第九章 第五、第六のラッパの審判

笹尾鉄三郎

分解

略解

1〕「一つの星」第八章の星は鉱物であったが、これはそうではない。権威を持って輝いていたものであるが、堕落して落ちて来た天使である。「底なき穴」この世の穴ではなく、陰府である。陰府は霊界での悪の勢力の満ちあふれたところ。恵みによって今はこの世と陰府との交通遮断がされているが、この時になると神の許しを得て、交通が始まり、陰府の門が開かれるのである。「鍵を与えられたり」この世と交通するために陰府の門を開くことを許されたのである(ヨブ三八17)。

3〕「いなご」これは自然界のものではなく、超自然のものと解すべきである。すなわち、霊界の一動物であって、いなごのようなものである。このいなごをエルサレム滅亡の時の敵の軍勢であると解するものがいる。あるいは、ロマ法皇の害毒を示していると言うものもある。しかし、これは過去の歴史に適応させるべきものではなく、患難時代に起るべきことと解すべきである。

4〕この世のいなごと異って田畑を荒すことなく、ただ人を傷つけるようにと命ぜられその命令に従って働くのである。「額に神の印なき人々」額における神の印の有無を区別し、その印のないものを損うのである。七章に記されたように、神の印象を額に受けた者は、この世の不信者の受けるような害を受けないのである。

5〕神の恐ろしい審判。さそりに刺れたときのように苦痛にたえない。

6〕死にたいと願っても死ぬこともできないで苦しむのである。

7〕「戦のために備えたる馬の如し」戦おうとする状態を言う。「金の冠の如きもの」恐ろしい権威。「人の顔」知恵のあることを意味する。

8〕「女の髪あり」女性を現わす。

9〕「胸当」武装を示す。「翼の音」大軍の襲撃のようである(ヨエル二5)。

11〕「底なき穴の使者」悪魔。「アバドン」「アポリオン」滅ぼす者。イエスに反する者。

13〕「金の祭壇」神を信じる者には、祝福となり、神を信じない者には審判となる(八35)。

14〕「ユフラテ」人の造られた場所にある河。この所に神の祝福が下り、悪魔もそのわざを始めた。神と悪魔との最後の戦いをする場所である。

15〕「四人の使者」四は完全を現わす。全世界に及ぶことを意味する。「許されたり」神の許しを得るまで待っていたが、その許しがあったので釈き放たれたのである。「年月日時」その年、その月、その日、その時はわからないが、神がこれを知っておられる。全世界の人の三分の一が殺される恐るべき時が来るのである。

16〕四人の天使の引率する霊界の騎兵。

17〕「火色」火。「紫色」けむり。「硫黄色」硫黄。「獅子」滅ぼす力。

20〕「悪鬼を拝し」この時代の特色である。ある人は、これを死んだ悪人の霊であると言う。

21〕人間の悔改めないありさま(蔵二七22)。