちかひ)契約(けいやく)今日(こんにち)(ごと)(おこな)はんとてなり 19(なんぢ)もし(なんぢ)(かみ)ヱホバを(わす)()(ほか)神々(かみがみ)(した)がひ(これ)(つか)へこれを(をが)むことを(なさ)(われ)今日(けふ)(なんぢ)らに(あかし)をなす(なんぢ)らはかならず滅亡(ほろび)20ヱホバの(なんぢ)らの(まへ)(ほろ)ぼしたまひし國々(くにぐに)(たみ)のごとく(なんぢ)らも滅亡(ほろぶ)べし(これ)なんぢらの(かみ)ヱホバの(こゑ)(なんぢ)らしたがはざればなり

第九章

1イスラエルよ()(なんぢ)今日(けふ)ヨルダンを(わた)りゆき(なんぢ)よりも(おほい)にして(つよ)國々(くにぐに)(いり)てこれを(とら)んとすその邑々(まちまち)(おほい)にして石垣(いしがき)(てん)(いた)2その(たみ)(なんぢ)(しる)ところのアナクの子孫(しそん)にして(おほき)くかつ身長(たけ)たかし(なんぢ)また(ひと)(いへ)るを(きけ)(いは)(たれ)かアナクの子孫(しそん)(まへ)(たつ)ことを()んと 3(なんぢ)今日(けふ)()(なんぢ)(かみ)ヱホバは(やき)つくす()にましまして(なんぢ)(まへ)(すす)みたまふとヱホバかならず(かれ)らを(ほろ)ぼし(かれ)らを(なんぢ)(まへ)攻伏(せめふせ)たまはんヱホバの(なんぢ)(いひ)たまひし(ごと)(なんぢ)かれらを(おひ)はらひ(すみや)かに(かれ)らを(ほろ)ぼすべし 4(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(まへ)より(かれ)らを(おひ)はらひたまはん(のち)(なんぢ)(こころ)(いふ)なかれ(いは)(われ)(ただしき)がためにヱホバ(われ)をこの()(みちび)きいりてこれを()させたまへりとそはこの國々(くにぐに)(たみ)(あし)きがためにヱホバ(これ)(なんぢ)(まへ)より(おひ)はらひたまふなり 5(なんぢ)(ゆき)てその()(うる)(なんぢ)(ただし)きによるにあらず(また)なんぢの(こころ)(なほき)によるに(あら)ずこの國々(くにぐに)(たみ)(あし)きが(ゆゑ)(なんぢ)(かみ)ヱホバこれを(なんぢ)(まへ)より(おひ)はらひたまふなりヱホバの(かく)したまふはまた(なんぢ)先祖(せんぞ)アブラハム、イサク、ヤコブに(ちかひ)たりし(ことば)(おこな)はんとてなり 6(なんぢ)()(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(この)(よき)()(あた)へて()させたまふは(なんぢ)(ただし)きによるに(あら)(なんぢ)(うなじ)(こは)(たみ)なればなり 7(なんぢ)曠野(あらの)(おい)(なんぢ)(かみ)ヱホバを(いから)せし(こと)(おぼ)えて(わす)るる(なか)(なんぢ)らはエジプトの()(いだ)()より此處(このところ)にいたる()まで(つね)にヱホバに(もと)れり 8ホレブにおいて(なんぢ)らヱホバを(いから)せたればヱホバ(なんぢ)らを(いか)りて(なんぢ)らを(ほろ)ぼさんとしたまへり 9かの(とき)われ(いし)(いた)すなはちヱホバの(なんぢ)らに(たて)たまへる契約(けいやく)(のす)(いし)(いた)(うけ)んとて(やま)(のぼ)り四十(にち)四十()(やま)()りパンも(くは)(みづ)(のま)ざりき 10ヱホバ(われ)(かみ)(ゆび)をもて(かき)しるしたる文字(もじ)ある(いし)(いた)(まい)(さづ)けたまへりその(うへ)には集會(しふくわい)()にヱホバが(やま)において()(なか)より(なんぢ)らに(つげ)たまひし(ことば)をことごとく()11すなはち四十(にち)四十()(すぎ)(とき)ヱホバ(われ)にその契約(けいやく)(のす)(いた)なる(いし)(いた)(まい)(さづ)12(しか)してヱホバ(われ)(いひ)たまひけるは(なんぢ)(たち)あがりて(すみや)かに(ここ)より(くだ)(なんぢ)がエジプトより(みちび)(いだ)しし(たみ)(あし)(こと)(おこな)ふなり(かれ)らは(はや)くもわが(かれ)らに(めい)ぜし(みち)(はな)れて自己(おのれ)のために偶像(ぐうざう)()(つく)れりと 13ヱホバまた(われ)(いひ)たまひけるは(われ)この(たみ)()たり()(これ)(うなじ)(こは)(たみ)なり 14(われ)(とど)むるなかれ(われ)かれらを(ほろ)ぼしその()(あめ)(した)より(けし)さり(なんぢ)をして(かれ)らよりも(つよ)くまた(おほい)なる(たみ)とならしむべし 15(ここ)(おい)(われ)()をめぐらして(やま)(くだ)りけるが(やま)()にて(やけ)をる(また)その契約(けいやく)(いた)(まい)はわが(ふたつ)()にあり 16(かく)(われ)()しに(なんぢ)らはその(かみ)ヱホバにむかひて(つみ)(をか)自己(おのれ)のために(こうし)()(つく)りて(はや)くもヱホバの(なんぢ)らに(めい)じたまひし(みち)(はな)れたりしかば 17(われ)その二(まい)(いた)をとりてわが(ふたつ)()よりこれを(なげう)(なんぢ)らの()(まへ)にこれを(くだ)けり 18(しか)して(われ)(まへ)のごとく四十(にち)四十()ヱホバの(まへ)(ふし)()りパンも(くは)(みづ)(のま)ざりき()(なんぢ)らヱホバの()(まへ)(あし)(こと)をおこなひ(これ)(いから)せて(おほい)(つみ)()たればなり 19ヱホバ忿怒(いかり)(はつ)憤恨(いきどほり)をおこし(なんぢ)らを(いか)りて(ほろ)ぼさんとしたまひしかば(われ)(おそ)れたりしが此度(このたび)もまたヱホバ(われ)(きき)たまへり 20ヱホバまた(いた)くアロンを(いか)りてこれを(ほろ)ぼさんとしたまひしかば(われ)その(とき)またアロンのために(いの)れり 21(かく)(われ)なんぢらが(つく)りて(つみ)(をか)しし(こうし)()()をもて(これ)()きこれを()きこれを()(うち)(くだ)きて(こまか)(ちり)となしその(ちり)(やま)より(なが)(くだ)るところの渓流(たにがは)投棄(なげすて)たり 22(なんぢ)らはタベラ、マツサおよびキブロテハツタワにおいてもまたヱホバを(いか)らせたり 23またヱホバ、カデシバルネアより(なんぢ)らを(つかは)さんとせし(とき)(いひ)たまひけるは(なんぢ)(のぼ)りゆきて()がなんぢらに(あた)ふる()()產業(さんげふ)とせよと(しか)るに(なんぢ)らはその(かみ)ヱホバの(めい)(もと)(これ)(しん)ぜずまたその(ことば)(きか)ざりき 24()(なんぢ)らを(しり)()より以來(このかた)(なんぢ)らは(つね)にヱホバに(もと)りしなり 25かの(とき)ヱホバ(なんぢ)らを(ほろぼ)さんと(いひ)たまひしに(より)(われ)最初(はじめ)(ふし)たる(ごと)く四十(にち)四十()ヱホバの(まへ)()26ヱホバに(いの)りて(いひ)けるは(しゆ)ヱホバよ(なんぢ)その(おほい)なる權能(ちから)をもて(あがな)(つよ)()をもてエジプトより(みちび)(いだ)しし(なんぢ)(たみ)(なんぢ)產業(さんげふ)(ほろぼ)したまふ(なか)27(なんぢ)(しもべ)アブラハム、イサク、ヤコブを(おもひ)たまへ(これ)(たみ)剛愎(かたくな)(あく)(つみ)とを(かんが)みたまふ(なか)28(おそら)くは(なんぢ)(われ)らを(みちび)(いだ)したまひし(くに)(ひと)(いは)んヱホバその(やく)せし()にかれらを(みちび)きいること(あた)はざるに()りまた(かれ)らを(にく)むに(より)(かれ)らを(みちび)(いだ)して曠野(あらの)(ころ)せりと 29(そもそも)かれらは(なんぢ)(たみ)(なんぢ)產業(さんげふ)にして(なんぢ)(つよ)能力(ちから)をもて(うで)(のべ)(みちび)(いだ)したまひし(もの)なり

第十章

1かの(とき)ヱホバ(われ)(いひ)たまひけるは(なんぢ)(いし)(いた)(まい)(まへ)のごとくに(きり)(つく)りまた()(はこ)一箇(ひとつ)(つく)りて(やま)(のぼ)(きた)2(なんぢ)(くだ)きしかの(まへ)(いた)(のせ)たる(ことば)(われ)その(いた)(しる)さん(なんぢ)これをその(はこ)(をさ)むべし 3(われ)すなはち合歓木(ねむのき)をもて(はこ)一箇(ひとつ)(つく)りまた(いし)(いた)(まい)(まへ)のごとくに(きり)(つく)りその(いた)(まい)()(とり)(やま)(のぼ)りしかば 4ヱホバかの集會(しふくわい)()(やま)において()(なか)より(なんぢ)らに(つげ)たるその十誡(じつかい)(まへ)(しる)したるごとくその(いた)(しる)(しか)してヱホバこれを(われ)(さづ)けたまへり 5(ここ)(おい)(われ)()(めぐ)らして(やま)より(くだ)りその(いた)()(つく)りしかの(はこ)(をさ)めたり(いま)なほその(なか)にありヱホバの(われ)(めい)じたまへる(ごと)6(かく)てイスラエルの子孫(ひとびと)はヤカン(びと)()より(いで)たちてモセラにいたれりアロン其處(そこ)(しに)其處(そこ)(はうむ)られその()エレアザルこれに(かは)りて祭司(さいし)となれり 7(また)其處(そこ)より(いで)たちてグデゴダにいたりグデゴダより(いで)たちてヨテバにいたれりこの()には(みづ)(ながれ)(おほ)かりき 8かの(とき)ヱホバ、レビの支派(わかれ)區分(わかち)てヱホバの契約(けいやく)(はこ)(かか)しめヱホバの(まへ)(たち)てこれに(つか)へしめ(また)ヱホバの()をもて(しゆく)することを(なさ)せたまへり(その)(こと)今日(こんにち)にいたる 9(ここ)をもてレビはその兄弟(きやうだい)(たち)(うち)(ぶん)なくまた產業(さんげふ)なし(ただ)ヱホバその產業(さんげふ)たり(なんぢ)(かみ)ヱホバの(かれ)(いひ)たまへる(ごと)10(われ)(まへ)()(かず)のごとく四十(にち)四十()(やま)(をり)しがヱホバその(とき)にもまた(われ)(きき)たまへりヱホバ(なんぢ)(ほろぼ)すことを(この)みたまはざりき 11(かく)てヱホバ(われ)(いひ)たまひけるは(なんぢ)(たち)あがり(たみ)(さき)だちて(すす)()(かれ)らをして()(これ)(あた)へんとその先祖(せんぞ)(ちか)ひたる()(いり)てこれを()せしめよ 12イスラエルよ(いま)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(もと)めたまふ(こと)(なん)ぞや(ただ)(これ)のみ(すなは)(なんぢ)がその(かみ)ヱホバを(おそ)れその一切(すべて)(みち)(あゆ)(これ)(あい)(こころ)(つく)精神(せいしん)(つく)して(なんぢ)(かみ)ヱホバに(つか)13(また)()今日(けふ)(なんぢ)らに(めい)ずるヱホバの誡命(いましめ)法度(のり)とを(まも)りて()福祉(さいはひ)()るの(こと)のみ 14(それ)(てん)(しよ)(てん)(てん)および()とその(うち)にある(もの)(みな)(なんぢ)(かみ)ヱホバに(ぞく)15(しか)るにヱホバただ(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(よろ)こびて(これ)(あい)しその(のち)子孫(しそん)たる(なんぢ)らを(よろづ)(たみ)(うち)より(えら)びたまへり今日(こんにち)のごとし 16(され)(なんぢ)(こころ)割禮(かつれい)(おこな)(かさね)(うなじ)(こは)くする(なか)17(なんぢ)(かみ)ヱホバは(かみ)(かみ)(しゆ)(しゆ)(おほい)にしてかつ權能(ちから)ある(おそ)るべき(かみ)にましまし(ひと)(かたよ)()ずまた賄賂(まひなひ)(うけ)18孤兒(みなしご)寡婦(やもめ)のために審判(さばき)(おこな)ひまた旅客(たびびと)(あい)してこれに食物(くひもの)衣服(きもの)(あた)へたまふ 19(なんぢ)旅客(たびびと)(あい)すべし()(なんぢ)らもエジプトの(くに)旅客(たびびと)たりし(こと)あればなり 20(なんぢ)(かみ)ヱホバを(おそ)(これ)(つか)へこれに(つき)(した)がひその()(さし)(ちか)ふことをすべし 21(かれ)(なんぢ)(ほむ)べき(もの)また(なんぢ)(かみ)にして(なんぢ)()()たる(これ)()(おほい)なる(おそ)るべき事業(わざ)をなしたまへり 22(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(わづか)か七十(にん)にてエジプトに(くだ)りたりしに(いま)(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)をして天空(そら)(ほし)のごとくに(おほ)くならしめたまへり

第十一章

1(され)(なんぢ)(かみ)ヱホバを(あい)(つね)にその職守(つとめ)法度(のり)律法(おきて)誡命(いましめ)とを(まも)るべし 2(なんぢ)らの子女(こども)(しら)ずまた()ざれば(われ)これに(いは)(ただ)(なんぢ)らに()(なんぢ)らは今日(けふ)すでに(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの懲戒(こらしめ)とその(おほい)なる(こと)とその(つよ)()とその(のべ)たる(うで)とを()3またそのエジプトの(うち)においてエジプト(わう)パロとその全國(ぜんこく)にむかひておこなひたまひし徴證(しるし)行爲(わざ)とを()4またヱホバがエジプトの軍勢(ぐんぜい)とその(うま)とその(くるま)とに(なし)たまひし(こと)すなはち(かれ)らが(なんぢ)らの(あと)(おひ)きたれる(とき)紅海(こうかい)(みづ)(かれ)らの(うへ)(おほ)ひかからしめ(これ)(ほろ)ぼして今日(こんにち)までその(あと)(かた)なからしめし(こと)()5また此處(このところ)にいたるまで曠野(あらの)(おい)(なんぢ)らに(なし)たまひし事等(ことども)()6またそのルベンの子孫(しそん)なるエリアブの子等(こども)ダタンとアビラムに(なし)たまひし(こと)すなはちイスラエルの全家(ぜんか)眞中(ただなか)において()その(くち)(ひら)きて(かれ)らとその家族(かぞく)とその(てん)(まく)とその足下(あしもと)()(もの)とを(のみ)つくしし(こと)(しる)なり 7(すなは)(なんぢ)らはヱホバの(おこな)ひたまひし(この)(もろもろ)(おほい)なる作爲(わざ)()()たり 8(され)(なんぢ)(わが)今日(こんにち)(なんぢ)らに(めい)ずる誡命(いましめ)(ことごと)(まも)るべし(しか)せば(なんぢ)らは(つよ)くなり(なんぢ)らが(わた)りゆきて()んとする()にいりて(これ)(うる)ことを() 9またヱホバが(なんぢ)らと(なんぢ)らの(のち)子孫(しそん)にあたへんと(なんぢ)らの先祖(せんぞ)(たち)(ちかひ)たまひし()(ちち)(みつ)との(なが)るる(くに)において(なんぢ)らの()(なが)うすることを()10(なんぢ)らが(すす)みいりて()んとする()(なんぢ)らが(いで)(きた)りしエジプトの()のごとくならず彼處(かしこ)にては(なんぢ)(たね)()(あし)をもて(これ)(みづ)(そそ)げりその(さま)蔬菜(あおもの)(ばたけ)におけるが(ごと)11(され)(なんぢ)らが(わた)りゆきて(うる)ところの()(やま)(たに)(おほ)()にして(てん)よりの(あま)(みづ)()ふなり 12その()(なんぢ)(かみ)ヱホバの(かへり)みたまふ(もの)にして(とし)(はじめ)より(とし)(をはり)まで(なんぢ)(かみ)ヱホバの()(つね)にその(うへ)()13(なんぢ)らもし(わが)今日(けふ)なんぢらに(めい)ずる(わが)命令(めいれい)(よく)(まも)りて(なんぢ)らの(かみ)ヱホバを(あい)(こころ)(つく)精神(せいしん)(つく)して(これ)(つか)へなば 14(われ)なんぢらの()(あめ)(あき)(あめ)(はる)(あめ)ともに(とき)(したが)ひて(くだ)(なんぢ)らをしてその穀物(こくもつ)(とり)(いれ)しめ(かつ)(さけ)(あぶら)()せしめ 15また(なんぢ)家畜(かちく)のために()(くさ)(しやう)ぜしむべし(なんぢ)(くら)ひて(あか)16(なんぢ)(みづか)(つつし)むべし(こころ)(まよ)(ひるが)へりて(ほか)神々(かみがみ)(つか)へこれを(をが)(なか)17(おそら)くはヱホバ(なんぢ)らにむかひて(いかり)(はつ)して(てん)(とぢ)たまひ(あめ)ふらず()(もの)(しやう)ぜずなりて(なんぢ)らそのヱホバに(たまは)れる(よき)()より(すみや)かに滅亡(ほろびうせ)るに(いた)らん 18(なんぢ)是等(これら)(わが)(ことば)(なんぢ)らの(こころ)(たましひ)との(うち)(をさ)めまた(これ)(なんぢ)らの()(むす)びて(しるし)となし(なんぢ)らの()(あひだ)におきて(おぼえ)となし 19(これ)をなんぢらの子等(こども)(をし)(いへ)()する(とき)(みち)(あゆ)(とき)(いぬ)(とき)(おく)(とき)もこれを(かた)20また(なんぢ)(いへ)(はしら)となんぢの(もん)(これ)書記(かきしるす)べし 21(しか)せばヱホバが(なんぢ)らの先祖(せんぞ)(たち)(あた)へんと(ちか)ひたまひし()(なんぢ)らのをる()および(なんぢ)らの子等(こども)のをる()(かず)(おほ)くして(てん)()(おほ)()(ひさし)きが(ごと)くならん 22(なんぢ)らもし()(なんぢ)らに(めい)ずる(この)一切(すべて)誡命(いましめ)()(まも)りてこれを(おこな)汝等(なんぢら)(かみ)ヱホバを(あい)しその一切(すべて)(みち)(あゆ)(これ)(つき)(した)がはば 23ヱホバこの國々(くにぐに)(たみ)をことごとく(なんぢ)らの(まへ)より(おひ)はらひたまはん(しか)して(なんぢ)らは(おのれ)よりも(おほい)にして能力(ちから)ある國々(くにぐに)(うる)にいたるべし 24(およ)(なんぢ)らが(あし)(うら)にて()(ところ)(みな)(なんぢ)らの(もの)とならん(すなは)(なんぢ)らの境界(さかひ)曠野(あらの)よりレバノンに(わた)りまたユフラテ(がは)といふ(かは)より西(にし)(うみ)(わた)るべし 25(なんぢ)らの(まへ)(たつ)ことを()(ひと)あらじ(なんぢ)らの(かみ)ヱホバ(なんぢ)らが(ふみ)いるところの()人々(ひとびと)をして(なんぢ)らを()(なんぢ)らを(おそ)れしめたまふこと(その)(かつ)(なんぢ)らに(いひ)たまひし(ごと)くならん 26()(われ)今日(けふ)(なんぢ)らの(まへ)祝福(めぐみ)呪詛(のろひ)とを()27(なんぢ)らもし()今日(けふ)なんぢらに(めい)ずる(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの誡命(いましめ)(したが)はば祝福(めぐみ)()28(なんぢ)らもし(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの誡命(いましめ)(したが)はず(ひるが)へりて()今日(けふ)なんぢらに(めい)ずる(みち)(はな)(もと)(しら)ざりし(ほか)神々(かみがみ)(した)がひなば呪詛(のろひ)(かうむ)らん 29(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(ゆき)()んとする()(なんぢ)(みちび)きいりたまふ(とき)(なんぢ)ゲリジム(やま)祝福(めぐみ)()きエバル(やま)呪詛(のろひ)をおくべし 30この(ふた)(やま)はヨルダンの彼旁(かなた)アラバに(すめ)るカナン(びと)()において()(いづ)(かた)(みち)(うしろ)にありギルガルに(むか)ひてモレの橡樹(かしのき)(あひ)(さる)こと(とほざ)らざるにあらずや 31(なんぢ)らはヨルダンを(わた)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの(なんぢ)らに(たま)()(すす)みいりて(これ)()んとす(かなら)ずこれを()其處(そこ)(すむ)ことを()32(され)()今日(けふ)なんぢらに(さづ)くるところの法度(のり)律法(おきて)(なんぢ)らことごとく(まも)りて(おこな)ふべし

