序文

T. オースチン-スパークス

読者にお断りしておきます。人の三部分性という主題は非常に論争の的になっていますが、本書はこの論争には立ち入りません。論争に立ち入るならば、本書の主旨――神の事柄は啓示によってのみ探りうるのであって、理性では決して探りえない――に反することになるだけでしょう。「現実や霊の事柄について実際的に訓練されていない人にも本書を読んでほしい」という願いは、私にはまったくありません。もし万一、真理の御霊が本書に書かれていることを啓発のために用いようとしておられるのなら、真理の御霊に明け渡して心を開いてくださるようお願いします。

専門知識はまったく必要ありません。本書の内容は、この主題そのものの研究の成果というよりは、広い地域のクリスチャンたちの間における多年にわたる観察と経験の成果です。

本書は大昔の祈りと共に送り出されます。「どうか、私たちの主イエス・キリストの神、栄光の父が、彼を知る知識を得させ、知恵と啓示の霊をあなたたちに与えて、あなたたちの心の目を照らしてくださいますように」(エペソ人への手紙一章十七節)。

T.A.S.