霊的勝利

エバン・ロバーツとの会話

エバン・ロバーツ

勝利者誌 一九一一年 第三巻 三月号 掲載

暗闇の勢力に対するカルバリの勝利の宣言が、キリストの勝利を通して至るところでなされなければなりません――暗闇の勢力の働きを暴くことや偽物の問題は、この真理の枝葉にすぎません。今日必要とされているのは、暗闇の勢力に関するこの一般的真理を宣言することです。

悪魔は今、偽物という道を通して神の子どもたちを訪れており、目に見える誘惑という道で訪れることはそれほどでもありません。もし暗闇の勢力の働きが人々に対して明らかにされるなら、それは祈りの生活への扉を開くでしょう。人々が祈らない理由、祈れない理由の一つは、敵について知らないことです。こんなにも多くの人が力を求めて叫んでいるのは、彼らの内にある力が解放されていないからです。人々は力を求めます。彼らは自分たちの内にある力を用いることに失敗しているからです。もし人々が暗闇の勢力に関する真理を理解していたら、自分たちの内にある力をどのように用いるのかも理解していたでしょう。しかし、彼らは自分たちの持っている力を用いることができません。彼らは知識を持っていないからです。人々は肉的な顕現やうめき等に向かいがちです。それは彼らの内に何か解放されていないものがあるからです。彼らの内には何か圧迫されているものがあり、彼らはその何かを解き放つことを願います。そこで、彼らは「力」を与えてくださるよう神に求めます。自分たちには力が必要だと考えているからです。しかし、もし彼らが暗闇の勢力に関する真理を理解していたら、彼らは力を求めて叫ばなかったでしょう。彼らは自分の持っているものを敵に対して用い、そして、霊は解放され、自由へと解き放たれていたでしょう。

霊は暗闇の勢力からの圧迫により――特に彼らの偽物の影響のせいで――不活発になり、沈み込んでしまうかもしれません。霊が支配することができるようになるには、信者は暗闇の勢力について理解しなければならず、戦い、祈り、命令、勝利の生活を理解しなければなりません――要するに、霊が敵の反対を突破して勝利に至る道を理解しなければなりません。

使徒たちは御霊の中にバプテスマされました。彼らは二度と力を求めたりはしませんでしたが、「私たちは祈りと御言葉の務めに専念しましょう」と言いました。彼らは主と共に過ごした三年半の間に悪霊どもに関する教えを教わっていたので、ペンテコステの後、それを実行に移すことができたのです。

もし今日のクリスチャンたちが暗闇の勢力に関する啓示を持っていたなら、彼らは自分たちの内にすでにある聖霊の力をどう用いればいいのかを理解していたでしょう。しかし、彼らが聖霊の力を完全に使えるようになるには、まず敵の方法を知る必要があり、そして、いかに敵に「対して」立ち、「抵抗し」、あらがい、主権者たちや権力者たちと格闘するのかを知る必要があります。

もしクリスチャンたちが戦いと勝利の道を理解していたら、主が語られた「あなたたちが求めることを」「わたしは行います」という真理を理解していたでしょう。また、神は「心霊主義」を滅ぼして人々を罪とサタンに対する束縛から解放しておられたでしょう。ですから、神の御子が「悪魔の働きを滅ぼして」くださるよう祈ろうではありませんか。

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