第十二章

1(これ)(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて()させたまふところの()において(なんぢ)らが()生存(ながら)ふる()(あひだ)(つね)(まも)(おこな)ふべき法度(のり)律法(おきて)となり 2(なんぢ)らが(おひ)はらふ國々(くにぐに)(たみ)がその神々(かみがみ)(つか)へし(ところ)(やま)にある(もの)(をか)にある(もの)(あを)()(した)にある(もの)もみな(これ)(ことごと)(こぼ)3その(だん)(こぼ)ちその(はしら)(くだ)きそのアシラ(ざう)()にて()きまたその神々(かみがみ)雕像(てうざう)(きり)(たふ)して(これ)()をその(ところ)より(たち)(さる)べし 4(ただ)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバには(なんぢ)(かく)のごとく(なす)べからず 5(なんぢ)らの(かみ)ヱホバがその()(おか)んとて(なんぢ)らの支派(わかれ)(うち)より(えら)びたまふ(ところ)なるヱホバの住居(すみか)(なんぢ)(たづ)(もと)めて其處(そこ)にいたり 6(なんぢ)らの燔祭(はんさい)犠牲(いけにへ)(なんぢ)らの什一(じふいつ)(なんぢ)らの()(きよ)(さい)(なんぢ)らの願還(ぐわんはたし)自意(こころより)禮物(そなへもの)および(なんぢ)らの(うし)(ひつじ)首出(うひご)(など)(なんぢ)其處(そこ)(たづさ)(いた)7其處(そこ)にて(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの(まへ)(しよく)をなし(また)(なんぢ)らと(なんぢ)らの家族(かぞく)(みな)その()(らう)して()たる(もの)をもて快樂(たのしみ)(とる)べし(これ)なんぢの(かみ)ヱホバの祝福(めぐみ)によりて()たるものなればなり 8(なんぢ)彼處(かしこ)にては(われ)らが今日(けふ)(ここ)(なす)ごとく各々(おのおの)その()(よし)(みる)ところを(なす)べからす 9(なんぢ)らは(なほ)いまだ(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの(たま)安息(あんそく)產業(さんげふ)にいたらざるなり 10(され)(なんぢ)らヨルダンを(わた)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの(なんぢ)らに(あた)へて()させたまふ()(すむ)にいたらん(とき)またヱホバ(なんぢ)らの周圍(まはり)(てき)(のぞ)(なんぢ)らに安息(あんそく)(たま)ひて汝等(なんぢら)安泰(やすらか)(すま)ふにいたらん(とき)11(なんぢ)らの(かみ)ヱホバその()(おか)んために(ひとつ)(ところ)(えら)びたまはん(なんぢ)其處(そこ)()(めい)ずる(もの)(すべ)(たづさ)へゆくべし(すなは)(なんぢ)らの燔祭(はんさい)犠牲(いけにへ)(なんぢ)らの什一(じふいつ)(なんぢ)らの()(きよ)(さい)および(なんぢ)らがヱホバに誓願(せいぐわん)をたてて(ささげ)んと(ちか)ひし一切(すべて)佳物(よきもの)とを(たづさ)へいたるべし 12(なんぢ)らは(なんぢ)らの男子(むすこ)女子(むすめ)(しもべ)(しもめ)とともに(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの(まへ)(たのし)むべしまた(なんぢ)らの(もん)(うち)にをるレビ(びと)とも(しか)すべし()(これ)(なんぢ)らの中間(うち)(ぶん)なく產業(さんげふ)なき(もの)なればなり 13(なんぢ)(つつし)(すべ)(なんぢ)(みづか)(えら)(ところ)にて燔祭(はんさい)(ささげ)ることをする(なか)14(ただ)(なんぢ)らの支派(わかれ)(ひとつ)(うち)にヱホバの(えら)びたまはんその(ところ)(おい)(なんぢ)燔祭(はんさい)(ささ)げまた()(なんぢ)(めい)ずる一切(すべて)(こと)(なす)べし 15彼處(かしこ)にては(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)にたまふ祝福(めぐみ)(したが)ひて(なんぢ)その(こころ)(この)獣畜(けもの)(なんぢ)(もん)(うち)(ころ)してその(にく)(くら)ふことを()(すなは)(けが)れたる(ひと)(きよ)(ひと)もこれを(くら)ふを()ること羚羊(かもしか)()鹿(じか)()けるが(ごと)16(ただ)しその()(くら)ふべからず(みづ)(ごと)くにこれを()(そそ)ぐべし 17(なんぢ)穀物(こくもつ)(さけ)(あぶら)什一(じふいつ)および(なんぢ)(うし)(ひつじ)首出(うひご)ならびに(なんぢ)(たて)誓願(せいぐわん)(はた)すための禮物(そなへもの)(なんぢ)自意(こころより)禮物(そなへもの)および(なんぢ)()(きよ)(さい)(しな)(なんぢ)これを(なんぢ)(もん)(うち)(くら)ふべからず 18(なんぢ)(かみ)ヱホバの(えら)びたまふ(ところ)において(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(なんぢ)これを(くら)ふべし(すなは)(なんぢ)男子(むすこ)女子(むすめ)(しもべ)(しもめ)および(なんぢ)(もん)(うち)にをるレビ(びと)とともに(これ)(くら)(なんぢ)()(らう)して()たる一切(すべて)(もの)をもて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)快樂(たのしみ)(とる)べし 19(なんぢ)(つつし)(なんぢ)()生存(ながら)ふる()(あひだ)レビ(びと)(すつ)(なか)20(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(いひ)しごとくに(なんぢ)境界(さかひ)(ひろ)くしたまふに(およ)(なんぢ)(こころ)(にく)(くら)ふことを(ほつ)して(いは)(われ)(にく)(くら)はんと(しか)(とき)(なんぢ)すべてその(こころ)(この)(にく)(くら)ふことを()べし 21もし(なんぢ)(かみ)ヱホバのその()(おか)んとて(えら)びたまへる(ところ)(なんぢ)(はな)るること(とほ)からば()(なんぢ)(めい)ぜし(ごと)(なんぢ)そのヱホバに(たま)はれる(うし)(ひつじ)(ほふ)(なんぢ)(もん)(うち)にて(すべ)てその(こころ)(この)(もの)(くら)ふべし 22()鹿(じか)羚羊(かもしか)(くら)ふがごとく(なんぢ)これを(くら)ふことを()(けが)れたる(もの)(きよ)(もの)(ひとし)くこれを(くら)ふことを()るなり 23(ただ)(かた)(つつし)みてその()(くら)はざれ()はこれが生命(いのち)なればなり(なんぢ)その生命(いのち)(にく)とともに(くら)ふべからず 24(なんぢ)これを(くら)(なか)(みづ)のごとくにこれを()(そそ)ぐべし 25(なんぢ)()(くら)はざれ(なんぢ)もし(かく)ヱホバの(よし)()たをふ(こと)(なさ)(なんぢ)()(なんぢ)(のち)子孫(しそん)とに福祉(さいはひ)あらん 26(ただ)(なんぢ)(ささ)げたる聖物(きよきもの)誓願(せいぐわん)(もの)とはこれをヱホバの(えら)びたまふ(ところ)(たづさ)へゆくべし 27(なんぢ)燔祭(はんさい)(ささぐ)(とき)はその(にく)()(なんぢ)(かみ)ヱホバの(だん)(そな)ふべくまた犠牲(いけにへ)(ささぐ)(とき)はその()(なんぢ)(かみ)ヱホバの(だん)(うへ)(そそ)ぎその(にく)(くら)ふべし 28わが(なんぢ)(めい)ずる是等(これら)(ことば)(なんぢ)(きき)(まも)(なんぢ)かく(なんぢ)(かみ)ヱホバの(よし)()(ただし)()たまふ(こと)(なさ)(なんぢ)(なんぢ)(のち)子孫(しそん)(なが)福祉(さいはひ)あらん 29(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(ゆき)(おひ)はらはんとする國々(くにぐに)(たみ)(なんぢ)(まへ)より(たち)(さり)たまひて(なんぢ)つひにその國々(くにぐに)()てその()(すむ)にいたらん(とき)30(なんぢ)みづから(つつし)(かれ)らが(なんぢ)(まへ)(ほろ)びたる(のち)(なんぢ)かれらに(なら)ひて(わな)にかかる(なか)れまた(かれ)らの(かみ)(たづね)(もと)めこの國々(くにぐに)(たみ)如何(いか)なる(さま)にてその神々(かみがみ)(つか)へたるか(われ)もその(ごと)くにせんと(いふ)ことなかれ 31(なんぢ)(かみ)ヱホバに(むか)ひては(なんぢ)(しか)(べか)らず(かれ)らはヱホバの(いみ)かつ(にく)みたまふ(もろもろ)(こと)をその(かみ)にむかひて()しその男子(むすこ)女子(むすめ)をさへ()にて(やき)てその神々(かみがみ)(ささ)げたり 32()(なんぢ)らに(めい)ずるこの一切(すべて)(ことば)をなんぢら(まも)りて(おこな)ふべし(なんぢ)これを(ます)なかれまた(これ)(へら)すなかれ

第十三章

1(なんぢ)らの(うち)預言者(よげんしや)あるひは(ゆめみる)(もの)(おこ)りて徴證(しるし)奇蹟(ふしぎ)(なんぢ)(しめ)2(なんぢ)(つげ)(われ)らは(いま)より(なんぢ)(われ)とが(これ)まで(しら)ざりし(ほか)神々(かみがみ)(したが)ひて(これ)(つか)へんと(いふ)ことあらんにその徴證(しるし)または奇蹟(ふしぎ)これが(いふ)ごとく(なる)とも 3(なんぢ)その預言者(よげんしや)または(ゆめみる)(もの)(ことば)(きき)したがふ(なか)()汝等(なんぢら)(かみ)ヱホバ(なんぢ)らが(こころ)(つく)精神(せいしん)(つく)して(なんぢ)らの(かみ)ヱホバを(あい)するや(いな)やを(しら)んとて(かく)なんぢらを(こころ)みたまふなればなり 4(なんぢ)らは(なんぢ)らの(かみ)ヱホバに(したが)ひて(あゆ)(これ)(おそ)れその誡命(いましめ)(まも)りその(ことば)(したが)(これ)(つか)へこれに(つき)(したが)ふべし 5その預言者(よげんしや)または(ゆめみる)(もの)をば(ころ)すべし()(かれ)(なんぢ)らをして(なんぢ)らをエジプトの(くに)より(みちび)(いだ)奴隸(どれい)(いへ)より(あがな)(とり)たる(なんぢ)らの(かみ)ヱホバに(そむ)かせんとし(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あゆ)めと(めい)ぜし(みち)より(なんぢ)(いざな)(いだ)さんとして(かた)るに(より)てなり(なんぢ)(かく)して(なんぢ)(うち)より(あく)(のぞ)(さる)べし 6(なんぢ)(はは)(うめ)(なんぢ)兄弟(きやうだい)または(なんぢ)男子(むすこ)女子(むすめ)または(なんぢ)(ふところ)(つま)または(なんぢ)(しん)(めい)(とも)にする(なんぢ)(とも)(ひそか)(なんぢ)(いざな)ひて(いふ)あらん(なんぢ)(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(しら)ざりし(ほか)神々(かみがみ)(われ)(ゆき)(つか)へん 7(すなは)(なんぢ)周圍(まはり)にある國々(くにぐに)(かみ)(あるひ)(なんぢ)(ちか)(あるひ)(なんぢ)(とほ)くして()(この)(はて)より()(かの)(はて)までに(しづま)()(もの)(われ)(つか)へんと(かく)(いふ)ことあるとも 8(なんぢ)これに(したが)(なか)(これ)(きく)なかれ(これ)(をし)()(なか)(これ)(あはれ)むなかれ(これ)(おほ)(かく)(なか)9(なんぢ)かならず(これ)(ころ)すべし(これ)(ころ)すには(なんぢ)まづ(これ)()(くだ)(しか)(のち)(たみ)みな()(くだ)すべし 10(かれ)はエジプトの(くに)奴隸(どれい)(いへ)より(なんぢ)(みちび)(いだ)したまひし(なんぢ)(かみ)ヱホバより(なんぢ)(いざな)(はな)さんと(もと)めたれば(なんぢ)(いし)をもて(これ)(うち)(ころ)すべし 11(しか)せばイスラエルみな(きき)(おそ)(かさ)ねて(かか)(あし)(こと)(なんぢ)らの(うち)(おこな)はざらん 12(なんぢ)(きく)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて(すま)しめたまへる(なんぢ)(まち)(ひとつ)13邪僻(よこしま)なる人々(ひとびと)(おこ)(われ)らは(いま)まで(しら)ざりし(ほか)神々(かみがみ)(ゆき)(つか)へんと(いひ)てその(まち)()(ひと)(いざな)(まど)はしたりと(いふ)あらば 14(なんぢ)これを(たづ)(さぐ)(よく)(とふ)べし(もし)その(こと)(まこと)にその(ことば)(たしか)にして(かか)(にく)むべき(こと)(なんぢ)らの(うち)(おこな)はれたらば 15(なんぢ)かならずその(まち)()(もの)(やいば)にかけて(うち)ころしその(まち)とその(うち)()一切(すべて)(もの)およびその家畜(かちく)(やいば)にかけて(ことごと)(うち)ころすべし 16またその(うち)より()たる掠取物(ぶんどりもの)(すべ)てこれをその(ちまた)(あつ)()をもてその(まち)とその一切(すべて)掠取物(ぶんどりもの)をことごとく(やき)(なんぢ)(かみ)ヱホバに(そな)ふべし(これ)(なが)荒邱(あれあと)となりて(ふたた)(たて)なほさるること(なか)るべきなり 17(かく)(なんぢ)この(のろ)はれし(もの)少許(すこし)(なんぢ)()(つけ)おく(なか)(しか)せばヱホバその(はげ)しき(いかり)(しづ)(なんぢ)慈悲(じひ)(くは)へて(なんぢ)(あは)れみ(なんぢ)先祖(せんぞ)(たつ)(ちか)ひしごとく(なんぢ)(かず)(おほ)くしたまはん 18(なんぢ)もし(なんぢ)(かみ)ヱホバの(ことば)(きく)()今日(けふ)なんぢに(めい)ずるその一切(すべて)誡命(いましめ)(まも)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(よし)()たまふ(こと)(おこな)はば(かく)のごとくなるべし

第十四章

1(なんぢ)らは汝等(なんぢら)(かみ)ヱホバの子等(こども)なり(なんぢ)(しぬ)(もの)のために(おの)()(きずつ)くべからずまた(おの)()(あひだ)にあたる(いただき)(かみ)(そる)べからず 2()(なんぢ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(きよき)(たみ)なればなりヱホバは()(おもて)(もろもろ)(たみ)(うち)より(なんぢ)(えら)びて(おのれ)(たから)(たみ)となし(たま)へり 3(なんぢ)(けがら)はしき(もの)(なに)をも(くら)(なか)4(なんぢ)らが(くら)ふべき獣畜(けもの)(これ)なり(すなは)(うし) (ひつじ) 山羊(やぎ) 5()鹿(じか) 羚羊(かもしか) 小鹿(こじか) (やまひつじ) (くじか) (おほじか) (おほくじか)など 6(すべ)獣畜(けもの)(うち)(ひづめ)(わか)(われ)(ふた)つの(ひづめ)(なせ)反芻(にれはむ)(けもの)(なんぢ)(これ)(くら)ふべし 7(ただ)反芻(にれはむ)(もの)(ひづめ)(わか)れたる(もの)(うち)(なんぢ)らの(くら)ふべからざる(もの)(これ)なり(すなは)駱駝(らくだ) (うさぎ)および(やま)(ねづみ)(これ)らは反芻(にれはめ)ども(ひづめ)わかれざれば(なんぢ)らには(けが)れたる(もの)なり 8また(ぶた)(これ)(ひづめ)わかるれども反芻(にれはむ)ことをせざれば(なんぢ)らには(けがれ)たる(もの)なり(なんぢ)是等(これら)(もの)(にく)(くら)ふべからずまたその死體(しかばね)(さは)るべからず 9(みづ)にをる(もろもろ)(もの)(うち)(かく)のごとき(もの)(なんぢ)(くら)ふべし(すなは)(すべ)(ひれ)(うろこ)のある(もの)(みな)(なんぢ)(これ)(くら)ふべし 10(すべ)(ひれ)(うろこ)のあらざる(もの)(なんぢ)らこれを(くら)ふべからず(これ)(なんぢ)らには(けがれ)たる(もの)なり 11また(すべ)(きよ)(とり)(みな)(なんぢ)らこれを(くら)ふべし 12(ただ)是等(これら)(くら)ふべからず(すなは)(わし)黄鷹(くまたか)(とび) 13(はやぶさ)(たか) (くろ)(たか)(たぐひ) 14各種(もろもろ)(からす)(たぐひ) 15駝鳥(だてう) (ふくろ) (かもめ) (すずめ)(たか)(たぐひ) 16(かう) (さぎ) (はく)(てう) 17鸅鸕(をすめどり) (おほ)(たか) () 18(つる) 鸚鵡(おうむ)(たぐひ) (しぎ)および蝙蝠(かうもり) 19また(すべ)羽翼(つばさ)ありて(はふ)ところの(もの)(なんぢ)らには(けがれ)たる(もの)なり(なんぢ)らこれを(くら)ふべからず 20(すべ)羽翼(つばさ)をもて(とぶ)ところの(きよ)(もの)(なんぢ)らこれを(くら)ふべし 21(およ)(みづか)(しに)たる(もの)(なんぢ)(くら)ふべからず(なんぢ)(もん)(うち)にをる(よそ)(ぐに)(ひと)(これ)(あた)へて(くは)しかべし(また)これを異邦人(ことくにびと)(うる)()(なんぢ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(きよき)(たみ)なればなり(なんぢ)山羊羔(こやぎ)をその(はは)(ちち)にて(にる)べからず 22(なんぢ)かならず年々(としどし)田畝(はたけ)(たね)(まき)(うる)ところの產物(さんぶつ)什一(じふいつ)(とる)べし 23(しか)して(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)すなはちヱホバのその()(おか)んとて(えら)びたまはん(ところ)において(なんぢ)穀物(こくもつ)(さけ)(あぶら)什一(じふいつ)(くら)ひまた(なんぢ)(うし)(ひつじ)首出(うひご)(くら)(かく)して(なんぢ)(かみ)ヱホバを(つね)(おそ)るることを(まな)ぶべし 24(ただ)しその(みち)(ゆく)(たへ)がたくして(これ)(たづさ)へいたること(あた)はざる(とき)または(なんぢ)(かみ)ヱホバのその()(おか)んとて(えら)びたまへる(ところ)(なんぢ)(はな)るること(あま)りに(とほ)(とき)(なんぢ)もし(なんぢ)(かみ)ヱホバの恩惠(めぐみ)(うるほ)()ならば 25その(もの)(かね)()へその(かね)(つつ)みて()()(なんぢ)(かみ)ヱホバの(えら)びたまへる(ところ)()26(すべ)(なんぢ)(こころ)(この)(もの)をその(かね)(かふ)べし(すなは)(うし)(ひつじ)葡萄(ぶだう)(しゆ)濃酒(こきさけ)など(すべ)(なんぢ)(こころ)(ほつ)する(もの)をもとめ其處(そこ)にて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)にこれを(くら)(なんぢ)(なんぢ)家族(かぞく)ともに(たのし)むべし 27(なんぢ)(もん)(うち)にをるレビ(びと)(すつ)(なか)(これ)(なんぢ)中間(うち)(ぶん)なく產業(さんげふ)なき(もの)なればなり 28(ねん)(すゑ)(いた)(ごと)にその(とし)產物(さんぶつ)の十(ぶん)の一を(ことごと)(もち)(いだ)してこれを(なんぢ)(もん)(うち)儲蓄(たくは)ふべし 29(しか)(とき)(なんぢ)中間(うち)(ぶん)なく產業(さんげふ)なきレビ(びと)および(なんぢ)(もん)(うち)にをる(よそ)(ぐに)(ひと)孤子(みなしご)寡婦(やもめ)など(きた)りてこれを(くら)ひて(あか)(かく)せば(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)()をもて(なす)ところの(もろもろ)(こと)において(なんぢ)福祉(さいはひ)(たま)ふべし

