診断 その十二

エバン・ロバーツ

私はこれまで長い間、悪鬼に取り憑かれたある人のために熱心に祈り、勝利者なる私たちの主のすべてに優る御名にひたすら嘆願してきましたが、いまだに何の答えもありません。私は答えが与えられるまでひたすら進み続けるべきでしょうか?それとも、直ちに答えが与えられるための信仰を求めるべきでしょうか?あるいは、どれくらいの期間かは分かりませんが、答えが与えられるまで待つべきでしょうか?
(「勝利者」誌 一九一一年 第三巻 八月号 初出)


あなたはその人が取り憑かれている理由を知らなければなりません。悪霊が入り込んだ原因を突き止めるなら、それは悪霊を排除するきっかけとなります。悪霊が入り込んだ原因が弱まれば弱まるほど、「憑依」の度合いは軽くなります。「自分の祈りにはまだ何の答えもない!」とあなたは言います。目には見えないけれどもかなえられつつある祈りがあること、また、かなえられつつあることが目に見える祈りもあることを、あなたは知らなければなりません。あなたは明らかに後者の祈りについて述べておられます。あなたは、あなたの信仰を強めるために、ダニエルの祈りのように、あなたの祈りは天上で目に見えない勢力によってかなえられつつあるかもしれないことを心にとめるといいでしょう。祈りの中には暗闇の王国に深く触れる祈りがあり、そのような祈りが答えられるには、目に見えない世界での長期間の戦いが必要なのです。この目に見えない戦いについて知らない人たちは、祈りの生活に失望しがちです。「祈りに対する答え」の中には、独特な現れを持つものもあります。例えば、あなたが何回か祈ると、目に見えない世界で恐ろしい戦いが始まり、その後、目に見える形で何らかの現れがあります。しかし、それには数ヶ月の祈りが必要かもしれないのです。ですから、あなたは答えられた祈りのしるしを読み取る方法を学ばなければなりません。あなたが祈り始める瞬間、状況は悪化したように見えます。この時、この悪化したように「見える」状況や人は、答えられた祈りのしるしにほかならないことを、あなたは覚えておく必要があります。状況は本当に悪化したわけではなく、ただそう見えるだけなのです。この二つを混同しないよう、あなたはとても注意深くなければなりません。

エバン・ロバーツ