一九四八年版への序言

T. オースチン-スパークス

「十字架の中心性と普遍性」は、「証し人と証し」誌関係で出版された最初の本でした。その内容は大会の一連のメッセージの中で与えられ、口語体で出版されました。第一版が尽きてから何年もたっており、再版の要望がたくさんあります。この今の版は、口語体の繰り返しを省くために書き直されました。

このメッセージが最初に出版された時、主は特定の点を非常に強く強調しておられました。その点とは、十字架のいっそう豊かな意味です。私たちはこの基本的な点から決して離れたことがありませんが、年がたつにつれて、私たちはその上部構造と全体的帰結に導かれてきました。こうして、正しい霊的順序として、教会のいっそう豊かな意義が続きました。なぜなら、宮は祭壇によるからです。私たちは依然として、主が御旨を達成されるためのこの手段――すなわち十字架と教会――の完全な本質的意義を強調しています。しかし同時に、私たちは常に神の導きと取り扱いの過程の中にあり、現在はキリストの豊富と御子に関する神の永遠の御旨を最高に強調するに至っています。これは包括的なものですが、私たちは前進し続けてこの豊かさの意味をますます見るようになると信じます。十字架が基本的な地位にとどまって働き続け、死をもたらすあらゆるものから、神聖な事柄を律法的に適用することからさえも道を清く保つとき、これまで私たちが見てきたものを上回るものが必ず示されるでしょう。

どうか、この務めの弓が力を持ち続けますように。そしてそれにより、さらに多くの人が、キリストの豊満の身の丈の度量というあの目的に向かうよう、助けを受けますように。

ロンドン 一九四八年 T.A.S.