第十五章

1(ねん)(おはり)(いた)るごとに(なんぢ)放釋(ゆるし)(おこな)ふべし 2その放釋(ゆるし)(れい)(かく)のごとし(すべ)てその(となり)(かす)ことを()しその(かし)(ぬし)(これ)放釋(ゆるす)べしその(となり)またはその兄弟(きやうだい)にこれを督促(はたる)べからず(これ)はヱホバの放釋(ゆるし)(とな)へらるればなり 3(こと)(くに)(ひと)には(なんぢ)これを督促(はたる)ことを()されど(なんぢ)兄弟(きやうだい)(かし)たる(もの)(なんぢ)()よりこれを放釋(ゆるす)べし 4(かく)せば(なんぢ)らの中間(うち)貧者(まづしきもの)なからん()(なんぢ)(かみ)ヱホバその(なんぢ)(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまふ()において(おほい)(なんぢ)祝福(めぐみ)たまふべければなり 5(ただ)(なんぢ)もし(つつし)みて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(ことば)(きき)したがひ()今日(けふ)なんぢに(めい)ずるこの誡命(いましめ)(ことごと)(まも)(おこな)ふに(おい)ては(かく)のごとくなるべし 6(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(いひ)しごとく(なんぢ)祝福(めぐみ)たまふべければ(なんぢ)衆多(おほく)國人(くにびと)(かす)ことを()べし(され)(かる)こと(あら)じまた(なんぢ)衆多(おほく)國人(くにびと)(をさ)めん(され)(かれ)らは(なんぢ)(をさ)むることあらじ 7(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)()において(もし)(なんぢ)兄弟(きやうだい)(まづし)(ひと)(なんぢ)(もん)(うち)にをらばその(まづ)しき兄弟(きやうだい)にむかひて(なんぢ)(こころ)剛愎(かたくな)にする(なか)れまた(なんぢ)()(とづ)(なか)8かならず(なんぢ)()をこれに(ひら)(かなら)ずその(もと)むる(もの)をこれに(かし)あたへてこれが(とぼ)しきを(おぎな)ふべし 9(なんぢ)(つつし)(こころ)(あし)(おもひ)(おこ)(だい)(ねん)放釋(ゆるし)(とし)(ちか)づけりと(いひ)(なんぢ)(まづし)兄弟(きやうだい)()をかけざる(なか)(なんぢ)もし(かく)(これ)(なに)をも(あた)へずしてその(ひと)これがために(なんぢ)をヱホバに(うつた)へなば(なんぢ)(つみ)()10(なんぢ)かならず(これ)(あた)ふることを(なす)べしまた(これ)(あた)ふる(とき)(こころ)(をし)むこと(なか)()此事(このこと)のために(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(もろもろ)事業(わざ)(なんぢ)()(もろもろ)働作(はたらき)とに(おい)(なんぢ)祝福(めぐみ)たまふべければなり 11(まづし)(もの)何時(いつ)までも(くに)にたゆること(なか)るべければ(われ)(なんぢ)(めい)じて()(なんぢ)かならず(なんぢ)(くに)(うち)なる(なんぢ)兄弟(きやうだい)困難者(なやめるもの)貧乏(まづしき)(もの)とに(なんぢ)()(ひら)くべし 12(なんぢ)兄弟(きやうだい)たるヘブルの(をとこ)またはヘブルの(をんな)(なんぢ)(もと)(うら)れたらんに(もし)(ねん)なんぢに(つか)へたらば(だい)(ねん)(なんぢ)これを(はな)ちて(さら)しむべし 13(なんぢ)これを(はな)ちて(さら)しむる(とき)空手(むなしで)にて(さら)しむべからず 14(なんぢ)(むれ)禾場(うちば)(しぼり)()(うち)より贈物(おくりもの)(とり)(これ)(かた)(おは)すべし(すなは)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)祝福(めぐみ)(たま)ふところの(もの)をこれに(あた)ふべし 15(なんぢ)記憶(おぼゆ)べし(なんぢ)はエジプトの(くに)奴隸(どれい)たりしが(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(あがな)(いだ)したまへり是故(このゆえ)(われ)今日(けふ)この(こと)(なんぢ)(めい)16その(ひと)もし(なんぢ)(なんぢ)(いへ)(あい)(なんぢ)(とも)にをるを(よし)として(なんぢ)にむかひ(われ)(なんぢ)(はな)れて(さる)(この)まずと(いは)17(なんぢ)(きり)(とり)(かれ)(みみ)()(ささ)とほすべし(しか)せば(かれ)(なが)(なんぢ)(しもべ)たるべし(なんぢ)(しもめ)にもまた(かく)のごとくすべし 18(なんぢ)これを(はな)ちて(さら)しむるを(かた)(こと)()るべからず()(かれ)が六(ねん)(なんぢ)(つか)へて(はたら)きしは工價(あたひ)()傭人(やとひびと)の二(ばい)(あた)ればなり(なんぢ)(かく)なさば(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(すべ)(なす)ところの(こと)(おい)(なんぢ)をめぐみたまふべし 19(なんぢ)(うし)(ひつじ)(うめ)初子(うひご)(みな)これを聖別(きよめ)(なんぢ)(かみ)ヱホバに()せしむべし(なんぢ)(うし)初子(うひご)をもちゐて(なに)工作(わざ)をも(なす)べからず(また)(なんぢ)(ひつじ)初子(うひご)()(きる)べからず 20(なんぢ)(かみ)ヱホバの(えら)びたまへる(ところ)にてヱホバの(まへ)(なんぢ)(なんぢ)家族(かぞく)年々(としどし)にこれを(くら)ふべし 21(され)どその(けもの)もし(きず)ある(もの)すなはち跛足(あしなへ)盲目(めくら)なるなど(すべ)(あし)(きず)ある(もの)なる(とき)(なんぢ)(かみ)ヱホバにこれを(ほふ)りて(ささ)ぐべからず 22(なんぢ)(もん)(うち)にこれを(くら)ふべし(けが)れたる(もの)(きよ)(もの)(ひとし)くこれを(くら)ふを()ること()鹿(じか)羚羊(かもしか)のごとし 23(ただ)しその()はこれを(くら)ふべからず(みづ)のごとくにこれを()(そそ)ぐべし

第十六章

1(なんぢ)アビブの(つき)(まも)(なんぢ)(かみ)ヱホバに(むか)ひて逾越節(すぎこしのいはひ)(おこ)なへ()はアビブの(つき)(おい)(なんぢ)(かみ)ヱホバ()()(なんぢ)をエジプトより(みちび)(いだ)したまひたればなり 2(なんぢ)すなはちヱホバのその()(おか)んとて(えら)びたまふ(ところ)にて(ひつじ)および(うし)(ほふ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)逾越節(すぎこしのいはひ)をなすべし 3(たね)いれたるパンを(これ)とともに(くら)ふべからず七日(なぬか)(あひだ)(たね)いれぬパン(すなは)憂患(うれへ)のパンを(これ)とともに(くら)ふべし()(なんぢ)エジプトの(くに)より(いづ)(とき)(いそ)ぎて(いで)たればなり(かく)おこなひて(なんぢ)その()生存(ながら)ふる()(あひだ)(つね)(なんぢ)がエジプトの(くに)より(いで)()()(おぼ)ゆべし 4その七日(なぬか)(あひだ)(なんぢ)四方(よも)(さかひ)(うち)にパン(だね)(みゆ)ること(あら)しむべからず(また)なんぢが(はじめ)()薄暮(ゆふぐれ)(ほふ)りたる(もの)(にく)翌朝(あくるあさ)まで(のこ)しおくべからず 5(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)(なんぢ)(もん)(うち)にて逾越(すぎこし)牲畜(けもの)(ほふ)ることを(なす)べからず 6(ただ)(なんぢ)(かみ)ヱホバのその()(おか)んとて(えら)びたまふ(ところ)にて(なんぢ)薄暮(ゆふぐれ)()()(ころ)(なんぢ)がエジプトより(いで)たる時刻(じこく)逾越(すぎこし)牲畜(けもの)(ほふ)るべし 7(しか)して(なんぢ)(かみ)ヱホバの(えら)びたまふ(ところ)にて(なんぢ)これを(やき)(くら)(あした)におよびて(なんぢ)(てん)(まく)(かへ)()くべし 8(なんぢ)六日(むいか)(あひだ)(たね)いれぬパンを(くら)第七日(なぬかめ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(くわい)(ひら)くべし(なに)(しよく)(げふ)をも(なす)べからず 9(なんぢ)また(なな)七日(なぬか)(かぞ)ふべし(すなは)穀物(こくもつ)(かま)をいれ(そむ)(とき)よりしてその(なな)七日(なぬか)(かぞ)(はじ)むべきなり 10(しか)して(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(なな)(まはり)節筵(いはひ)(おこ)なひ(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)祝福(めぐみ)たまふ(ところ)にしたがひ(なんぢ)(ちから)(おう)じてその(こころ)(ねが)禮物(そなへもの)(ささ)ぐべし 11(かく)して(なんぢ)(なんぢ)男子(むすこ)女子(むすめ)(しもべ)(しもめ)および(なんぢ)(もん)(うち)()るレビ(びと)ならびに(なんぢ)らの中間(うち)にをる賓旅(たびびと)孤子(みなしご)寡婦(やもめ)みなともに(なんぢ)(かみ)ヱホバのその()(おか)んとて(えら)びたまふ(ところ)にて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(たのし)むべし 12(なんぢ)その(むかし)エジプトに奴隸(どれい)たりしことを(おぼ)是等(これら)法度(のり)(まも)(おこな)ふべし 13(なんぢ)禾場(うちば)(しぼり)()(もの)収蔵(をさめ)たる(とき)七日(なぬか)(あひだ)結茅節(かりほずまひのいはひ)をおこなふべし 14節筵(いはひ)をなす(とき)には(なんぢ)(なんぢ)男子(むすこ)女子(むすめ)(しもべ)(しもめ)および(なんぢ)(もん)(うち)なるレビ(びと)賓旅(たびびと)孤子(みなしご)寡婦(やもめ)など(みな)ともに(たのし)むべし 15ヱホバの(えら)びたまふ(ところ)にて(なんぢ)七日(なぬか)(あひだ)なんぢの(かみ)ヱホバの(まへ)節筵(いはひ)をなすべし(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(もろもろ)產物(さんぶつ)(なんぢ)()(もろもろ)工事(わざ)とについて(なんぢ)祝福(めぐみ)たまふべければ(なんぢ)かならず(たのし)むことを(なす)べし 16(なんぢ)中間(うち)(をとこ)(みな)なんぢの神ヱホバの(えら)びたまふ(ところ)にて一年(ひととせ)三次(みたび)(すなは)(たね)いれぬパンの(いはひ)(なな)(まはり)(いはひ)結茅(かりほずまひ)(いはひ)とに(おい)てヱホバの(まへ)(いづ)べし(ただ)空手(むなしで)にてヱホバの(まへ)(いづ)べからず 17各人(おのおの)(なんぢ)(かみ)ヱホバに(たま)はる恩惠(めぐみ)にしたがひて(その)(ちから)におよぶ(ほど)(もの)(ささ)ぐべし 18(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)一切(すべて)邑々(まちまち)(なんぢ)支派(わかれ)(した)がひて士師(さばきびと)(つかさ)(びと)(たつ)べし(かれ)らはまだ(ただし)審判(さばき)をもて(たみ)審判(さばく)べし 19(なんぢ)裁判(さばき)(まぐ)べからず(ひと)偏視(かたよりみ)るべからずまた賄賂(まひなひ)(とる)べからず賄賂(まひなひ)智者(かしこきもの)()(くら)まし義者(ただしきもの)(ことば)(まぐ)ればなり 20(なんぢ)ただ公義(ただしき)而已(のみ)(もと)むべし()せば(なんぢ)生存(いきながら)へて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)()(うる)にいたらん 21(なんぢ)(かみ)ヱホバのために(きづ)くところの(だん)(かたはら)にアシラの(もく)(ざう)(たつ)べからず 22また(なんぢ)(かみ)ヱホバの(にく)みたまふ偶像(ぐうざう)(おのれ)のために(つく)るべからず

第十七章

1(すべ)(きず)あり(あし)(ところ)ある(うし)(ひつじ)(なんぢ)これを(なんぢ)(かみ)ヱホバに(ささ)ぐべからず(かか)(もの)(なんぢ)(かみ)ヱホバの忌嫌(いみきら)ひたまふ(もの)なればなり 2(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)邑々(まちまち)(うち)にて(なんぢ)らの中間(うち)()(ある)(をとこ)または(をんな)(なんぢ)(かみ)ヱホバの()(まへ)惡事(あくじ)(おこな)ひてその契約(けいやく)(もと)3(ゆき)(ほか)神々(かみがみ)(つか)へてこれを(をが)()(めい)ぜざる()(つき)(てん)衆群(しうぐん)などを(をが)むあらんに 4その(こと)(なんぢ)(つぐ)(もの)ありて(なんぢ)これを()(こま)かにこれを(しら)()るにその(こと)(まこと)にその(ことば)(たしか)にしてイスラエルの(うち)(かか)(にく)むべき(こと)(おこな)はれ()たらば 5(なんぢ)その(あし)(こと)(おこな)へる(をとこ)または(をんな)(なんぢ)(もん)(ひき)いだし(いし)をもてその(をとこ)または(をんな)(うち)(ころ)すべし 6(ころ)すべき(もの)()(にん)證人(あかしびと)または(さん)(にん)證人(あかしびと)(くち)(よら)てこれを(ころ)すべし(ただ)(いち)(にん)證人(あかしびと)(くち)のみをもて(これ)(ころ)すことは(なす)べからず 7(かか)(もの)(ころ)すには證人(あかしびと)まづその()(これ)(くは)(しか)(のち)(たみ)みなその()(くは)ふべし(なんぢ)かく惡事(あくじ)(なんぢ)らの(うち)より(のぞ)くべし 8(なんぢ)(もん)(うち)(うつた)(あらそ)(こと)おこるに(あた)りその事件(ことがら)もし()(あひ)(なが)(こと)または權理(けんり)(あひ)(あらそ)(こと)または(たがひ)(あひ)(うち)たる(こと)などにして(なんぢ)裁判(さばき)かぬる(もの)ならば(なんぢ)(たち)あがりて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(えら)びたまふ(ところ)(のぼ)()9祭司(さいし)なるレビ(びと)當時(そのとき)士師(さばきびと)とに(いた)りて(とふ)べし(かれ)裁判(さばき)言詞(ことば)(なんぢ)(しめ)さん 10ヱホバの(えら)びたまふ(ところ)にて(かれ)らが(なんぢ)(しめ)命令(めいれい)(ことば)のごとくに(なんぢ)(おこな)(すべ)(かれ)らが(なんぢ)(をし)ふるごとくに(つつし)みて(なす)べし 11(すなは)(ゆゑ)らが(なんぢ)(をし)ふる律法(おきて)命令(めいれい)(した)がひ(かれ)らが(なんぢ)(つぐ)裁判(さばき)(より)(おこな)ふべし(かれ)らが(なんぢ)(しめ)(ことば)(たが)ふて(みぎ)にも(ひだり)にも(かたよ)るべからず 12(ひと)もし(みづか)壇斷(ほしいまま)にしその(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(たち)(つか)ふる祭司(さいし)またはその士師(さばきびと)(きき)したがはざる(あら)ばその(ひと)(ころ)しイスラエルの(うち)より(あく)(のぞ)くべし 13(しか)せば(たみ)みな(きき)(おそ)(かさね)壇斷(ほしいまま)(こと)をなさざらん 14(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)()(なんぢ)いたり(これ)()其處(そこ)(すむ)におよべる(とき)(なんぢ)もし(わが)周圍(まはり)一切(すべて)國人(くにびと)のごとくに(われ)(わう)をわが(うへ)(たて)んと(いふ)あらば 15(ただ)なんぢの(かみ)ヱホバの(えら)びたまふ(ひと)(なんぢ)(うへ)にたてて(わう)となすべしまた(なんぢ)(うへ)(わう)(たつ)るには(なんぢ)兄弟(きやうだい)(うち)(ひと)をもてすべし(なんぢ)兄弟(きやうだい)ならざる(よそ)(ぐに)(ひと)(なんぢ)(うへ)(たつ)べからず 16(ただ)(わう)となれる(もの)(むま)(おほ)()んとすべからず(また)(うま)(おほ)()んために(たみ)(ひきゐ)てエジプトに(かへ)るべからず()はヱホバなんぢらに(むか)ひて(なんぢ)らはこの(のち)かさねて(この)(みち)(かへ)るべからずと(のたま)ひたればなり 17また(つま)(おほ)くその()(もち)(こころ)(まよは)すべからずまた金銀(きんぎん)(おのれ)のために(おほ)蓄積(たくはふ)べからず 18(かれ)その(くに)(くらゐ)()するにいたらば祭司(さいし)なるレビ(びと)(まへ)にある(ふみ)よりしてこの律法(おきて)(ひとつ)(ふみ)(かき)(うつ)さしめ 19()生存(ながら)ふる()(あひだ)つねにこれを(おのれ)(もと)(おき)()(かく)してその(かみ)ヱホバを(おそ)るることを(まな)びこの律法(おきて)一切(すべて)(ことば)是等(これら)法度(のり)(まも)りて(おこな)ふべし 20(しか)せば(かれ)(こころ)その兄弟(きやうだい)(うへ)(たか)ぶること()くまたその誡命(いましめ)(はな)れて(みぎ)にも(ひだり)にもまがること(なく)してその子女(こども)とともにその(くに)においてイスラエルの(なか)にその()(なが)うすることを()

第十八章

1祭司(さいし)たるレビ(びと)およびレビの支派(わかれ)(すべ)てイスラエルの(うち)(ぶん)なく產業(さんげふ)なし(かれ)らはヱホバの(くわ)(さい)(しな)とその產業(さんげふ)(もの)(くら)ふべし 2(かれ)らはその兄弟(きやうだい)中間(うち)產業(さんげふ)(もた)じヱホバこれが產業(さんげふ)たるたり(すなは)ちその(かつ)(これ)(いひ)たまひしが(ごと)3祭司(さいし)(たみ)より(うく)べき(ぶん)(これ)なり(すなは)(すべ)犠牲(いけにへ)(ささ)ぐる(もの)(うし)にもあれ(ひつじ)にもあれその(かた)(ふた)(かた)(ほほ)()とを祭司(さいし)(あた)ふべし 4また(なんぢ)穀物(こくもつ)(さけ)(あぶら)(はつ)および(ひつじ)()(はつ)をも(これ)にあたふべし 5()(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(もろもろ)支派(わかれ)(うち)より(かれ)(えら)(いだ)(かれ)とその子孫(しそん)をして(なが)くヱホバの()をもて(たち)奉事(つとめ)をなさしめたまへばなり 6レビ(びと)はイスラエルの全地(ぜんち)(うち)(いづれ)(ところ)()(もの)にもあれその寄寓(やどり)たる(なんぢ)(まち)(いで)てヱホバの(えら)びたま(ところ)(いた)るあらば 7その(ひと)はヱホバの(まへ)(はべ)るその(しよ)兄弟(きやうだい)のレビ(びと)とおなじくその(かみ)ヱホバの()をもて奉事(つとめ)をなすことを()べし 8その(ひと)()(くら)(ぶん)(かれ)らと(おな)(ただ)しその(ちち)()(げふ)(うり)()たる(もの)はこの(ほか)(かれ)(ぞく)9(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)(いけ)にいたるに(およ)びて(なんぢ)その國々(くにぐに)(たみ)(にく)むべき行爲(わざ)(なら)(おこな)ふなかれ 10(なんぢ)らの中間(うち)にその男子(むすこ)女子(むすめ)をして()(なか)(とほ)らしむる(もの)あるべからずまた卜筮(うらなひ)する(もの)(じや)(はふ)(おこ)なふ(もの)禁厭(まじなひ)する(もの)魔術(まじゆつ)使(つか)(もの) 11(はふ)(いん)(むす)(もの)憑鬼(くちよせ)する(もの)巫覡(かんなぎ)(わざ)をなす(もの)()(にん)(とふ)ことをする(もの)あるべからず 12(すべ)是等(これら)(こと)()(もの)はヱホバこれを(にくみ)たまふ(なんぢ)(かみ)ヱホバが(かれ)らを(なんぢ)(まへ)より(おひ)はらひたまひしも是等(これら)(にく)むべき(こと)のありしに(より)てなり 13(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(なんぢ)(まつた)(もの)たれ 14(なんぢ)(おひ)はらふ(ゆゑ)國々(くにぐに)(たみ)(じや)(はふ)()卜筮師(うらなひし)などに(きく)ことをなせり(され)(なんぢ)には(なんぢ)(かみ)ヱホバ(しか)する(こと)(ゆる)したまはず 15(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(うち)(なんぢ)兄弟(きやうだい)(うち)より(われ)のごとき一箇(ひとつ)預言者(よげんしや)(なんぢ)のために(おこ)したまはん(なんぢ)(これ)(きく)ことをすべし 16(これ)まったく(なんぢ)集會(しふくわい)()にホレブにおいて(なんぢ)(かみ)ヱホバに(もと)めたる(ところ)なり(すなは)(なんぢ)(いひ)けらく(われ)をして(かさね)てこの(わが)(かみ)ヱホバの(こゑ)(きか)しむる(なか)れまた(かさね)てこの(おほい)なる()()さする(なか)(おそら)くは(われ)(しな)んと 17(ここ)においてヱホバ(われ)(いひ)たまひけるは(かれ)らの(いへ)(ところ)()18(われ)かれら兄弟(きやうだい)(うち)より(なんぢ)のごとき一箇(ひとり)預言者(よげんしや)(かれ)らのために(おこ)(わが)(ことば)をその(くち)(さづ)けん()(かれ)(めい)ずる(ことば)(かれ)ことごとく(かれ)らに(つぐ)べし 19(すべ)(かれ)(わが)()をもて(かた)るところの(わが)(ことば)(きき)したがはざる(もの)(われ)これを(ばつ)せん 20(ただ)預言者(よげんしや)もし()(かた)れと(めい)ぜざる(ことば)(わが)()をもて縦肆(ほしいまま)(かた)りまたは(ほか)神々(かみがみ)()をもて(かた)ることを()すならばその預言者(よげんしや)(ころ)さるべし 21(なんぢ)あるひは(こころ)(いは)(われ)如何(いか)にしてその(ことば)のヱホバの(いひ)たまふ(もの)にあらざるを(しら)んと 22(され)()預言者(よげんしや)ありてヱホバの()をもて(かた)ることをなすにその(ことば)(とげ)ずまた(しるし)あらざる(とき)(これ)ヱホバの(かた)りたまふ(ことば)にあらずしてその預言者(よげんしや)縦肆(ほしいまま)(かた)るところなり(なんぢ)その預言者(よげんしや)(おそ)るるに(およ)ばす

第十九章

1(なんぢ)(かみ)ヱホバこの國々(くにぐに)(たみ)(ほろぼ)()(なんぢ)(かみ)ヱホバこれが()(なんぢ)(たま)ふて(なんぢ)つひにこれを()その邑々(まちまち)とその家々(いへいへ)(すむ)にいたる(とき)2(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまふ()(うち)(みつ)(まち)(なんぢ)のために區別(わかつ)べし 3(しか)して(なんぢ)これに道路(みち)(ひら)きまた(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまふ()全體(ぜんたい)(みつ)()(わか)(すべ)(ひと)(ころ)せる(もの)をして其處(そこ)(のが)れしむべし 4(ひと)(ころ)せる(もの)彼處(かしこ)(のが)れて生命(いのち)(まつた)うすべきその(こと)(かく)のごとし(すなは)(すべ)(もと)より(にく)むことも()(しら)ずしてその(となり)(びと)(ころ)せる(もの) 5(たとへ)(ひと)()(きら)んとてその(となり)(びと)とともに(はやし)()()(をの)(とり)()(きら)んと(うち)おろす(とき)にその(かしら)(てつ)()より(ぬげ)てその(となり)(びと)にあたりて(これ)(しな)しめたるが(ごと)(これ)なり(かか)(ひと)是等(これら)(まち)(ひとつ)(のが)れて生命(いのち)(まつた)うすべし 6(おそら)くは復仇(あだうち)する(もの)(こころ)(ねつ)してその殺人者(ひとごろし)(おひ)かけ道路(みち)(なが)きにおいては(つひ)(おひ)しきて(これ)(ころ)さん(しか)るにその(ひと)(もと)より(これ)(にく)みたる(もの)にあらざれば(ころ)さるべき()あらざるなり 7(ここ)をもて(われ)なんぢに(めい)じて(みつ)(まち)(なんぢ)のために區別(わかつ)べしと(いへ)8(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(ちか)ひしごとく(なんぢ)境界(さかひ)(ひろ)(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(あた)へんと(いひ)()(ことごと)(なんぢ)(たま)ふにいたらん(とき) 9(すなは)(なんぢ)()今日(けふ)なんぢに(めい)ずるこの一切(すべて)誡命(いましめ)(まも)りてこれを(おこ)なひ(なんぢ)(かみ)ヱホバを(あい)(つね)にその(みち)(あゆ)まん(とき)はこの(みつ)(ほか)にまた(みつ)(まち)(まし)(くは)ふべし 10(これ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまふ()(つみ)なき(もの)()(なが)すこと(なか)らんためなり(かく)せずばその()(なんぢ)()せん 11(され)どもし(ひと)その隣人(となりびと)(にく)みて(これ)(つけ)(ねら)(たち)かかり(うち)てその生命(いのち)(そこな)ひて(これ)(しな)しめ(しか)してこの(まち)(ひとつ)(のが)れたる(こと)あらば 12その(まち)長老等(としよりたち)(ひと)(やり)(これ)其處(そこ)より(ひき)きたらしめ復仇(あだうつ)(もの)()にこれを(わた)して(ころ)さしむべし 13(なんぢ)かれを(あは)()るべからず(つみ)なき(もの)()(なが)せる(とが)をイスラエルより(のぞ)くべし(しか)せば(なんぢ)福祉(さいはひ)あらん 14(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて()させたまふ()(うち)において(なんぢ)()ぐところの產業(さんげふ)(なんぢ)(せん)(じん)(さだ)めたる(なんぢ)(となり)地界(ちざかひ)(をか)すべからず 15(なに)(あく)にもあれ(すべ)てその(をか)すところの(つみ)(ただ)一人(ひとり)證人(あかしびと)によりて(さだ)むべからず二人(ふたり)證人(あかしびと)(くち)によりまたは三(にん)證人(あかしびと)(くち)によりてその(こと)(さだ)むべし 16もし偽妄(いつはり)證人(あかしびと)(おこ)りて(それ)(ひと)惡事(あくじ)をなせりと(いひ)たつること(あら)17その(あひ)(あらそ)二人(ふたり)(もの)ヱホバの(まへ)(いた)當時(そのとき)祭司(さいし)士師(さばきびと)(まへ)(たつ)べし 18(しか)(とき)士師(さばきびと)詳細(つまびらか)にこれを(しら)()るにその證人(あかしびと)もし偽妄(いつはり)證人(あかしびと)にしてその兄弟(きやうだい)にむかひて虚妄(いつはり)(あかし)をなしたる(もの)なる(とき)19(なんぢ)兄弟(きやうだい)(かれ)(かうむ)らさんと(はか)れる(ところ)(かれ)(かうむ)らし(かく)して(なんぢ)らの(うち)より惡事(あくじ)(のぞ)くべし 20(しか)せばその(のこ)れる者等(ものども)(きき)(おそ)れその(のち)かさねて(かか)(あし)(こと)(なんぢ)らの(うち)におこなはじ 21(なんぢ)(あはれ)()ることをすべからず生命(いのち)生命(いのち)()()()()()()(あし)(あし)をもて(つくの)はしむべし

第二十章

1(なんぢ)その(てき)(たたか)はんとて(いづ)るに(あた)(むま)(くるま)()また(なんぢ)よりも(かず)(おほ)(たみ)()るもこれに(おそ)るる(なか)()(なんぢ)をエジプトの(くに)より(みちび)(のぼ)りし(なんぢ)(かみ)ヱホバなんぢとともに(いま)せばなり 2(なんぢ)戰闘(たたかひ)(のぞ)(とき)祭司(さいし)(すす)みいで(たみ)(つげ)3(これ)(いふ)べしイスラエルよ()(なんぢ)らは今日(けふ)なんぢらの(てき)(たたか)はんとて(すす)(きた)れり(こころ)(おく)する(なか)(おそ)るるなかれ倉皇(あはつる)なかれ(かれ)らに(おづ)るなかれ 4()(なんぢ)らの(かみ)ヱホバ(なんぢ)らとともに()(なんぢ)らのために(なんぢ)らの(てき)(たたか)ひて(なんぢ)らを(すく)ひたまふべければなりと 5(かく)てまた有司(つかさ)(たち)(たみ)(つげ)(いふ)べし(たれ)(あたら)しき(いへ)(たて)(これ)(うつ)らざる(もの)あるかその(ひと)(いへ)(かへ)りゆくべし(おそら)くは自己(おのれ)戰闘(たたかひ)(しに)(ほか)(ひと)これに(うつ)らん 6(たれ)菓物(くだもの)(ばたけ)(つく)りてその()(くら)はざる(もの)あるかその(ひと)(いへ)(かへ)りゆくべし(おそら)くは自己(おのれ)戰闘(たたかひ)(しに)(ほか)(ひと)これを(くら)はん 7(たれ)(をんな)(ちぎ)りて(これ)(めと)らざる(もの)あるかその(ひと)(いへ)(かへ)りゆくべし(おそら)くは自己(おのれ)戰闘(たたかひ)(しに)(ほか)(ひと)これを(めと)らんと 8有司(つかさ)(たち)なほまた(たみ)(つげ)(いふ)べし(たれ)(おそ)れて(こころ)(おく)する(もの)あるかその(ひと)(いへ)(かへ)りゆくべし(おそら)くはその兄弟(きやうだい)たちの(こころ)これが(こころ)のごとく(くじ)けんと 9有司(つかさ)(たち)かく(たみ)(つぐ)ることを(をへ)たらば軍勢(ぐんぜい)(かしら)(たち)(たて)(たみ)(ひきゐ)しむべし 10(なんぢ)ある(まち)(すす)みゆきて(これ)(せめ)んとする(とき)(まづ)これに平穩(おだやか)(くだ)ることを(すす)むべし 11その(まち)もし平穩(おだやか)(くだ)らんと(こた)へてその(もん)(なんぢ)(ひら)かば其處(そこ)なる(たみ)をして(すべ)(なんぢ)(みつぎ)(いれ)しめ(なんぢ)(つか)へしむべし 12(それ)もし平穩(おだやか)(なんぢ)(くだ)ることを(がへ)んぜずして(なんぢ)(たた)かはんとせば(なんぢ)これを(せむ)べし 13(しか)して(なんぢ)(かみ)ヱホバこれを(なんぢ)()(わた)したまふに(いた)らば(やいば)をもてその(うち)(をとこ)(ことごと)(うち)(ころ)すべし 14(ただ)その婦女(をんな)嬰孩(こども)家畜(かちく)および(すべ)てその(まち)(うち)にて(なんぢ)(うば)()たる(もの)(ことごと)(おのれ)(とる)べし(そもそも)(なんぢ)がその(てき)より(うば)()たる(もの)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)(もの)なれば(なんぢ)これをもて(たのし)むべし 15(なんぢ)(はな)るることの(とほ)邑々(まちまち)すなはち是等(これら)國々(くにぐに)(ぞく)せざるところの邑々(まちまち)には(すべ)てかくのごとく(おこ)なふべし 16(ただ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまふこの國々(くにぐに)邑々(まちまち)においては呼吸(いき)する(もの)一人(ひとり)(いか)(おく)べからず 17(すなは)ちヘテ(びと) アモリ(びと) カナン(びと) ペリジ(びと) ヒビ(びと) ヱブス(びと)などは(なんぢ)かならずこれを(ほろ)ぼし(つく)して(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(めい)じたまへる(ごと)くすべし 18(かく)するは(かれ)らがその神々(かみがみ)にむかひて(おこな)ふところの(にく)むべき(こと)(なんぢ)らに(をし)へて(これ)(なら)ひおこなはしめ(なんぢ)らをして(なんぢ)らの(かみ)ヱホバに(つみ)()せしむる(こと)のなからんためなり 19(なんぢ)(ひさ)しく(まち)(かこ)みて(これ)攻取(せめとら)んとする(とき)においても(をの)(ふる)ふて其處(そこ)()(きり)(から)すべからず(これ)(なんぢ)(しよく)となるべき(もの)なり(かつ)その(しろ)(ぜめ)において田野(でんや)()あに(ひと)のごとく(なんぢ)(まへ)(たち)ふさがらんや 20(ただ)()(むす)ばざる()(しれ)()はこれを()(から)(なんぢ)(たたか)(まち)にむかひて(これ)をもて雲梯(うんてい)(きづ)きその(くだ)るまで(これ)(せむ)るも()

第二十一章

1(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて()させたまふ()において()(ひと)(ころ)されて()(たふ)れをるあらんに(これ)(ころ)せる(もの)(たれ)なるかを(しら)ざる(とき)2(なんぢ)長老等(としよりたち)士師(さばきびと)(たち)(いで)きたりその(ひと)(ころ)されをる(ところ)よりその四周(まはり)邑々(まちまち)までを(はか)るべし 3(しか)してその(ひと)(ころ)されをる(ところ)(もつと)(ちか)(まち)すなはちその(まち)長老等(としよりたち)(いま)使(つか)はず(いま)(くびき)(おは)せて(ひか)ざるところの(わか)()(うし)()4(まち)長老等(としよりたち)その()(うし)(たが)すことも(たね)(まく)こともせざる(ながれ)つきせぬ(たに)(ひき)ゆきその(たに)において()(うし)(くび)(をる)べし 5その(とき)祭司(さいし)たるレビの子孫(しそん)()其處(そこ)(すす)(きた)るべし(かれ)らは(なんぢ)(かみ)ヱホバが(えら)びて(おのれ)(つか)へしめまたヱホバの()をもて(しゆく)することを(なさ)しめたまふ(もの)にて一切(すべて)訴訟(うつたへ)一切(すべて)爭競(あらそひ)(かれ)らの(くち)によりて決定(さだま)るべきが(ゆゑ)なり 6(しか)してその(ひと)(ころ)されをりし(ところ)(もつと)(ちか)(まち)長老等(としよりたち)その(たに)にて(くび)(をり)たる()(うし)(うへ)において()(あら)7(こた)へて(いふ)べし(われ)らの()はこの()(なが)さず(われ)らの()はこれを()ざりしなり 8ヱホバよ(なんぢ)(あがな)ひし(なんぢ)(たみ)イスラエルを(ゆる)したまへこの(つみ)なき(もの)()(なが)せる(ばつ)(なんぢ)(たみ)イスラエルの(うち)(くだ)したまふ(なか)れと(かく)せば(かれ)らその()(つみ)(ゆる)されん 9(なんぢ)かくヱホバの(よし)()たまふ(こと)をおこなひその(つみ)なき(もの)()(なが)せる(とが)(なんぢ)らの(うち)より(のぞ)くべし 10(なんぢ)(いで)(なんぢ)(てき)(たたか)ふにあたり(なんぢ)(かみ)ヱホバこれを(なんぢ)()(わた)したまひて(なんぢ)これを俘虜(とりこ)となしたる(とき) 11(なんぢ)もしその俘虜(とりこ)(うち)(かたち)(うるは)しき(をんな)あるを()てこれを(よろこ)(とり)(つま)となさんとせば 12(なんぢ)(いへ)(うち)にこれを(たづさ)へゆくべし(しか)して(かれ)はその(かみ)()(つめ)()13まだ俘虜(とりこ)衣服(きもの)(ぬぎ)すてて(なんぢ)(いへ)()りその父母(ちちはは)のために一月(ひとつき)のあひだ哀哭(なげく)べし(しか)(のち)なんぢ(ゆゑ)(ところ)()りてこれが(をつと)となりこれを(なんぢ)(つま)とすべし 14その(のち)(なんぢ)もし(かれ)(この)まずなりなば(かれ)(こころ)のままに(さり)ゆかしむべし(けつ)して(かね)のためにこれを(うる)べからず(なんぢ)すでにこれを(をか)したれば(これ)(きびし)待遇(あしらふ)べからざるなり 15(ひと)二人(ふたり)(つま)ありてその一人(ひとり)(あい)する(もの)一人(ひとり)(にく)(もの)ならんにその(あい)する(もの)(にく)(もの)二人(ふたり)ともに(をとこ)()(うむ)ありてその長子(ちやうし)もし(にく)(をんな)(うめ)(もの)なる(とき)16その子等(こども)(おのれ)所有(もちもの)(つが)しむる()にその(にく)(をんな)(うめ)長子(ちやうし)(おき)てその(あい)する(をんな)(うめ)()長子(ちやうし)となすべからず 17(かなら)ずその(にく)(もの)(うめ)()長子(ちやうし)となし(おのれ)所有(もちもの)(わか)(とき)にこれには二(ばい)(あた)ふべし(これ)(おのれ)(ちから)(はじめ)にして長子(ちやうし)(けん)これに(ぞく)すればなり 18(ひと)にもし放肆(わがまま)にして(そむき)(もと)()ありその(ちち)(ことば)にも(はは)(ことば)にも(したが)はず父母(ちちはは)これを(せむ)るも(きく)ことをせざる(とき)19その父母(ちちはは)これを(とら)へてその(ところ)(もん)にいたり(まち)長老等(としよりたち)()20(まち)長老(としより)たちに(いふ)べし(われ)らの(この)()放肆(わがまま)にして(そむき)(もと)(もの)(われ)らの(ことば)にしたがはざる(もの)放蕩(はうたう)にして(さけ)(ふけ)(もの)なりと 21(しか)(とき)(まち)(ひと)みな(いし)をもて(これ)(うち)(ころ)すべし(なんぢ)かく(なんぢ)らの(うち)より惡事(あくじ)(のぞ)(さる)べし(しか)せばイスラエルみな(きき)(おそ)れん 22(ひと)もし()にあたる(つみ)(をか)して死刑(しおき)(あふ)ことありて(なんぢ)これを()(かけ)(さら)(とき)23翌朝(あくるあさ)までその(からだ)()(うへ)(とめ)おくべからず(かなら)ずこれをその()(うち)(うづ)むべし()()(かけ)らるる(もの)はヱホバに(のろ)はるる(もの)なればなり(かく)するは(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(たま)ふて產業(さんげふ)となさしめたまふ()(けが)れざらんためなり

第二十二章

1(なんぢ)兄弟(きやうだい)(うし)または(ひつじ)(まよ)ひをるを()てこれを()すて(おく)べからず(かなら)ずこれを(なんぢ)兄弟(きやうだい)(ひき)ゆきて(かへ)すべし 2(なんぢ)兄弟(きやうだい)もし(なんぢ)(ちか)からざるか(また)(なんぢ)かれを(しら)ざる(とき)はこれを(なんぢ)(いへ)(ひき)ゆきて(なんぢ)(もと)におき(なんぢ)兄弟(きやうだい)(たづ)ねきたるに(およ)びて(これ)(かれ)(かへ)すべし 3(なんぢ)兄弟(きやうだい)驢馬(ろば)におけるも(かく)のごとく()しまたその衣服(きもの)におけるも(かく)なすべし(すべ)(なんぢ)兄弟(きやうだい)(うしな)ひたる遺失(うせ)(もの)()たる(とき)(なんぢ)かく(なす)べし(これ)()すておくべからず 4また(なんぢ)兄弟(きやうだい)驢馬(ろば)または(うし)(みち)(たふ)れをるを()()すておくべからず(かなら)ずこれを(たす)(おこ)すべし 5(をんな)(をとこ)衣服(ころも)(まと)ふべからずまた(をとこ)(をんな)衣裳(きもの)(きる)べからず(すべ)(かく)する(もの)(なんぢ)(かみ)ヱホバこれを(にく)みたまふなり 6(なんぢ)(とり)()(みち)(ほとり)または()(うへ)または(つち)(うへ)にあるを()んに(ひな)または(たまご)その(うち)にありて(はは)(どり)その(ひな)または(たまご)(うへ)(ふし)をらばその(はは)(どり)(ひな)とともに(とる)べからず 7かならずその(はは)(とり)(さら)しめ(ただ)その(ひな)のみをとるべし()せば(なんぢ)福祉(さいはひ)()かつ(なんぢ)()(なが)うすることを()8(なんぢ)(あたら)しき(いへ)(たつ)(とき)はその屋蓋(やね)周圍(まはり)欄杆(らんかん)(まう)くべし(これ)(ひと)その(うへ)より(おち)てこれが()(なんぢ)(いへ)()すること(なか)らんためなり 9(なんぢ)菓物(くだもの)(ばたけ)()(るゐ)(たね)(まぜ)(まく)べからず(しか)せば(なんぢ)(まき)たる(たね)より(さん)する(もの)および(なんぢ)菓物(くだもの)(ばたけ)より(いづ)菓物(くだもの)みな聖物(きよきもの)とならん 10(なんぢ)(うし)驢馬(ろば)とを(あは)せて(たがへ)すことを(なす)べからず 11(なんぢ)()(あさ)とをまじへたる衣服(ころも)(きる)べからず 12(なんぢ)(うへ)(まと)衣服(ころも)(すそ)四方(しはう)(ふさ)をつくべし 13(ひと)もし(つま)(めと)(これ)とともに(いね)(のち)これを(きら)14(われ)この婦人(をんな)(めと)りしが(これ)(いね)たる(とき)にその處女(をとめ)なるを()ざりしと(いひ)誹謗(そしり)辭抦(ことがら)(まう)けこれに(あし)()(おは)せなば 15その(をんな)(ちち)(はは)その(むすめ)處女(をとめ)なる證跡(しるし)()(もん)にをる(まち)長老(としより)(たち)にこれを(さし)(いだ)16(しか)してその(をんな)(ちち)長老等(としよりたち)(いふ)べし(われ)この(ひと)にわが女子(むすめ)(あた)へて(つま)となさしめしにこの(ひと)これを(きら)17誹謗(そしり)辭抦(ことがら)(まう)けて()(われ)なんぢの女子(むすめ)處女(をとめ)なるを()ざりしと(しか)るに(わが)女子(むすめ)處女(をとめ)なりし證跡(しるし)(ここ)にありと(かく)いひてその父母(ちちはは)かの(ぬの)(まち)長老等(としよりたち)(まへ)(のぶ)べし 18(しか)(とき)(まち)長老等(としよりたち)その(ひと)(とら)へてこれを(むちう)19(また)これに(ぎん)百シケルを(ばつ)してその(をんな)(ちち)(はら)はしむべし()はイスラエルの處女(をとめ)(あし)()(おは)せたればなり(かく)てその(ひと)はこれを(つま)とすべし一生(いつしやう)これを(さる)ことを()20(され)どこの(こと)もし(まこと)にしてその(をんな)處女(をとめ)なる證跡(しるし)あらざる(とき)21その(をんな)をこれが(ちち)(いへ)(もん)(ひき)いだしその(まち)人々(ひとびと)(いし)をもてこれを(うち)ころすべし()(かれ)その(ちち)(いへ)にて(みだり)なる(こと)をなしてイスラエルの(うち)(あく)をおこなひたればなり(なんぢ)かく惡事(あくじ)(なんぢ)らの(うち)より(のぞ)くべし 22もし(をつと)(ゆき)(をんな)(いぬ)(をとこ)あるを()ばその(をんな)(いね)たる(をとこ)(その)(をんな)とをともに(ころ)(かく)して惡事(あくじ)をイスラエルの(うち)より(のぞ)くべし 23處女(をとめ)なる婦人(をんな)すでに(をつと)(ゆく)(やく)をなせる(のち)ある(をとこ)これに(まち)(うち)(あひ)てこれを(をか)さば 24(なんぢ)らその二人(ふたり)(まち)(もん)(ひき)いだし(いし)をもてこれを(うち)ころすべし(これ)その(をんな)(まち)(うち)にありながら(さけ)ぶことをせざるに()りまたその(をとこ)はその(となり)(つま)(はづか)しめたるに(より)てなり(なんぢ)かく惡事(あくじ)(なんぢ)らの(うち)より(のぞ)くべし 25(され)(をとこ)もし(ひと)(ゆく)(やく)をなしし(むすめ)()にて()ひこれを(しひ)(をか)すあらば(これ)(をか)しし(をとこ)のみを(ころ)すべし 26その(をんな)には(なに)をも(なす)べからず(をんな)には()にあたる(つみ)なし(ひと)その(となり)(びと)(たち)むかひてこれを(ころ)せるとその(こと)おなじ 27()(をとこ)()にてこれに(あひ)たるが(ゆゑ)にその(ひと)(ゆく)(やく)をなしし(をんな)(さけ)びたれども(すく)(もの)なかりしなり 28(をとこ)もし(いま)(ひと)(ゆく)(やく)をなさざる處女(をとめ)なる(をんな)()ひこれを(とら)へて(をか)すありてその二人(ふたり)()あらはされなば 29これを(をか)せる(をとこ)その(をんな)(ちち)(ぎん)五十シケルを(あた)へて(これ)(おのれ)(つま)とすべし(かれ)その(をんな)(はづか)しめたれば一生(いつしやう)これを()るべからざるなり 30(ひと)その(ちち)(つま)(めと)るべからずその(ちち)(ふすま)掀開(まくる)べからず

第二十三章

1(ぐわい)(じん)(そこ)なひたる(もの)または(ぎよく)(きやう)()りたる(もの)はヱホバの(くわい)(いる)べからず 2私子(かくしご)はヱホバの(くわい)にいるべからず(これ)(じふ)(だい)までもヱホバの(くわい)にいるべからざるなり 3アンモン(びと)およびモアブ(びと)はヱホバの(くわい)にいる(べか)らず(ゆゑ)らは(じふ)(だい)までも何時(いつ)までもヱホバの(くわい)にいるべからざるなり 4(これ)(なんぢ)らがエジプトより(いで)きたりし(とき)(かれ)らはパンと(みづ)とをもて(なんぢ)らを(みち)(むか)へずメソポタミアのペトル(びと)ベオルの()バラムを(やと)ひて(なんぢ)(のろ)はせんと()たればなり 5(しか)れども(なんぢ)(かみ)ヱホバ、バラムに(きく)ことを(なし)(たま)はずして(なんぢ)(かみ)ヱホバその呪詛(のろひ)(かへ)(なんぢ)のために祝福(めぐみ)となしたまへり(これ)(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(あい)したまふが(ゆゑ)なり 6(なんぢ)一生(いつしやう)いつまでも(かれ)らのために平安(へいあん)をもまた福禄(さいはひ)をも(もと)むべからず 7(なんぢ)エドム(びと)(にくむ)べからず(これ)(なんぢ)兄弟(きやうだい)なればなりまたエジプト(びと)(にく)むべからず(なんぢ)もこれが(くに)(かく)たりしこと(あれ)ばなり 8彼等(かれら)(うみ)たる子等(こども)は三(だい)におよばばヱホバの(くわい)にいることを()べし 9(なんぢ)軍旅(ぐんりよ)(いだ)して(なんぢ)(てき)(せむ)(とき)(もろもろ)(あし)(こと)(みづか)(つつし)むべし 10(なんぢ)らの中間(うち)にもし夜中(やちう)(はから)ずも汚穢(けがれ)にふれて()(きよ)からざる(ひと)あらば(ぢん)(えい)(そと)にいづべし(じん)(えい)(うち)(いる)べからず 11(しか)して薄暮(ゆふぐれ)(みづ)をもて()(あら)()(いり)(のち)(ぢん)(えい)(いる)べし 12(なんぢ)(ぢん)(えい)(そと)一箇(ひとつ)(ところ)(まう)けおき便(べん)する(とき)其處(そこ)(ゆく)べし 13また器具(うつは)(うち)()(すき)(そな)へおき(そと)(いで)便(べん)する(とき)はこれをもて(つち)()()(かへ)してその(なんぢ)より(いで)たる(もの)(おほ)ふべし 14()(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(すく)(なんぢ)(てき)(なんぢ)(わた)さんとて(なんぢ)(ぢん)(えい)(なか)(ある)きたまへばなり(ここ)をもて(なんぢ)(ぢん)(えい)聖潔(きよく)すべし(しか)せば(なんぢ)(うち)汚穢(きたなき)(もの)あるを()(なんぢ)(はな)れたまふこと(あら)ざるべし 15その主人(しゆじん)(さけ)(なんぢ)(もと)(にげ)きたる(しもべ)をその主人(しゆじん)(わた)すべからす 16その(もの)をして(なんぢ)らの(うち)(なんぢ)とともに(をら)しめ(なんぢ)(ひとつ)(まち)(うち)にて(これ)(よし)()(えら)(ところ)(すま)しむべし(これ)虐遇(しへたぐ)べからず 17イスラエルの女子(によし)(うち)娼妓(あそびめ)あるべからずイスラエルの男子(なんし)(うち)男娼(なんしやう)あるべからず 18娼妓(あそびめ)()たる(あたひ)および(いぬ)(あたひ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(いへ)(たづさ)へいりて(なに)誓願(せいぐわん)にも(もち)ゐるべからず是等(これら)はともに(なんぢ)(かみ)ヱホバの(にく)みたまふ(もの)なればなり 19(なんぢ)兄弟(きやうだい)より利息(りそく)(とる)べからず(すなは)(かね)利息(りそく)食物(しよくもつ)利息(りそく)など(すべ)利息(りそく)(しやう)ずべき(もの)利息(りそく)(とる)べからず 20他國(よそぐに)(ひと)よりは(なんぢ)利息(りそく)(とる)(よろ)(ただ)(なんぢ)兄弟(きやうだい)よりは利息(りそく)(とる)べからず(さら)(なんぢ)(ゆき)(うる)ところの()において(なんぢ)(かみ)ヱホバ(すべ)(なんぢ)()(なす)ところの(こと)福祥(さいはひ)をくだしたまふべし 21(なんぢ)(かみ)ヱホバに誓願(せいぐわん)をかけなば(これ)(はた)すことを(おこた)るべからず(なんぢ)(かみ)ヱホバかならずこれを(なんぢ)(もと)めたまふべし(おこた)(とき)(なんぢ)(つみ)あり 22(なんぢ)誓願(せいぐわん)をかけざるも(つみ)()ること(あら)23(なんぢ)(くち)より(いだ)しし(こと)(まも)りて(おこな)ふべし(すべ)自意(こころより)禮物(そなへもの)(なんぢ)(かみ)ヱホバに(なんぢ)誓願(せいぐわん)(くち)をもて(やく)せしごとくに(おこな)ふべし 24(なんぢ)(となり)葡萄園(ぶだうばたけ)(いた)(とき)(なんぢ)(こころ)にまかせてその葡萄(ぶだう)(あく)まで(くら)ふも()(され)(うつは)(うち)(とり)いるべからず 25また(なんぢ)(となり)(むぎ)(ばたけ)にいたる(とき)(なんぢ)()にてその()(つみ)(くら)ふも()(され)(なんぢ)(となり)(むぎ)(ばたけ)(かま)をいるべからず

第二十四章

1(ひと)(つま)(とり)てこれを(めと)れる(のち)(はづ)べき(ところ)のこれにあるを()てこれを(この)まずなりたらば離縁(りえん)(じやう)(かき)てこれが()(わた)しこれをその(いへ)より(いだ)すべし 2その(をんな)これが(いへ)より(いで)たる(のち)(ゆき)(ほか)(ひと)(とつ)ぐことをせんに 3(のち)(をつと)もこれを(きら)離縁(りえん)(じやう)(かき)てその()にわたして(これ)(いへ)より(いだ)(また)はこれを(つま)にめとれるその(のち)(をつと)(しぬ)るあるも 4(これ)(すで)()汚玷(けが)したるに(より)(これ)(いだ)したるその(さき)(をつと)ふたたびこれを(つま)にめとるべからず(これ)ヱホバの(にく)みたまふ(こと)なればなり(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまふ()(なんぢ)(つみ)(おは)すなかれ 5(ひと)あらたに(つま)(めと)りたる(とき)(これ)(いくさ)(いだ)すべからずまた(なに)職務(つとめ)をもこれに(まか)すべからずその(ひと)は一(ねん)(いへ)間居(かんきよ)してその(めと)れる(つま)(なぐさ)むべし 6(ひと)その磨礱(ひきうす)(しち)におくべからず(これ)その生命(いのち)をつなぐ(もの)(しち)におくなればなり 7イスラエルの子孫(ひとびと)(うち)なるその兄弟(きやうだい)拐帶(かどわか)してこれを使(つか)ひまたはこれを()(ひと)あるを()ばその拐帶者(かどわかし)(ころ)(しか)して(なんぢ)らの(うち)より(あく)(のぞ)くべし 8(なんぢ)(らい)(びやう)(つつし)(すべ)祭司(さいし)たるレビ(びと)(なんぢ)らに(をし)ふる(ところ)()(まも)りて(おこな)ふべし(すなは)()(かれ)らに(めい)ぜしごとくに(なんぢ)(まも)りて(おこな)ふべし 9(なんぢ)らがエジプトより(いで)きたれる(みち)にて(なんぢ)(かみ)ヱホバがミリアムに(なし)たまひしところの(こと)(おぼ)えよ 10(すべ)(なんぢ)(となり)(もの)(かし)あたふる(とき)(なんぢ)みづからこれが(いへ)にいりてその質物(しちもつ)(とる)べからず 11(なんぢ)(そと)(たち)をり(なんぢ)(かし)たる(ひと)その質物(しちもつ)(そと)(もち)いだして(なんぢ)(わた)すべし 12その(ひと)もし困苦(なやめる)(もの)ならば(これ)質物(しちもつ)(とめ)おきて睡眠(ねむり)(つく)べからず 13かならず()()(ころ)その質物(しちもつ)(これ)(かへ)すべし(しか)せばその(ひと)おのれの上衣(うはぎ)をまとふて睡眠(ねむり)につくことを()(なんぢ)(しゆく)せん(これ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)において(なんぢ)()となるべし 14困苦(なやめ)(まづし)傭人(やとひびと)(なんぢ)兄弟(きやうだい)にもあれ(また)(なんぢ)()にてなんぢの(もん)(うち)寄寓(やど)(よそ)(ぐに)(ひと)にもあれ(これ)(しへた)ぐべからず 15當日(そのひ)にこれが(あたひ)をはらふべし()()るまで(のば)すべからず()(まづし)(もの)にてその(こころ)にこれを(した)へばなり(おそ)らくは(かれ)ヱホバに(なんぢ)(うつた)ふるありて(なんぢ)(つみ)()16(ちち)はその子等(こども)(ゆゑ)によりて(ころ)さるべからず子等(こども)はその(ちち)(ゆゑ)によりて(ころ)さるべからず各人(おのおの)おのれの(つみ)によりて(ころ)さるべきなり 17(なんぢ)(よそ)(ぐに)(ひと)または孤子(みなしご)審判(さばき)(まぐ)べからずまた寡婦(やもめ)衣服(ころも)(しち)(とる)べからず 18(なんぢ)(おぼ)ゆべし(なんぢ)はエジプトに奴隸(どれい)たりしが(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)其處(そこ)より(あがな)ひいだしたまへり(これ)をもて(われ)この(こと)をなせと(なんぢ)(めい)ずるなり 19(なんぢ)田野(はたけ)にて穀物(こくもつ)()(とき)もしその(ひと)(たば)田野(はたけ)(わす)れおきたらば(かへ)りてこれを(とる)べからず(よそ)(ぐに)(ひと)孤子(みなしご)寡婦(やもめ)とにこれを(とら)すべし(しか)せば(なんぢ)(かみ)ヱホバ(すべ)(なんぢ)()(なす)ところの(こと)祝福(さいはひ)(くだ)したまはん 20(なんぢ)橄欖(かんらん)(うち)(おと)(とき)(ふたた)びその(えだ)をさがすべからずその(のこ)れる(もの)(よそ)(ぐに)(ひと)孤子(みなしご)寡婦(やもめ)とに(とら)すべし 21また葡萄園(ぶだうばたけ)葡萄(ぶだう)(つみ)とる(とき)はその(のこ)れる(もの)(ふたた)びさがすべからず(よそ)(ぐに)(ひと)孤子(みなしご)寡婦(やもめ)とにこれを(とら)すべし 22(なんぢ)(おぼ)ゆべし(なんぢ)はエジプトの(くに)奴隸(どれい)たりしなり(ここ)をもて(われ)この(こと)()せと(なんぢ)(めい)

第二十五章

1(ひと)(ひと)との(あひだ)爭辯(あらそひ)ありて(きた)りて審判(さばき)(もと)むる(とき)士師(さばきびと)これを(さば)きその(ただし)(もの)(ただし)とし(あし)(もの)(あし)とすべし 2その(あし)(もの)もし()つべき(もの)ならば士師(さばきびと)これを(ふさ)せその(つみ)にしたがひて(かず)のごとく自己(おのれ)(まへ)にてこれを(うた)すべし 3これを(うつ)ことは四十を(こゆ)べからず(もし)これを(こえ)(これ)よりも(おほ)(うつ)ときは(なんぢ)その(なんぢ)兄弟(きやうだい)(いやし)(みる)にいたらん 4穀物(こくもつ)(こな)(うし)口籠(くつご)をかく(べか)らず 5兄弟(きやうだい)ともに(をら)んにその(うち)一人(ひとり)(しに)()(のこ)さざる(とき)はその(しに)たる(もの)(つま)いでて他人(たにん)(とつ)ぐべからず(その)(をつと)兄弟(きやうだい)これの(ところ)()りこれを(めと)りて(つま)となし(かく)してその(をつと)兄弟(きやうだい)たる(みち)をこれに(つく)6(しか)してその(をんな)(うむ)ところの初子(うひご)をもてその(しに)たる兄弟(きやうだい)(あと)(つが)しめその()をイスラエルの(うち)(たえ)ざらしむべし 7(され)どその(ひと)もしその兄弟(きやうだい)(つま)をめとることを(がへん)ぜずばその兄弟(きやうだい)(つま)(もん)にいたりて長老等(としよりたち)(いふ)べし(わが)(をつと)兄弟(きやうだい)はその兄弟(きやうだい)()をイスラエルの(うち)(たつ)ることを(がへん)ぜず(わが)(をつと)兄弟(きやうだい)たる(みち)(つく)すことをせずと 8(しか)(とき)はその(まち)長老等(としよりたち)かれを(よび)よせて(さと)すべし(しか)るも(かれ)(かた)(とり)(われ)はこれを(めと)ることを(この)まずと(いは)9その兄弟(きやうだい)(つま)長老等(としよりたち)(まへ)にて(かれ)(そば)にいたりこれが(くつ)をその(あし)より(ぬが)せその(かほ)(つばき)して(こたへ)(いふ)べしその兄弟(きやうだい)(いへ)(たつ)ることを(がへん)ぜざる(もの)には(かく)のごとくすべきなりと 10またその(ひと)()(くつ)(ぬぎ)たる(もの)(いへ)とイスラエルの(うち)(とな)へらるべし 11(ひと)二人(ふたり)あひ(あら)そふ(とき)一人(ひとり)(もの)(つま)その(をつと)()(もの)()より(をつと)(すく)はんとて(すす)みより()(のべ)てその(ひと)陰所(かくしどころ)(とら)ふるあらば 12(なんぢ)その(をんな)()(きり)おとすべし(これ)(あは)れみ()るべからず 13(なんぢ)(ふくろ)(うち)一箇(ひとつ)(おほき)一箇(ひとつ)(ちひさ)二種(ふたいろ)權衡(はかり)(いし)をいれおくべからず 14(なんぢ)(いへ)一箇(ひとつ)(おほき)一箇(ひとつ)(ちひさ)二種(ふたいろ)升斗(ます)をおくべからず 15(ただ)十分(じうぶん)なる公正(ただし)權衡(はかり)(もつ)べくまた十分(じうぶん)なる公正(ただし)升斗(ます)(もつ)べし(しか)せば(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)にたまふ()(なんぢ)()(なが)からん 16(すべ)(かか)(こと)をなす(もの)(すべ)(ただ)しからざる(こと)をなす(もの)(なんぢ)(かみ)ヱホバこれを(にく)みたまふなり 17(なんぢ)らがエジプトより(いで)きたりし(とき)その(みち)においてアマレクが(なんぢ)(なし)たりし(こと)記憶(おぼえ)18(すなは)(かれ)らは(なんぢ)(みち)(むか)(なんぢ)(つか)(うみ)たるに(じやう)じて(なんぢ)(うしろ)なる(よわ)者等(ものども)攻撃(せめうて)(かく)かれらは(かみ)(おそ)れざりき 19(され)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまふ()において(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)にその周圍(まはり)(てき)(ことごと)(せめ)ふせて安泰(やすらか)ならしめたまふに(いた)らば(なんぢ)アマレクの()(あめ)(した)より塗抹(けしさり)(これ)をおぼゆる(もの)なからしむべし

第二十六章

1(なんぢ)その(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたまふ()にいりこれを()てそこに(すむ)にいたらば 2(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)へたまへる()(もろもろ)土產(とさん)(はつ)(とり)(かご)にいれ(なんぢ)(かみ)ヱホバのその()(おか)んとて(えら)びたまふ(ところ)にこれを(たづさ)へゆくべし 3(しか)して(なんぢ)當時(そのとき)祭司(さいし)(いた)(これ)にいふべし(われ)今日(けふ)なんぢの(かみ)ヱホバに(まう)さん(われ)はヱホバが(われ)らに(あた)へんと(われ)らの先祖(せんぞ)(たち)(ちか)ひたまひし()(いた)れりと 4(しか)(とき)祭司(さいし)(なんぢ)()よりその(かご)をとりて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(だん)のまへに(これ)(おく)べし 5(なんぢ)また(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(のべ)(いふ)べし(わが)先祖(せんぞ)憫然(あはれ)なる一人(ひとり)のスリア(びと)なりしが僅少(わづか)(ひと)()てエジプトに(くだ)りゆきて其處(そこ)寄寓(やどり)をりそこにて(つひ)(おほい)にして(つよ)人口(ひとかず)おほき(たみ)となれり 6(しか)るにエジプト(びと)(われ)らに(がい)(くは)(われ)らを(なや)まし(から)力役(つとめ)(われ)らに(おは)せたりしに(より)7我等(われら)先祖(せんぞ)(たち)(かみ)ヱホバに(むか)ひて(よば)はりければヱホバわれらの(こゑ)()(われ)らの艱難(なやみ)勞苦(ほねをり)虐遇(しへたげ)(かへり)みたまひ 8(しか)してヱホバ(つよ)()(いだ)(うで)()(おほい)なる威嚇(おどし)徴證(しるし)奇跡(ふしぎ)とをもてエジプトより(われ)らを(みちび)きいだし 9この(ところ)(われ)らを(たづさ)へいりてこの()すなはち(ちち)(みつ)との(なが)るる()(われ)らに(たま)へり 10ヱホバよ(いま)(われ)なんぢが(われ)(たま)ひし()產物(さんぶつ)(はつ)(もち)きたれりと(かく)いひて(なんぢ)その(かご)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)にそなへ(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)禮拝(をがみ)をなすべし 11(しか)して(なんぢ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(なんぢ)(いへ)(くだ)したまへる(もろもろ)善事(よきこと)のためにレビ(びと)および(なんぢ)中間(なか)なる旅客(たびびと)とともに(たのし)むべし 12(だい)(ねん)すなはち十に一を(とる)(とし)(なんぢ)その(もろもろ)產物(さんぶつ)什一(じふいつ)()りレビ(びと)客旅(たびびと)孤子(みなしご)寡婦(やもめ)とにこれを(あた)へて(なんぢ)(もん)(うち)(くら)(あか)しめたる(とき)13(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(いふ)べし(われ)聖物(きよきもの)(いへ)より(とり)いだしまたレビ(びと)客旅(たびびと)孤子(みなしご)寡婦(やもめ)とにこれを(あた)(まつた)(なんぢ)(われ)(めい)じたまひし命令(めいれい)のごとくせり(われ)(なんぢ)命令(めいれい)(そむ)かずまたこれを(わす)れざるなり 14(われ)はこの聖物(きよきもの)()(うち)(くら)ひし(こと)なくをた汚穢(けがれ)たる()をもて(これ)(たづさ)(いだ)しし(こと)なくまた()(にん)のためにこれを(おく)りし(こと)なきなり(われ)はわが(かみ)ヱホバの(ことば)(きき)したがひて(すべ)(なんぢ)(われ)(めい)じたまへるごとく(おこな)へり 15(ねがは)くは(なんぢ)聖住所(きよきすみか)なる(てん)より(のぞ)()(なんぢ)(たみ)イスラエルと(なんぢ)(われ)らに(あた)へし()とに福祉(さいはひ)をくだしたまへ(これ)()がわれらの先祖(せんぞ)(たち)(ちか)ひたまひし(ちち)(みつ)との(なが)るる()なり 16今日(けふ)(なんぢ)(かみ)ヱホバこれらの法度(のり)律法(おきて)とを(おこな)ふことを(なんぢ)(めい)じたまふ(され)(なんぢ)(こころ)(つく)精心(せいしん)(つく)してこれを(まも)りおこなふべし 17今日(けふ)なんぢヱホバを(みと)めて(なんぢ)(かみ)となし(かつ)その(みち)(あゆ)みその法度(のり)誡法(いましめ)律法(おきて)とを(まも)りその(こゑ)(きき)したがはんと(いへ)18今日(けふ)ヱホバまたその(いひ)しごとく(なんぢ)(みと)めてその(たから)(たみ)となし(かつ)(なんぢ)にその(もろもろ)誡命(いましめ)(まも)れと(いひ)たまへり 19ヱホバ(なんぢ)名譽(ほまれ)聲聞(きこえ)榮耀(さかえ)とをしてその(つく)れる(もろもろ)(くに)(ひと)にまさらしめたまはん(なんぢ)はその(かみ)ヱホバの(きよき)(たみ)となることその(いひ)たまひしごとくならん

第二十七章

1モーセ、イスラエルの長老等(としよりたち)とともにありて(たみ)(めい)じて()()今日(けふ)なんぢらに(めい)ずるこの誡命(いましめ)(なんぢ)(まつた)(まも)るべし 2(なんぢ)らヨルダンを(わた)(なんぢ)(かみ)ヱホバが(なんぢ)(あた)へたまふ()にいる(とき)(おほい)なる(いし)(すう)()(たて)石灰(しつくい)をその(うへ)()3(すで)(わた)りて(のち)この律法(おきて)(もろもろ)言語(ことば)をその(うへ)(しる)すべし()すれば(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)にたまふ()なる(ちち)(みつ)(なが)るる(くに)(なんぢ)いるを()ること(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(いひ)たまひしごとくならん 4(すなは)(なんぢ)らヨルダンを(わた)るにおよばば()今日(けふ)なんぢらに(めい)ずるその(いし)をエバル(やま)()石灰(しつくい)をその(うへ)(ぬる)べし 5また其處(そこ)(なんぢ)(かみ)ヱホバのために(いし)(だん)一座(ひとつ)(きづ)くべし(ただ)(これ)(きづ)くには(てつ)(うつは)(もち)ゐるべからず 6(なんぢ)(あら)(いし)をもて(なんぢ)(かみ)ヱホバのその(だん)(きづ)きその(うへ)にて(なんぢ)(かみ)ヱホバに燔祭(はんさい)(ささ)ぐべし 7(なんぢ)また彼處(かしこ)にて(しう)(おん)(さい)(ささ)げその(もの)(くら)ひて(なんぢ)(かみ)ヱホバの(まへ)(たのし)むべし 8(なんぢ)この律法(おきて)(もろもろ)言語(ことば)をその(いし)(うへ)明白(あきらか)(しる)すべし 9モーセまた祭司(さいし)たるレビ(びと)とともにイスラエルの全家(ぜんか)(つげ)()ふイスラエルよ(つつし)みて()(なんぢ)今日(けふ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(たみ)となれり 10(され)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(こゑ)(きき)(したが)()今日(けふ)(なんぢ)(めい)ずる(これ)誡命(いましめ)法度(のり)をおこなふべし 11その()にモーセまた(たみ)(めい)じて()12(なんぢ)らがヨルダンを(わた)りし(のち)(これ)らの(もの)ゲリジム(やま)にたちて(たみ)(しゆく)すべし(すなは)ちシメオン、レビ、ユダ、イツサカル、ヨセフおよびベニヤミン 13また(これ)らの(もの)はエバル(やま)にたちて呪詛(のろふ)ことをすべし(すなは)ちルベン、ガド、アセル、ゼブルン、ダンおよびナフタリ 14レビ(びと)(おほ)(ごゑ)にてイスラエルの人々(ひとびと)(つげ)(いふ)べし 15偶像(ぐうざう)工人(こうじん)()(さく)にしてヱホバの(にく)みたまふ(もの)なれば(すべ)てこれを(きざ)みまたは()(つく)りて(ひそか)安置(かざりお)(ひと)(のろ)はるべしと(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし 16その父母(ちちはは)(かろ)んずる(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こたへ)てアーメンといふべし 17その(となり)地界(ちざかひ)(をか)(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし 18盲者(めしひ)をして(みち)(まよ)はしむる(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし 19客旅(たびびと)孤子(みなしご)および寡婦(やもめ)審判(さばき)(まぐ)(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし 20その(ちち)(つま)(いぬ)(もの)はその(ちち)(はづか)しむるなれば(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし 21(すべ)獣畜(けもの)(まじは)(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし 22その(ちち)女子(むすめ)またはその(はは)女子(むすめ)たる(おのれ)姉妹(しまい)(いぬ)(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンとふべし 23その(つま)(はは)(いぬ)(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし 24(やみ)(うち)にその(となり)()(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし 25報酬(むくい)をうけて無辜者(つみなきもの)(ころ)してその()(なが)(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし 26この律法(おきて)(ことば)(まも)りて(おこな)はざる(もの)(のろ)はるべし(たみ)みな(こた)へてアーメンといふべし

第二十八章

1(なんぢ)もし()(なんぢ)(かみ)ヱホバの(ことば)(きき)したがひ()今日(けふ)なんぢに(めい)ずるその一切(すべて)誡命(いましめ)(まも)りて(おこな)はば(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)をして()(もろもろ)國人(くにびと)(うへ)(たた)しめたまふべし 2(なんぢ)もし(なんぢ)(かみ)ヱホバの(ことば)(きき)したがふ(とき)はこの(もろもろ)福祉(さいはひ)(なんぢ)(のぞ)(なんぢ)におよばん 3(なんぢ)(まち)(うち)にても福祉(さいはひ)()田野(はたけ)にても福祉(さいはひ)()4また(なんぢ)(たい)(さん)(なんぢ)()(さん)(なんぢ)家畜(かちく)(さん)(なんぢ)(うし)(さん)(なんぢ)(ひつじ)(さん)福祉(さいはひ)あらん 5また(なんぢ)(めし)(かご)(なんぢ)(こね)(ばち)福祉(さいはひ)あらん 6(なんぢ)(いる)にも福祉(さいはひ)()(いづ)るにも福祉(さいはひ)()べし 7(なんぢ)(てき)(たち)(なんぢ)(せむ)るあればヱホバ(なんぢ)をして(これ)打敗(うちやぶ)らしめたまふべし(かれ)らは一條(ひとつ)(みち)より(せめ)きたり(なんぢ)(まへ)にて七條(ななつ)(みち)より(にげ)はしらん 8ヱホバ(めい)じて福祉(さいはひ)(なんぢ)倉庫(くら)(くだ)しまた(なんぢ)()にて(なす)ところの(こと)(くだ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)(あた)ふる()においてヱホバ(なんぢ)祝福(めぐみ)たまふべし 9(なんぢ)もし(なんぢ)(かみ)ヱホバの誡命(いましめ)(まも)りてその(みち)(あゆ)まばヱホバ(なんぢ)(ちか)ひしごとく(なんぢ)()(おのれ)(きよき)(たみ)となしたまふべし 10(しか)(とき)()(たみ)みな(なんぢ)がヱホバの()をもて(とな)へらるるを()(なんぢ)(おそ)れん 11ヱホバが(なんぢ)(あた)へんと(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(ちか)ひたまひし()においてヱホバ(なんぢ)佳物(よきもの)すなはち(なんぢ)()(さん)(なんぢ)家畜(かちく)(さん)(なんぢ)()(さん)とを(ゆたか)にしたまふべし 12ヱホバその(たから)(くら)なる(てん)(ひら)(あめ)をその(とき)にしたがびて(なんぢ)()(くだ)(なんぢ)()(もろもろ)行爲(わざ)祝福(めぐみ)をたまはん(なんぢ)許多(あまた)國々(くにぐに)(たみ)(かす)ことをなすに(いた)らん(かる)ことなかるべし 13ヱホバ(なんぢ)をして(かしら)とならしめたまはん()とはならしめたまはじ(なんぢ)(ただ)(うへ)におらん(した)には(をら)(なんぢ)もし()今日(けふ)(なんぢ)(めい)ずる(なんぢ)(かみ)ヱホバの誡命(いましめ)(きき)したがひてこれを(まも)りおこなはばかならず(かく)のごとくなるべし 14(なんぢ)わが今日(けふ)(なんぢ)(めい)ずるこの言語(ことば)(はな)(みぎ)または()にまがりて(ほか)神々(かみがみ)にしたがひ(つか)ふることをすべからず 15(なんぢ)もし(なんぢ)(かみ)ヱホバの(ことば)(きき)したがはず()今日(けふ)なんぢに(めい)ずるその一切(すべて)誡命(いましめ)法度(のり)とを(まも)りおこなはずば(この)もろもろの呪詛(のろひ)(なんぢ)(のぞ)(なんぢ)におよぶべし 16(なんぢ)(まち)(うち)にても(のろ)はれ田野(はたけ)にても(のろ)はれん 17また(なんぢ)(めし)(かご)(なんぢ)(こね)(ばち)(のろ)はれん 18(なんぢ)(たい)(さん)(なんぢ)()(さん)(なんぢ)(うし)(さん)(なんぢ)(ひつじ)(さん)(のろ)はれん 19(なんぢ)(いる)にも(のろ)はれ(いづ)るにも(のろ)はれん 20ヱホバ(なんぢ)をしてその(すべ)()をもて(なす)ところにおいて呪詛(のろひ)恐懼(おそれ)鑓責(いましめ)(かうむ)らしめたまふべければ(なんぢ)(ほろ)びて(すみや)かに(うせ)はてん()(なんぢ)(あし)(こと)をおこなひて(われ)(すつ)るによりてなり 21ヱホバ疫病(えきびやう)(なんぢ)()(つか)せて(つひ)(なんぢ)をその(ゆき)()るとこるの()より(ほろ)ぼし(たち)たまはん 22ヱホバまた癆瘵(らうさい)熱病(ねつびやう)(しやう)(かん)瘧疾(おこり)刀劍(つるぎ)枯死(ふけ)汚腐(くさり)とをもて(なんぢ)(うち)なやましたまふべし(これ)らの(もの)(なんぢ)()(なんぢ)をして(ほろ)びうせしめん 23(なんぢ)(かしら)(うへ)なる(てん)(あかがね)のごとくになり(なんぢ)(した)なる()(くろがね)のごとくになるべし 24ヱホバまた(あめ)のかはりに(すな)(はひ)とを(なんぢ)()(ふら)せたまはん(これ)らの(もの)(てん)より(なんぢ)(うへ)(くだ)りて(つひ)(なんぢ)(ほろ)ぼさん 25ヱホバまた(なんぢ)をして(なんぢ)(てき)打敗(うちやぶ)られしめたまふべし(なんぢ)(かれ)らにむかひて一條(ひとつ)(みち)より(すす)(かれ)らの(まへ)にて七條(ななつ)(みち)より(にげ)はしらん(しか)して(なんぢ)はまた()(もろもろ)(くに)にて虐遇(しへたげ)にあはん 26(なんぢ)死屍(しかばね)(そら)(もろもろ)(とり)()(けもの)(しよく)とならん(しか)るもこれを(おひ)はらふ(もの)あらじ 27ヱホバまたエジプトの瘍瘡(はれもの)()(よう)(しつ)とをもて(なんぢ)(うち)たまはん(なんぢ)はこれより(いゆ)ることあらじ 28ヱホバまた(なんぢ)()(なんぢ)をして(くる)(かつ)()くらみて(こころ)(おどろ)(おそ)れしめたまはん 29(なんぢ)瞽者(めしひ)(やみ)にたどるごとく眞晝(まひる)においても(なほ)たどらん(なんぢ)その(みち)によりて福祉(さいはひ)()ることあらじ(なんぢ)(ただ)つねに(しへた)げられ(かす)められんのみ(なんぢ)(すく)(もの)なかるべし 30(なんぢ)(つま)(めと)(とき)(ほか)(ひと)これと(いね)(なんぢ)(いへ)(たつ)るもその(うち)(すむ)ことを()葡萄園(ぶだうばたけ)(つく)るもその葡萄(ぶだう)(つみ)とることを()31(なんぢ)(うし)(なんぢ)()(まへ)(ほふ)らるるも(なんぢ)(これ)(くら)ふことを()(なんぢ)驢馬(ろば)(なんぢ)()(まへ)にて(うば)ひさられん(ふたた)(なんぢ)にかへることあらじ(また)なんぢの(ひつじ)(なんぢ)(てき)(もの)とならん(され)(なんぢ)にはこれを(すく)(みち)あらじ 32(なんぢ)男子(むすこ)(なんぢ)女子(むすめ)(よそ)(ぐに)(たみ)(もの)とならん(なんぢ)終日(ひねもす)これを(した)(のぞ)みて()(うしな)ふに(いた)らん(なんぢ)()には(なに)(ちから)もあらじ 33(なんぢ)()產物(さんぶつ)および(なんぢ)努苦(ほねをり)()たる(もの)(なんぢ)(しら)ざる(たみ)これを(くら)はん(なんぢ)(ただ)つねに(しへた)げられ(くるし)められん而已(のみ) 34(なんぢ)はその()()るところの(こと)によりて(こころ)(くる)ふに(いた)らん 35ヱホバ(なんぢ)(ひざ)(はぎ)とに(あし)くして(いえ)ざる瘍瘡(はれもの)(しやう)ぜしめて(つひ)(あし)(うら)より(かしら)(いただき)にまでおよぼしたまはん 36ヱホバ(なんぢ)(なんぢ)(たて)たる(わう)とを(たづさ)へて(なんぢ)(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(しら)ざりし國々(くにぐに)(うつ)(たま)はん(なんぢ)其處(そこ)にて()または(いし)なる(ほか)神々(かみがみ)(つか)ふるあらん 37(なんぢ)はヱホバの(なんぢ)(つか)はしたまふ國々(くにぐに)にて(ひと)詑異(あやし)(もの)となり諺語(ことわざ)となり諷刺(そしり)とならん 38(なんぢ)多分(おほく)(たね)田野(はたけ)(たづさ)(いだ)すもその(かり)とるとこるは(すくな)かるべし(いなご)これを(くら)ふべければなり 39(なんぢ)葡萄園(ぶだうばたけ)(つく)りてこれに(つちか)ふもその(さけ)(のむ)ことを()ずまたその()(あつ)むることを()(むし)これを(くら)ふべければなり 40(なんぢ)(くに)には(あまね)橄欖(かんらん)()あらん(され)(なんぢ)はその(あぶら)()(ぬる)ことを()(その)()みな(おつ)べければなり 41(なんぢ)男子(なんし)女子(によし)(もう)くるもこれを(なんぢ)(もの)とすることを()(みな)(とら)へゆかるべければなり 42(なんぢ)(もろもろ)()および(なんぢ)()產物(さんぶつ)はみな(いなご)これを(とり)(くら)ふべし 43(なんぢ)中間(うち)にある他國(よそぐに)(ひと)はますます(たか)くなりゆきて(なんぢ)(うへ)()(なんぢ)はますます(ひく)くなりゆかん 44(かれ)(なんぢ)(かす)ことをせん(なんぢ)(かれ)(かす)ことを()(かれ)(かしら)となり(なんぢ)()とならん 45この(もろもろ)災禍(わざはひ)(なんぢ)(のぞ)(なんぢ)()(なんぢ)(およ)びてつひに(なんぢ)(ほろ)ぼさん()(なんぢ)その(かみ)ヱホバの(ことば)(きく)したがはず(その)なんぢに(めい)じたまへる誡命(いましめ)法度(のり)とを(まも)らざるによるなり 46是等(これら)(こと)(つね)になんぢと(なんぢ)子孫(しそん)(うへ)にありて徴證(しるし)となり(ひと)(おどろ)かす(もの)となるべし 47なんぢ(よろづ)(もの)豊饒(ゆたか)なる(なか)にて(こころ)(よろこ)(たのし)みて(なんぢ)(かみ)ヱホバに(つか)へざるに()48()(かわ)きかつ(はだか)になり(よろづ)(もの)(とぼ)しくしてヱホバの(なんぢ)(せめ)きたらせたまふところの(てき)(つか)ふるに(いた)らん(かれ)(てつ)(くびき)をなんぢの(くび)につけて(つひ)(なんぢ)をほろぼさん 49(すなは)ちヱホバ遠方(とほきところ)より()(はて)(ところ)より(ひとつ)(たみ)(わし)(とぶ)がごとくに(なんぢ)(せめ)きたらしめたまはん(これ)(なんぢ)がその言語(ことば)(しら)ざる(たみ) 50その(かほ)(まう)(あく)なる(たみ)にして(おい)たる(もの)()(かへり)みず幼稚(をさなき)(もの)(あはれ)まず 51(なんぢ)家畜(かちく)(さん)(なんぢ)()(さん)(くら)ひて(なんぢ)をほろぼし穀物(こくもつ)をも(さけ)をも(あぶら)をも(うし)(さん)をも(ひつじ)(さん)をも(なんぢ)のために(のこ)さずして(つひ)(まつた)(なんぢ)(ほろぼ)さん 52その(たみ)(なんぢ)全國(ぜんこく)において(なんぢ)一切(すべて)邑々(まちまち)(せめ)(かこ)(つひ)にその(なんぢ)(たの)堅固(けんご)なる(たか)石垣(いしがき)をことごとく(うち)(くづ)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)にたまへる(くに)(うち)なる一切(すべて)邑々(まちまち)をことごとく(せめ)(かこ)むべし 53(なんぢ)(てき)(かこ)まれ(はげ)しく(せめ)なやまさるるによりて(つひ)にその(なんぢ)(かみ)ヱホバに(たま)はれる(なんぢ)(はら)(さん)なる男子(むすこ)女子(むすめ)(にく)(くら)ふにいたらん 54(なんぢ)らの(うち)(やはらか)生育(そだち)にして軟弱(たよわ)なる(をとこ)すらもその兄弟(きやうだい)とその(ふところ)(つま)とその(のこ)れる子女(こども)とを(にくみ)() 55自己(おのれ)(くら)ふその子等(こども)(にく)をこの(うち)(たれ)にも(あた)ふることを(この)まざらん()(なんぢ)(てき)(なんぢ)一切(すべて)邑々(まちまち)(かこ)(はげ)しく(なんぢ)(せめ)なやまして(なに)(もの)をも其人(そのひと)(のこ)さざればなり 56(また)(なんぢ)らの(うち)(やはらか)生育(そだち)にして繊弱(たよわ)なる婦女(をんな)すなはちその(やはらか)生育(そだち)にして繊弱(たよわ)なるがために(あし)(うら)(つち)につくることをも(あへ)てせざる(もの)すらもその(ふところ)(をつと)とその男子(むすこ)とその女子(むすめ)とを(にくみ)() 57(おのれ)(あし)(あひだ)より(いづ)胞衣(えな)(おのれ)(うむ)ところの()(とり)(ひそか)にこれを(くら)はん(これ)(なんぢ)(てき)なんぢの邑々(まちまち)(かこ)(はげ)しくこれを(せめ)なやますによりて(なに)(もの)をも()ざればなり 58(なんぢ)もしこの(ふみ)(しる)したるこの律法(おきて)一切(すべて)(ことば)(まも)りて(おこな)はず(なんぢ)(かみ)ヱホバと(いふ)(さかえ)ある(おそ)るべき()(おそ)れずば 59ヱホバ(なんぢ)災禍(わざはひ)(なんぢ)子孫(しそん)災禍(わざはひ)(はげ)しくしたまはん(その)災禍(わざはひ)(おほい)にして(ひさ)しくその疾病(やまひ)(おも)くして(ひさ)しかるべし 60ヱホバまた(なんぢ)(おそ)れし疾病(やまひ)なるエジプトの(もろもろ)疾病(やまひ)(もち)きたりて(なんぢ)()(まと)(つか)しめたまはん 61また(この)律法(おきて)(ふみ)(のせ)ざる(もろもろ)疾病(やまひ)(もろもろ)災害(わざはひ)(なんぢ)(ほろ)ぶるまでヱホバ(なんぢ)(くだ)したまはん 62(なんぢ)らは(そら)(ほし)のごとくに衆多(おほ)かりしも(なんぢ)(かみ)ヱホバの(ことば)(きき)したがはざるによりて(のこ)(すくな)(うち)なさるべし 63ヱホバさきに(なんぢ)らを(よく)して汝等(なんぢら)(おほ)くすることを(よろこ)びしごとく(いま)はヱホバ(なんぢ)らを(ほろ)ぼし(たや)すことを(よろこ)びたまはん(なんぢ)らは(その)(ゆき)(うる)ところの()より(ぬき)さらるべし 64ヱホバ()のこの(はて)よりかの(はて)までの國々(くにぐに)(うち)(なんぢ)(ちら)したまはん(なんぢ)其處(そこ)にて(なんぢ)(なんぢ)先祖(せんぞ)(たち)(しら)ざりし()または(いし)なる(ほか)神々(かみがみ)(つか)へん 65その國々(くにぐに)(うち)にありて(なんぢ)安寧(あんねい)()ずまた(なんぢ)(あし)(うら)(やす)むる(ところ)()其處(そこ)にてヱホバ(なんぢ)をして(こころ)(をのの)()(くら)精神(せいしん)(みだ)れしめたまはん 66(なんぢ)生命(いのち)(ほそ)(いと)(かか)るが(ごと)(なんぢ)()(なんぢ)(よる)(ひる)となく恐怖(おそれ)をいだき(なんぢ)生命(いのち)おぼつかなしと(おも)はん 67(なんぢ)(こころ)(おそ)るる(ところ)によりまた()()(ところ)によりて(あした)においては(いは)嗚呼(ああ)(ゆふべ)ならば(よか)らんとまた(ゆふべ)においては(いは)嗚呼(ああ)(あした)ならば(よか)らんと 68ヱホバなんぢを(ふね)にのせ()(むかし)わが(なんぢ)(つげ)(なんぢ)(ふたた)びこれを()ることあらじと(いひ)たるその(みち)より(なんぢ)をエジプトに(ひき)ゆきたまはん彼處(かしこ)にて(ひと)(なんぢ)らを(うり)(なんぢ)らの(てき)奴婢(ぬひ)となさん(なんぢ)らを()(ひと)もあらじ

第二十九章

1ヱホバ、モーセに(めい)じモアブの()にてイスラエルの子孫(ひとびと)契約(けいやく)(むす)ばしめたまふその(ことば)(かく)のごとし(これ)はホレブにてかれらと(むす)びし契約(けいやく)(ほか)なる(もの)なり 2モーセ、イスラエルの全家(ぜんか)(よび)あつめて(これ)(いひ)けるは(なんぢ)らはヱホバがエジプトの()において(なんぢ)らの()(まへ)にてパロとその臣下(しんか)とその全地(ぜんち)とに(なし)たまひし一切(すべて)(こと)()たり 3(すなは)(その)(おほい)なる試煉(こころみ)徴證(しるし)(おほい)なる奇跡(ふしぎ)とを(なんぢ)()()たるなり 4(しか)るにヱホバ今日(こんにち)にいたるまで(なんぢ)らの(こころ)をして(さと)ることなく()をして()ることなく(みみ)をして(きく)ことなからしめたまへり 5四十(ねん)(あひだ)われ(なんぢ)らを(みちび)きて曠野(あらの)(とほ)りしが(なんぢ)らの()衣服(ころも)(ふる)びず(なんぢ)(あし)(くつ)(ふる)びざりき 6(なんぢ)らはまたパンをも(くら)はず葡萄(ぶだう)(しゆ)をも濃酒(こきさけ)をも(のま)ざりき(かく)ありて(なんぢ)らは()(なんぢ)らの(かみ)ヱホバなることを(しれ)7(なんぢ)らこの(ところ)(きた)りし(とき)ヘシボンの(わう)シホンおよびバシヤンの(わう)オグ(われ)らを(むか)へて(たたか)ひしが(われ)らこれを打敗(うちやぶ)りて 8その()()りこれをルベン(びと)とガド(びと)とマナセの(はん)支派(わかれ)とに(あた)へて產業(さんげふ)となさしめたり 9(され)(なんぢ)らこの契約(けいやく)(ことば)(まも)りてこれを(おこな)ふべし(さす)れば(なんぢ)らの(すべ)(なす)ところに(さいはひ)あらん 10(なんぢ)らみな今日(けふ)なんぢらの(かみ)ヱホバの(まへ)()(すなは)(なんぢ)らの首領(をさ)(たち)なんぢらの支派(わかれ)なんぢらの長老等(としよりたち)および(なんぢ)らの牧司(つかさ)(たち)などイスラエルの一切(すべて)(ひと) 11(なんぢ)らの(ちひさ)者等(ものども)(なんぢ)らの(つま)ならびに(なんぢ)らの(えい)(うち)にをる客旅(たびびと)など(すべ)(なんぢ)のために(たきぎ)()(もの)より(みづ)()(もの)にいたるまで(みな)ヱホバの(まへ)(たち)12(なんぢ)(かみ)ヱホバの契約(けいやく)(いら)んとし(また)(なんぢ)(かみ)ヱホバの(なんぢ)にむかひて今日(けふ)なしたまふところの(ちかひ)(いら)んとす 13(され)ばヱホバさきに(なんぢ)(いひ)しごとくまた(なんぢ)先祖(せんぞ)アブラハム、イサク、ヤコブに(ちか)ひしごとく今日(けふ)なんぢを(たて)(おのれ)(たみ)となし(おのれ)みづから(なんぢ)(かみ)となりたまはん 14(われ)はただ(なんぢ)らと而已(のみ)(この)契約(けいやく)(ちかひ)とを(むす)ぶにあらず 15今日(けふ)(ここ)にてわれらの(かみ)ヱホバの(まへ)(われ)らとともにたちをる(もの)ならびに今日(けふ)われらとともに(ここ)にたち(をら)ざる(もの)ともこれを(むす)ぶなり 16(われ)らは如何(いか)にエジプトの()(すみ)をりしか如何(いか)國々(くにぐに)(とほ)(きた)りしか(なんぢ)らこれを(しれ)17(なんぢ)らはまた(ぼく)(せき)金銀(きんぎん)にて(つく)れる(にく)むべき(もの)および偶像(ぐうざう)のその國々(くにぐに)にあるを()たり 18(され)(なんぢ)らの(うち)今日(けふ)その(こころ)(われ)らの(かみ)ヱホバを(はな)れて(それ)()國々(くにぐに)(かみ)(ゆき)(つか)ふる(をとこ)(をんな)宗族(やから)支派(わかれ)などあるべからず(また)なんぢらの(うち)葶藶(にがぜり)または茵蔯(いんちん)(しやう)ずる()あるべからず 19(かか)(ひと)はこの呪詛(のろひ)(ことば)(きく)もその(こころ)(みづか)幸福(さいはひ)なりと(おも)ひて(いは)(われ)はわが(こころ)剛愎(かたくな)にして(こと)をなすも(なほ)平安(へいあん)なり(つひ)には(ゑひ)(あけ)(もの)をもて(かわ)ける(もの)(のぞ)くにいたらんと 20(かく)のごとき(ひと)はヱホバかならず(これ)(ゆる)したまはじ(かへつ)てヱホバの忿怒(いかり)嫉妬(ねたみ)()これが(うへ)()えまたこの(ふみ)にしるしたる災禍(わざはひ)みなその()(くは)はらんヱホバつひにその(ひと)()(あま)(した)より(けし)さりたまふべし 21ヱホバすなはちイスラエルの(すべて)支派(わかれ)(うち)よりその(ひと)(わか)ちてこれに災禍(わざはひ)(くだ)しこの律法(おきて)(ふみ)にしるしたる契約(けいやく)(ちう)(もろもろ)呪詛(のろひ)のごとくしたまはん 22汝等(なんぢら)(のち)(おこ)(なんぢ)らの子孫(しそん)()(ひと)および(とほ)(くに)より(きた)客旅(たびびと)この()災禍(わざはひ)()またヱホバがこの()流行(はやら)せたまふ疾病(やまひ)()(いふ)ところあらん 23(すなは)(かれ)()るにその全地(ぜんち)硫黄(いわう)となり(しほ)となり(かつ)(やけ)(つち)となりて(たね)(まか)れず(さん)する(ところ)もなく(なに)(くさ)もその(うへ)(しやう)せずして()(むかし)ヱホバがその震怒(いかり)忿恨(いきどほり)とをもて(こぼ)ちたましソドム、ゴモラ、アデマ、ゼポイムの(こぼ)たれたると(おな)じかるべければ 24(かれ)らも國々(くにぐに)(ひと)もみな(いは)んヱホバ(なに)とて(かく)この()になしたるやこの(はげ)しき(おほい)なる震怒(いかり)何事(なにごと)ぞやと 25その(とき)(ひと)(こた)へて(いは)(かれ)らはその先祖(せんぞ)たちの(かみ)ヱホバがエジプトの()より(かれ)らを(みちび)きいだして(かれ)らと(むす)びたるその契約(けいやく)()26(ゆき)(おのれ)(しら)ずまた(さづか)らざる(ほか)神々(かみがみ)(つか)へてこれを(をが)みたるが(ゆゑ)なり 27(ここ)をもてヱホバこの()にむかひて震怒(いかり)(はつ)しこの(ふみ)にしるしたる(もろもろ)災禍(わざはひ)をこれに(くだ)28(しか)してヱホバ震怒(いかり)忿恨(いきどほり)(おほい)なる憤怨(ふづくみ)をもて(かれ)らをこの()より(ぬき)とりてこれを()(くに)(なげ)やれりその(さま)今日(こんにち)のごとし 29隠微(かくれ)たる(こと)(われ)らの(かみ)ヱホバに(ぞく)する(もの)なりまた顯露(あらは)されたる(こと)(われ)らと(われ)らの子孫(しそん)(ぞく)(われ)らをしてこの律法(おきて)(すべて)(ことば)(おこな)はしむる(もの)なり

第三十章

1()(なんぢ)らの(まへ)(のべ)たるこの(もろもろ)祝福(めぐみ)呪詛(のろひ)(こと)すでに(なんぢ)(のぞ)(なんぢ)その(かみ)ヱホバに(おひ)やられたる(もろもろ)國々(くにぐに)において此事(このこと)(こころ)(かんが)ふるにいたり 2(なんぢ)(なんぢ)子等(こども)ともに(なんぢ)(かみ)ヱホバに(たち)かへり()今日(けふ)なんぢに(めい)ずる(ところ)(まつ)たく(した)がひて(こころ)をつくし精神(せいしん)をつくしてヱホバの(ことば)(きき)したがはば 3(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)俘擄(とらはれ)(とき)(なんぢ)(あは)れみ(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(かへり)みその(なんぢ)(ちら)しし國々(くにぐに)より(なんぢ)(あつ)めたまはん 4(なんぢ)たとひ(てん)(がい)(おひ)やらるるとも(なんぢ)(かみ)ヱホバ其處(そこ)より(なんぢ)(あつ)其處(そこ)より(なんぢ)(たづさ)へかへりたまはん 5(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)をしてその先祖(せんぞ)(たも)ちし()(かへ)らしめたまふて(なんぢ)またこれを(たも)つにいたらんヱホバまた(なんぢ)(よく)(なんぢ)(まし)(なんぢ)先祖(せんぞ)よりも(おほ)からしめたまはん 6(しか)して(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(こころ)(なんぢ)子等(こども)(こころ)割禮(かつれい)(ほど)こし(なんぢ)をして(こころ)(つく)精神(せいしん)をつくして(なんぢ)(かみ)ヱホバを(あい)せしめ(かく)して(なんぢ)生命(いのち)()させたまふべし 7(なんぢ)(かみ)ヱホバまた(なんぢ)(てき)(なんぢ)(にく)(せむ)(もの)とにこの(もろもろ)災禍(わざはひ)をかうむらせたまはん 8(され)(なんぢ)(ふたた)びヱホバの(ことば)(きき)したがひ()今日(けふ)なんぢに(めい)ずるその一切(すべて)誡命(いましめ)(おこな)ふにいたらん 9(しか)(とき)(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)をして(なんぢ)()をかくる(すべて)(もの)(なんぢ)(はら)(さん)(なんぢ)家畜(かちく)(さん)(なんぢ)()(さん)(とま)しめて(なんぢ)(よく)したまはん(すなは)ちヱホバ(なんぢ)先祖(せんぞ)たちを(よろ)こびしごとく(ふたた)(なんぢ)(よろ)こびて(なんぢ)(よく)したまはん 10()(なんぢ)その(かみ)ヱホバの(ことば)(きき)したがひ(この)律法(おきて)(ふみ)にしるされたる誡命(いましめ)法度(のり)(まも)(こころ)をつくし精神(せいしん)(つく)して(なんぢ)(かみ)ヱホバに()するによりてなり 11()今日(けふ)なんぢに(めい)ずる誡命(いましめ)(なんぢ)理會(さとり)がたき(もの)にあらずまた(なんぢ)(とほ)(もの)にあらず 12(これ)(てん)(ある)ならねば(なんぢ)(たれ)(われ)らのために(てん)にのぼりてこれを(われ)らに(もち)くだり(われ)らにこれを(きか)せて(おこな)はせんかと()ふにおよばず 13また(これ)(うみ)(そと)にあるならねば(なんぢ)(たれ)(われ)らのために(うみ)をわたりゆきてこれを(われ)らに(もち)きたり(われ)らにこれを(きか)せて(おこな)はせんかと(いふ)におよばず 14(この)(ことば)(はなは)(なんぢ)(ちか)くして(なんぢ)(くち)にあり(なんぢ)(こころ)にあれば(なんぢ)これを(おこな)ふことを()べし 15()(われ)今日(けふ)生命(いのち)福徳(さいはひ)および()災禍(わざはひ)(なんぢ)(まへ)(おけ)16(すなは)(われ)今日(けふ)(なんぢ)にむかひて(なんぢ)(かみ)ヱホバを(あい)しその(みち)(あゆ)みその誡命(いましめ)法度(のり)律法(おきて)とを(まも)ることを(めい)ずるなり(しか)なさば(なんぢ)(いき)ながらへてその(かず)(おほ)くならんまた(なんぢ)(かみ)ヱホバ(なんぢ)(ゆき)()るところの()にて(なんぢ)祝福(めぐみ)たまふべし 17(され)(なんぢ)もし(こころ)をひるがへして(きき)(した)がはず(いざな)はれて(ほか)神々(かみがみ)(をが)みまたこれに(つか)へなば 18(われ)今日(けふ)(なんぢ)らに()(なんぢ)らは(かなら)(ほろ)びん(なんぢ)らはヨルダンを(わた)りゆきて()るところの()にて(なんぢ)らの()(なが)うすることを()ざらん 19(われ)今日(けふ)(てん)()(よび)(あかし)となす(われ)生命(いのち)()および祝福(めぐみ)呪詛(のろひ)(なんぢ)らの(まへ)(おけ)(なんぢ)生命(いのち)をえらぶべし(しか)せば(なんぢ)(なんぢ)子孫(しそん)生存(いきなが)らふることを()20(すなは)(なんぢ)(かみ)ヱホバを(あい)してその(ことば)()(かつ)これに(つき)(した)がふべし(かく)する(とき)(なんぢ)生命(いのち)()かつその()(なが)うすることを()ヱホバが(なんぢ)先祖(せんぞ)アブラハム、イサク、ヤコブに(あた)へんと(ちか)ひたまひし()(すむ)ことを()

第三十一章

1(ここ)にモーセ(ゆき)てイスラエルの一切(すべて)(ひと)にこの(ことば)をのべたり 2(すなは)ちこれに(いひ)けるは(われ)今日(こんにち)すでに百二十(さい)なれば最早(もはや)()(いり)をすること(あた)はず(かつ)またヱホバ(われ)にむかひて(なんぢ)はこのヨルダンを(わた)ることを()ずと(のたま)へり 3(なんぢ)(かみ)ヱホバみづから(なんぢ)(さき)だちて(わた)りゆき(なんぢ)(まへ)よりこの國々(くにぐに)(ひと)(ほろ)ぼしさりて(なんぢ)にこれを()させたまふべしまたヱホバのかつて(のた)まひしごとくヨシユア(なんぢ)(ひき)ゐて(わた)るべし 4ヱホバさきにアモリ(びと)(わう)シホンとオグおよび(これ)()になしたる(ごと)くまた(かれ)らにも(なし)てこれを(ほろ)ぼしたまはん 5ヱホバかれらを(なんぢ)らの(まへ)(わた)したまふべければ(なんぢ)らは()(なんぢ)らに(めい)ぜし一切(すべて)命令(めいれい)のごとくこれに(なす)べし 6(なんぢ)(こころ)(つよ)くしかつ(いさ)(かれ)らを(おそ)るる(なか)(かれ)らの(まへ)(をのの)くなかれ()(なんぢ)(かみ)ヱホバみづから(なんぢ)とともに()きたまへばなり(かなら)(なんぢ)(はな)れず(なんぢ)(すて)たまはじ 7(かく)てモーセ、ヨシユアを()びイスラエルの一切(すべて)(ひと)()(まへ)にてこれに()(なんぢ)はこの(たみ)とともに()在昔(むかし)ヱホバがかれらの先祖(せんぞ)たちに(あた)へんと(ちか)ひたまひし()()るべきが(ゆゑ)(こころ)(つよ)くしかつ(いさ)(なんぢ)(かれ)らにこれを()さすることを()べし 8ヱホバみづから(なんぢ)(さき)だちて()きたまはんまた(なんぢ)とともに()(なんぢ)(はな)れず(なんぢ)(すて)たまはじ(おそ)るる(なか)(おどろ)くなかれ 9モーセこの律法(おきて)()きヱホバの契約(けいやく)(はこ)(かく)ところのレビの子孫(しそん)たる祭司(さいし)およびイスラエルの(すべて)長老等(としよりたち)(さづ)けたり 10(しか)してモーセ(かれ)らに(めい)じて(いひ)けるは七(ねん)(すゑの)(とし)すなはち放釋(ゆるし)(とし)(せつ)()にいたり結茅(かりほずまひ)(いはひ)において 11イスラエルの(ひと)(みな)なんぢの(かみ)ヱホバの(まへ)(いで)んとてヱホバの(えら)びたまふ(ところ)(きた)らんその(とき)(なんぢ)イスラエルの一切(すべて)(ひと)(まへ)にこの律法(おきて)(よみ)てこれに(きか)すべし 12(すなは)(をとこ)(をんな)子等(こども)および(なんぢ)(もん)(うち)なる(よそ)(ぐに)(ひと)など一切(すべて)(たみ)(あつ)(かれ)らをしてこれを(きき)かつ(まな)ばしむべし()すれば彼等(かれら)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバを(おそ)れてこの律法(おきて)(ことば)(まも)(おこな)はん 13また(かれ)らの子等(こども)のこれを(しら)ざる(もの)(これ)(きき)(なんぢ)らの(かみ)ヱホバを(おそ)るることを(まな)ばん(なんぢ)らそのヨルダンを(わた)りゆきて(うる)ところの()(ながら)ふる()(あひだ)つねに(かく)すべし 14ヱホバまたモーセに(いひ)たまひけるは()(なんぢ)(しぬ)()(ちか)しヨシユアを(めし)てともに集會(しふくわい)幕屋(まくや)()(われ)かれに(めい)ずるところあらんとモーセとヨシユアすなはち(ゆき)集會(しふくわい)幕屋(まくや)(たち)けるに 15ヱホバ幕屋(まくや)において(くも)(はしら)(うち)(あら)はれたまへりその(くも)(はしら)幕屋(まくや)門口(かどぐち)(うへ)(とど)まれり 16ヱホバ、モーセに(いひ)たまひけるは(なんぢ)先祖(せんぞ)たちとともに(ねむ)らん(この)(たみ)(たち)あがりその(ゆく)ところの(よそ)(ぐに)神々(かみがみ)(した)ひて(これ)姦淫(かんいん)(おこな)ひかつ(われ)(すて)()(かれ)らとむすびし契約(けいやく)(やぶ)らん 17その()には(われ)かれらにむかひて(いかり)(はつ)(かれ)らを()(わが)(かほ)をかれらに(かく)すべければ(かれ)らは(のみ)ほろぼされ許多(あまた)災害(わざはひ)艱難(なやみ)かれらに(のぞ)まん(ここ)をもてその()(かれ)(いは)是等(これら)災禍(わざはひ)(われ)らにのぞむは(われ)らの(かみ)ヱホバわれらとともに(いま)さざるによるならずやと 18(しか)るも(かれ)(もろもろ)(あく)をおこなひて(ほか)神々(かみがみ)()するによりて(われ)その()にはかならず(わが)(かほ)をかれらに(かく)さん 19(され)(なんぢ)(いま)この(うた)()きイスラエルの子孫(ひとびと)にこれを(をし)へてその(くち)(ねん)ぜしめ(この)(うた)をしてイスラエルの子孫(ひとびと)にむかひて(われ)(あかし)とならしめよ 20(われ)かれらの先祖(せんぞ)たちに(ちか)ひし(ちち)(みつ)(なが)るる()にかれらを(みちび)きいらんに(かれ)らは(くら)ひて()肥太(こえふと)るにおよばば(ひるが)へりて(ほか)神々(かみがみ)()してこれに(つか)(われ)(かろ)んじ(わが)契約(けいやく)(やぶ)らん 21(しか)して許多(あまた)災禍(わざはひ)艱難(なやみ)(かれ)らに(のぞ)むにいたる(とき)はこの(うた)かれらに(むか)ひて(あかし)をなす(もの)とならん()はこの(うた)かれらの(くち)にありて(わす)るることなかるべければなり(われ)いまだわが(ちか)ひし()(かれ)らを(みちび)きいらざるに(かれ)らは(はや)(すで)(おも)(はか)(ところ)あり(われ)これを()ると 22モーセすなはちその()にこの(うた)(かき)てこれをイスラエルの子孫(ひとびと)(をし)へたり 23ヱホバまたヌンの()ヨシユアに(めい)じて(いひ)たまはく(なんぢ)はイスラエルの子孫(ひとびと)()(それ)(ちか)ひし()(みちび)きいるべきが(ゆゑ)(こころ)(つよ)くしかつ(いさ)(われ)なんぢとともに(ある)べしと 24モーセこの律法(おきて)(ことば)をことごとく(ふみ)(かき)しるすことを(をへ)たる(とき) 25モーセ、ヱホバの契約(けいやく)(はこ)(かく)ところのレビ(びと)(めい)じて(いひ)けるは 26この律法(おきて)(ふみ)をとりて(なんぢ)らの(かみ)ヱホバの契約(けいやく)(はこ)(かたはら)にこれを()(これ)をして(なんぢ)にむかひて(あかし)をなす(もの)たらしめよ 27(われ)なんぢの(もと)(こと)頑梗(かたくな)なるとを()()今日(こんにち)わが生存(いきながら)へて(なんぢ)らとともにある(あひだ)すら(なんぢ)らはヱホバに(もと)れり(まし)てわが(しに)たる(のち)においてをや 28(なんぢ)らの(わかれ)支派(わかれ)長老等(としよりたち)および牧伯(つかさ)たちを(わが)(もと)(あつ)めよ(われ)これらの(ことば)をかれらに(かた)(きか)(てん)()とを(よび)てかれらに(あかし)をなさしめん 29(われ)しる()(しに)たる(のち)には(なんぢ)(かな)らず(あし)(こと)(おこな)()(なんぢ)らに(めい)ぜし(みち)(はな)れん(しか)して(のち)()災害(わざはひ)なんぢらに(のぞ)まん(これ)なんぢらヱホバの(あく)()たまふ(こと)をおこなひ(なんぢ)らの()行爲(わざ)をもてヱホバを(いか)らするによりてなり 30かくてモーセ、イスラエルの(ぜん)會衆(くわいしう)にこの(うた)(ことば)をことごとく(かた)(きか)せたり

第三十二章

1(てん)(みみ)(かた)むけよ(われ)(かた)らん(つち)(わが)(くち)(ことば)()2わが(をしへ)(あめ)(くだ)るがごとし(わが)(ことば)(つゆ)のおくがごとく(こさめ)(わか)(くさ)(うへ)にふるごとく細雨(きりさめ)(あを)(くさ)(うへ)にくだるが(ごと)3(われ)はヱホバの御名(みな)(たたへ)(あげ)(われ)らの(かみ)(なんぢ)榮光(さかえ)()せよ 4ヱホバは(いは)にましましてその()行爲(わざ)(まつた)くその(みち)はみな(ただ)しまた眞實(まこと)ある(かみ)にましまして(あし)きところ()(ただ)(ただし)くして(なほ)くいます 5(かれ)らはヱホバにむかひて(あし)(こと)をおこなふ(もの)にてその()にはあらず(ただ)これが(きず)となるのみ其人(そのひと)(なり)邪僻(よこしま)にして(まが)れり 6(おろか)にして智慧(ちゑ)なき(たみ)(なんぢ)らがヱホバに(むく)ゆること(かく)のごとくなるかヱホバは(なんぢ)(ちち)にして(なんぢ)(あがな)ひまた(なんぢ)(つく)(なんぢ)(たて)たまはずや 7(むかし)()(おぼ)(すぎ)にし()()(とし)(おも)へよ(なんぢ)(ちち)(とふ)べし(かれ)(なんぢ)(しめ)さん(なんぢ)(うち)年老(としより)(とふ)べし(かれ)(なんぢ)(かた)らん 8至高者(いとたかきもの)(ひと)()四方(よも)(ちら)して(よろづ)(たみ)にその產業(もちもの)(わか)ちイスラエルの子孫(ひとびと)(かず)(てら)して(もろもろ)(たみ)境界(さかひ)(さだ)めたまへり 9ヱホバの(ぶん)はその(たみ)にしてヤユブはその產業(もちもの)たり 10ヱホバこれを荒野(あれの)()()これに(けもの)(ほゆ)曠野(あらの)()(めぐ)りかこみて(これ)をいたはり()(たま)のごとくにこれを(まも)りたまへり 11(わし)のその()(びな)喚起(よびおこ)しその()(うへ)翺翔(まひかける)ごとくヱホバその(はね)(のべ)(かれ)らを(のせ)せその(つばさ)をもてこれを(おひ)たまへり 12ヱホバは(ただ)(ひとり)にてかれを(みちび)きたまへり(あだし)(がみ)はこれとともならざりき 13ヱホバかれに()高處(たかみ)(のり)とほらせ田園(たはた)產物(なりいでもの)(くら)はせ(いし)(なか)より(みつ)(すは)しめ(いは)(なか)より(あぶら)(すは)しめ 14(うし)(ちち) (ひつじ)(ちち) 羔羊(こひつじ)(あぶら) バシヤンより(いづ)牡羊(をひつじ) 牡山羊(をやぎ)および小麥(こむぎ)(もつと)()(もの)をこれに(くら)はせたまひき(なんぢ)はまた葡萄(ぶだう)(しる)(あか)(さけ)(のめ)15(しか)るにヱシユルンは(こえ)(ける)ことを()(なんぢ)肥太(こえふと)りて(おほ)きくなり(おのれ)(つく)りし(かみ)()(おの)救拯(すくひ)(いは)(かろ)んず 16(かれ)らは(あだし)(がみ)をもて(これ)嫉妬(ねたく)をおこし(にく)むべき(もの)をもて(これ)震怒(いかり)()17(かれ)らが犠牲(いけにへ)をささぐる(もの)(おに)にして(かみ)にあらず(かれ)らが(しら)ざりし鬼神(かみがみ)近頃(ちかごろ)(あらた)(いで)たる(もの)(なんぢ)らの(とほ)(おや)(かしこ)まざりし(もの)なり 18(なんぢ)(うみ)(いは)をば(なんぢ)これを()(なんぢ)(つく)りし(かみ)をば(なんぢ)これを(わす)19ヱホバこれを()その男子(むすこ)女子(むすめ)(いか)りてこれを(すて)たまふ 20すなはち(いひ)たまはく(われ)わが(かほ)をかれらに(かく)さん(われ)かれらの(をはり)()(かれ)らはみな(そむ)(もと)(たぐひ)(もの)眞實(まこと)あらざる子等(こども)なり 21(かれ)らは(かみ)ならぬ(もの)をもて(われ)嫉妬(ねたみ)(おこ)させ(むなし)(もの)をもて(われ)(いか)らせたれば(われ)(たみ)ならぬ(もの)をもて(かれ)らに嫉妬(ねたみ)(おこ)させ(おろか)なる(たみ)をもて(かれ)らを(いか)らせん 22(すなは)ちわが震怒(いかり)によりて()(もえ)いで(ふか)陰府(よみぢ)(もえ)いたりまた(つち)とその產物(なりいでもの)とを(やき)つくし山々(やまやま)(もとゐ)をもやさん 23(われ)禍災(わざはひ)をかれらの(うへ)(つみ)かさね(わが)()をかれらにむかひて()つくさん 24(かれ)らは(うゑ)(やせ)おとろへ(ねつ)病患(わづらひ)(あし)(えやみ)とによりて(ほろ)びん(われ)またかれらをして(けもの)()にかからしめ(つち)()(もの)(どく)にあたらしめん 25(そと)には(つるぎ)(うち)には恐惶(おそれ)ありて(わか)(をとこ)をも(わか)(をんな)をも幼兒(をさなご)をも白髮(しらが)(ひと)をも(ほろ)ぼさん 26(われ)()(われ)彼等(かれら)(ふき)(はら)(かれ)らの(こと)をして()(なか)記憶(おぼえ)らるること(なか)らしめんと 27(しか)れども(われ)敵人(あたびと)(いかり)(おそ)(すなは)敵人(あたびと)どれを()あやまりて(いは)(われ)らの()()くこれを(なせ)(これ)はすべてヱホバの(なせ)るにあらずと 28(かれ)らはまつたく智慧(ちゑ)なき(たみ)なりその(うち)には知識(ちしき)ある(もの)なし 29嗚呼(ああ)(かれ)らもし智慧(ちゑ)あらば(これ)(さと)りてその()(をはり)思慮(おもんぱか)らんものを 30(かれ)らの(いは)これを(うら)ずヱホバごれを(わた)さずば(いかで)一人(ひとり)にて(せん)(にん)()二人(ふたり)にて萬人(まんにん)(やぶ)ることを()31(かれ)らの(いは)(われ)らの(いは)にしかず(われ)らの(あだ)たる者等(ものども)(しか)(みと)めたり 32(かれ)らの葡萄(ぶだう)()はソドムの葡萄(ぶだう)()またゴモラの()より(いで)たる(もの)その葡萄(ぶだう)(どく)葡萄(ぶだう)その(ふさ)(にが)33その葡萄(ぶだう)(しゆ)(へび)(どく)のごとく(まむし)(あし)(どく)のごとし 34(これ)(われ)(もと)(たくは)へあり(われ)(くら)(ふう)じこめ(ある)にあらずや 35(かれ)らの(あし)(よろめ)かん(とき)(われ)(あだ)をかへし應報(むくい)をなさんその災禍(わざはひ)()(ちか)(それ)がために(そな)へられたる(こと)迅速(すみやか)にいたる 36ヱホバつひにその(たみ)(さば)きまたその(しもべ)憐憫(あはれみ)をくはへたまはん()(かれ)らの(ちから)のすでに(さり)うせて(つな)がれたる(もの)(つな)がれざる(もの)もあらずなれるを()たまへばなり 37ヱホバ(いひ)たまはん(かれ)らの神々(かみがみ)何處(いづく)にをるや(かれ)らが(たの)める(いは)何處(いづく)ぞや 38(すなは)ちその犠牲(いけにへ)膏油(あぶら)(くら)ひその灌祭(くわんさい)(さけ)(のみ)たる(もの)何處(いづく)にをるや(それ)()をして(たち)(なんぢ)らを(たす)けしめ(なんぢ)らを(まもら)しめよ 39(なんぢ)(いま)()(われ)こそは(かれ)なり(われ)(ほか)には(かみ)なし(ころ)すこと(いか)すこと(うつ)こと(いや)すことは(すべ)(われ)(これ)()(わが)()より(すく)(いだ)すことを()(もの)あらず 40(われ)(てん)にむかひて()をあげて()(われ)永遠(とこしへ)()41(われ)わが閃爍(きらめ)(やいば)()審判(さばき)をわが()(にぎ)(とき)はかならず(あだ)をわが(てき)にかへし(われ)(にく)(もの)返報(むくい)をなさん 42(われ)わが()をして()(よは)しめ(わが)(つるぎ)をして(にく)(くらは)しめん(すなは)(ころさ)るる(もの)(とらへ)らるる(もの)()(これ)(のま)(てき)(かみ)おほき(かうべ)(にく)をこれに(くら)はせん 43國々(くにぐに)(たみ)(なんぢ)らヱホバの(たみ)のために歓悦(よろこび)をなせ()はヱホバその(しもべ)()のために返報(むくい)をなしその(てき)(あだ)をかへしその()とその(たみ)汚穢(けがれ)をのぞきたまへばなり 44モーセ、ヌンの()ヨシユアとともに(いた)りてこの(うた)(ことば)をことごとく(たみ)(よみ)きかせたり 45モーセこの言語(ことば)をことごとくイスラエルの一切(すべて)(ひと)(つげ)をはりて 46これに(いひ)けるは()今日(けふ)なんぢらに(むか)ひて(あかし)するこの一切(すべて)言語(ことば)(なんぢ)(こころ)(をさ)(なんぢ)らの子等(こども)にこの律法(おきて)一切(すべて)言語(ことば)(まも)りおこなふことを(めい)ずべし 47(そもそも)この(ことば)(なんぢ)らには(むな)しき(ことば)にあらず(これ)(なんぢ)らの生命(いのち)なりこの(ことば)によりて(なんぢ)らはそのヨルダンを(わた)りゆきて(うる)ところの()にて(なんぢ)らの生命(いのち)(なが)うすることを()るなり 48この()にヱホバ、モーセに(つげ)(いひ)たまはく 49(なんぢ)ヱリコに(たい)するモアブの()のアバリム(やま)(のぼ)りてネボ(やま)にいたり()がイスラエルの子孫(ひとびと)にあたへて產業(さんげふ)となさしむるカナンの()()わたせよ 50(なんぢ)はその(のぼ)れる(やま)(しに)(なんぢ)(たみ)(つら)ならん(これ)(なんぢ)兄弟(きやうだい)アロンがホル(やま)(しに)てその(たみ)(つらな)りしごとくなるべし 51()(なんぢ)らチンの曠野(あらの)なるカデシのメリバの(みづ)(ほとり)においてイスラエルの子孫(ひとびと)中間(なか)にて(われ)(もと)りイスラエルの子孫(ひとびと)(うち)(われ)(せい)きことを(あらは)さざりしが(ゆゑ)なり 52(され)ども(なんぢ)()がイスラエルの子孫(ひとびと)(あた)ふる()(なんぢ)(まへ)()わたすことを()(ただ)しその()には(なんぢ)いることを()

第三十三章

1(かみ)(ひと)モーセその(しぬ)(まへ)にイスラエルの子孫(ひとびと)(しゆく)せりその(しゆく)せし(ことば)(かく)のごとし(いは)2ヱホバ、シナイより(きた)りセイルより(かれ)らにむかひて(のぼ)りバランの(やま)より光明(ひかり)(はな)ちて()千萬(ちよろず)聖者(きよきもの)中間(なか)よりして(いた)りたまへりその(みぎ)()には(かが)やける()ありき 3ヱホバは(たみ)(あい)したまふ(その)聖者(きよきもの)(みな)その()にあり(みな)その足下(あしもと)(すわ)りその(ことば)によりて(たち)あがる 4モーセわれらに律法(おきて)(めい)ぜり(これ)はヤコブの會衆(くわいしう)產業(もちもの)たり 5(たみ)首領(かしら)(たち)イスラエルの(すべて)支派(わかれ)あひ(あつま)れる(とき)(かれ)はヱシユルンの(うち)(わう)たりき 6ルベンは(いき)(しに)はせじ(され)どその(ひと)(かず)寡少(すくなく)ならん 7ユダにつきては(かく)いふヱホバよユダの(こゑ)()きこれをその(たみ)(ひき)かへしたまへ(かれ)はその()をもて(おのれ)のために(たたか)はん(ねがは)くは(なんぢ)これを(たす)けてその(てき)にあたらしめたまへ 8レビについては()(なんぢ)のトンミムとウリムは(なんぢ)(きよき)(ひと)()(なんぢ)かつてマツサにて(かれ)(こころ)みメリバの(みづ)(ほとり)にてかれと(あらそ)へり 9(かれ)はその(ちち)またはその(はは)につきて(いへ)(われ)はこれを()ずと(また)(かれ)自己(おのれ)兄弟(きやうだい)(みとめ)ずまた自己(おのれ)子等(こども)(かへり)みざりき()はなんぢの(ことば)(した)がひ(なんぢ)契約(けいやく)(まも)りてなり 10(かれ)らは(なんぢ)式例(さだめ)をヤコブに(をし)(なんぢ)律法(おきて)をイスラエルに(をし)(また)(かう)(なんぢ)(はな)(まへ)にそなへ燔祭(はんさい)(なんぢ)(だん)(うへ)にささぐ 11ヱホバよ(かれ)所有(もちもの)(しゆく)(かれ)()作爲(わざ)(よろ)こびて()れたまへ(また)(たち)てこれに(さか)らふ(もの)とこれを(にく)(もの)との(こし)(くだ)きて(また)(たち)あがることあたはざらしめたまへ 12ベニヤミンについては()ふヱホバの(あい)する(もの)安然(やすらか)にヱホバとともにあり日々(ひび)にその庇護(まもり)をかうむりてその(かた)(あひだ)(をら)13ヨセフについては()(ねがは)くはその()ヱホバの祝福(めぐみ)をかうむらんことを(すなは)(てん)寶物(たからもの)なる(つゆ)(わだ)(そこ)なる(みづ) 14()によりて(さん)する寶物(たからもの)(つき)によりて(しやう)ずる寶物(たからもの) 15(ふるき)(やま)(いただき)寶物(たからもの)(おいたる)(をか)寶物(たからもの) 16()寶物(たからもの)()(うち)產物(さんぶつ)および(しば)(うち)()たまひし(もの)恩惠(めぐみ)などヨセフの(かうべ)(のぞ)みその兄弟(きやうだい)(べつ)になりたる(もの)(いただき)(くだ)らん 17(かれ)(うし)首出(うひご)はその()榮光(さかえ)ありてその(つの)(のうし)(つの)のごとく(これ)をもて國々(くにぐに)(たみ)(つき)たふして(ただち)()四方(よも)(はて)にまで(いた)(これ)はエフライムの萬々(まんまん)(これ)はマナセの千々(せんせん)なり 18ゼブルンについては()ふゼブルンよ(なんぢ)(そと)(いで)快樂(たのしみ)()よイツサカルよ(なんぢ)(いへ)(をり)快樂(たのしみ)()19(かれ)らは國々(くにぐに)(たみ)(やま)(まね)其處(そこ)にて()犠牲(いけにへ)(ささ)げん(また)(うみ)(なか)(みて)(もの)()(くら)(すな)(なか)(かく)れたる(もの)()(くら)はん 20ガドについては()ふガドをして(おほい)ならしむる(もの)(ほむ)べき(かな)ガドは獅子(しし)のごとくに()(うで)(かしら)(いただき)とを(かき)(さか)21(かれ)(はつ)()()自己(おのれ)のために(えら)べり其處(そこ)には(たい)(しやう)(ぶん)もこもれり(かれ)(たみ)首領(かしら)(たち)とともに(いた)りイスラエルとともにヱホバの公義(ただしき)審判(さばき)とをなこなへり 22ダンについては()ふダンは小獅子(こじし)のごとくバシヤンより(をど)()23ナフタリについては()ふナフタリよ(なんぢ)(おほい)福祉(さいはひ)をかうむりヱホバの恩惠(めぐみ)にうるほふて西(にし)(みなみ)()()24アセルについては()ふアセルは(ほか)子等(こら)よりも幸福(さいはひ)なりまた(その)兄弟(きやうだい)(たち)にこえて(めぐ)まれその(あし)(あぶら)(なか)(ひた)さん 25(なんぢ)門閂(かんのき)(くろがね)のごとく(あかがね)のごとし(なんぢ)能力(ちから)(なんぢ)日々(ひび)(もと)むるところに(したが)はん 26ヱシユルンよ全能(ぜんのう)(かみ)のごとき(もの)(ほか)()(これ)(てん)(のり)(なんぢ)(たす)(くも)(のり)てその威光(ゐくわう)をあらはしたまふ 27永久(とこしなへ)(いま)(かみ)住所(すみか)なり(した)には永遠(とこしへ)(うで)あり敵人(あたびと)(なんぢ)(まへ)より(おひ)はらひて(いひ)たまふ(ほろ)ぼせよと 28イスラエルは安然(やすらか)(すみ)をりヤコブの(いづみ)(こく)(さけ)との(おほ)()(ひと)()らんその(てん)はまた(つゆ)をこれに(くだ)すべし 29イスラエルよ(なんぢ)幸福(さいはひ)なり(たれ)(なんぢ)のごとくヱホバに(すく)はれし(たみ)たらんヱホバは(なんぢ)(まも)(たて)(なんぢ)榮光(さかえ)(つるぎ)なり(なんぢ)(てき)(なんぢ)(へつら)(ふく)せん(なんぢ)はかれらの高處(たかきところ)(ふま)

第三十四章

1(かく)てモーセ、モアブの平野(ひらの)よりネボ(やま)にのぼりヱリコに(たい)するピスガの(いただき)にいたりければヱホバ(これ)にギレアデの全地(ぜんち)をダンまで(しめ)2ナフタリの全部(ぜんぶ)エフライムとマナセの()およびユダの全地(ぜんち)西(にし)(うみ)まで(しめ)3(みなみ)()棕櫚(しゆろ)(まち)なるヱリコの(たに)(はら)をゾアルまで(しめ)したまへり 4(しか)してヱホバかれに(いひ)たまひけるは()がアブラハム、イサク、ヤコブにむかひ(これ)(なんぢ)子孫(しそん)にあたへんと(いひ)(ちか)ひたりし()(これ)なり(われ)なんぢをして(これ)(なんぢ)()(みる)ことを()せしむ(され)(なんぢ)彼處(かしこ)(わた)りゆくことを()ずと 5(かく)(ごと)くヱホバの(しもべ)モーセはヱホバの(ことば)(ごと)くモアブの()(しね)6ヱホバ、ベテペオルに(たい)するモアブの()(たに)にこれを(はうむ)(たま)へり今日(こんにち)までその(はか)()(ひと)なし 7モーセはその(しに)たる(とき)百二十(さい)なりしがその()(かす)まずその()(りよく)(おとろ)へざりき 8イスラエルの子孫(ひとびと)モアブの()において三十(にち)のあひだモーセのために哭泣(なげき)をなしけるがモーセのために()(かな)しむ()つひに滿(みて)9ヌンの()ヨシユアは(こころ)智慧(ちゑ)(みつ)(もの)なりモーセその()をこれが(うへ)(おき)たるによりて(しか)るなりイスラエルの子孫(ひとびと)(これ)(きき)したがひヱホバのモーセに(めい)じたまひし(ごと)くおこなへり 10イスラエルの(うち)にはこの(のち)モーセのごとき預言者(よげんしや)おこらざりきモーセはヱホバが(かほ)(あは)せて(しり)たまへる(もの)なりき 11(すなは)ちヱホバ、エジプトの()においてかれをパロとその臣下(しんか)とその全地(ぜんち)とにつかはして諸々(もろもろ)徴證(しるし)奇蹟(ふしぎ)(おこな)はせたまへり 12またイスラエルの一切(すべて)(ひと)()(まへ)にてモーセその(おほい)なる能力(ちから)をあらはし(おほい)なる(おそ)るべき(こと)(おこな)へり